風と共に去りぬ 第4巻 (新潮文庫)

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レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102091098

作品紹介・あらすじ

敗戦後の混乱はますます激しくなり、南部人が戦勝した連邦政府の圧政と解放された奴隷の横暴に苦しむ最中、スカーレットは、妹スエレンの婚約者フランクを横取りして再婚した。夫とともに製材所の経営に乗り出し、意外な才能を発揮するが、秘密結社KKKが結成され、フランクやアシュリも否応なく巻き込まれていく。スカーレットの周辺には、にわかに血の匂いが立ちこめ始めた――。

感想・レビュー・書評

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  • タラに課された法外な追徴課税を支払えなければ、タラは乗っ取られてしまう。
    金策のためにアトランタにやってきて、レットに捨て身でぶつかったスカーレットだが、思惑を見破られ、プライドはズタボロに。進退窮まるところに現れた妹の婚約者フランクを騙して求婚させ、電撃結婚するところから始まる。

    朝の通勤電車なんて辛いだけでろくなものではないけれど、こんな本がお供なら、まだ着かないでほしいと思う。体ごとアトランタへ持って行かれる。
    序盤のスカーレットとレットとの緊張感ある問答には痺れっぱなし。

    牢屋から出てきたレットは、すぐさまスカーレットの元へ行く。スカーレットは夫の商店の帳簿を見て、ツケ払いがそのままになっていることに頭を痛めていた。
    レットはスカーレットのことはなんでもお見通しだ。相変わらずアシュリを想い続けるスカーレットに、皮肉混じりに執拗にアシュリを貶し、現実を突きつけるのだが、そこには"いつまでアシュリを想っているんだ、彼は君に合う男ではない、いい加減目を覚ませ"という苛立ちが滲み出ている。
    レットは、世間体も煩わしいしきたりも無視し、どんなに淑女の道から外れるものであっても、我が道を逞しく切り開くスカーレットから目が離せない。

    "「たまらないね。腹黒いことを考えているきみは格別だな。そのえくぼを見られるなら、ラバを一ダース買ってもう一頭あげてもいいぐらいだよ、お望みとあらば」"

    女性が男のように経営をすることはあり得なかった時代。作中で、黒人に投票権を与える是非について論争が起きるのだが、女性に投票権を与えることは誰も思いつきもしない。確固たる男尊女卑のあったのだ。
    今巻では、スカーレットが製材所を買い取り、自らその経営に乗り出していく。タラでの施しを受ける生活を終わらせて北部へ行こうとするアシュリを無理に引き留め、自分の製材所で働かせる。しかしアシュリに商才も経営能力もなく、赤字が続き、どんどん暗く落ち込んでいくのだ。
    スカーレットのアシュリへの執着は怖いものがあって、レットじゃないけど、そろそろ気づいて、彼を解放したらと言いたくなってしまう。

    さて、暴走する一部の解放奴隷らにより治安が悪化していく中、一人で馬車を走らせていたスカーレットは事件に遭遇する。その恐ろしい事件が、フランクやアシュリも巻き込む大騒動へとなって…。

    昔読んだとき、スカーレットの二番目の夫のフランクのことは冴えない中年男としか思ってなくて、あまり印象にも残っていなかった。
    でも実は、スカーレットの最初の夫のチャールズと同じく、優しく誠実な人だったのだなぁと。スカーレットとでなければ、普通に穏やかな幸せな家庭が築けたのだろうけれど、スカーレットの激しい炎のような性格や破天荒な行動に翻弄され、戸惑い、それでも彼女を守ろうと戦った。
    全然頼りなくなんてなかったんだな。。フランクの波乱の晩年を思うと切なくなった。

  • 終戦と復興期を体験してこの小説を読んだから、心に沁みたんだろうな・・・と、昔、私に言ったのは誰だったかなぁ。

    スカーレットは、天性の商才があるのに、人間関係音痴なんですね。
    お母様から教わった人間関係のコツを、社会が崩壊した時に、とっととかなぐり捨ててしまったら、自分の中に何も残らなかったのかなぁ。

    だけど、周りの男性と彼女のずれっぷりは、悲しいというか痛々しいものを感じます。

    スカーレットが、男女の愛を感じないまま結婚したフランクは、彼女が、製材所や酒場を経営し、手段を選ばずお金儲けに奔走するのを恥ずかしく感じていても、彼女の危機には、全てを捨ててでも闘う南部紳士として、通り過ぎていったのでしょうか。

    アシュリは、生活者としての無能さを痛感しながら、密かな思い人であるスカーレットに、家族ともども世話になっていることをよしとせず、そこから抜け出そうともがいているのに、スカーレットは、彼が昔どおりの絵に描いたような貴公子でいてくれるなら、何だってすると息巻いてるのでしょうね。アシュリは、ヒモ体質ではないのだろうけど、もう少し、時代が進んだら、スカーレットは、ヒモ男が寄ってくるタイプなのかも。

    作者は1世紀前のアメリカ女性で、彼女が描く男女のずれを今、鴻巣さんという女性のフィルターを通して見ているのかと思うと、思うものがあります。

  • 波乱すぎー!!
    スカーレットはどんどん気が強くなっていくね。
    この気の強さがフェミニズムには大きな影響を与えたんだろうな。
    もうレットと結婚するしか幸せになる方法はないと思うんだけど。

  • この巻は恋愛模様よりも政治的なメッセージを強く感じる。拝金主義、人種差別、宗教、アメリカの今に繋がっているであろう思想が、スカーレットとその周辺に散りばめられている。

  • 妹から婚約者を奪うスカーレットにドン引き。
    けど支払い期限が迫っていたから仕方なかったかも。にしてもかなり自分本位。友達にはしたくない笑
    アメリカ南部視点のKKKを知れたのよかった。

  • やっと4巻読み終えた。
    4巻はちょっと退屈だったけど、この後の展開のためには必要なのかな。
    アシュリの妹インディアは25歳でオールドミスなのか。
    まあ、昔だからね。
    スカーレットがなんでアシュリをいつまでも好きなのか解せない。恋は盲目なのか、顔がどタイプなのかしら。
    最後の最後、事件が起きた時もフランクの心配せずにアシュリのことばっかり考えてるのでフランク気の毒(笑)。

    スカーレットの「後ろばっかり向いてないで、前を向いて生きよう」という考え方は尊敬する。
    この時代にそんな考え方をする、しかも女性はどれだけいたのかな。

  • スカーレットは暴走し続けてどんどん嫌われるし、メラニーもますますエスカレートして援護射撃が強力になっていくし、これだけ話が進んでも先が読めなくて面白さが加速していくから好き。どれだけスカーレットががんばってもある意味で状況は悪くなっていくのに、彼女の個性が強すぎるから何故か安心できる。

  • ずっしりする。

  • 全体の感想は5巻にて。

  • 古典

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