若い芸術家の肖像 (新潮文庫 シ-3-2)

  • 新潮社 (1994年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (415ページ) / ISBN・EAN: 9784102092026

みんなの感想まとめ

成長と自己探求をテーマにしたこの作品は、主人公スティーヴン・ディーダラスが作家を目指す過程を描いています。半自伝的要素が強く、彼の内面的な葛藤や芸術への情熱が深く掘り下げられています。宗教的なテーマや...

感想・レビュー・書評

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  • 3.7

    ジョイスの代表作のひとつ。没落した地主の息子スティーヴン・ディーダラスは司祭への道を捨て作家を目指して大学に…。半自叙伝的なディーダラスの成長物語。
    『ダブリン市民』に次いで、挑戦してみたかったジョイスの二作目。宗教的(キリスト教的)な内容は納得しづらかったです(特に、第3章の説教には辟易した)。また、芸術論も難しかったです。しかし、学友との議論は分からないなりに面白かったです。文学の奥深い楽しさに(ちょっと)触れられた作品でした。注)ディーダラスの名はギリシャ神話の中の天才的な工匠ダイダロスから。ダイダロスの息子イカロスは「イカロスの翼」で知られる。

  • おそらく20%も理解できたかどうかという印象ですが、その20%でさえ随所に凄みのある場面がありました。

    永遠の苦痛、芸術論、学友との議論などは何度も読み返しながら進めました。

    この作品を何度か読み返すことになるだろうと、予感させるような作品でした。

  • 聖職者になるべく教育を受ける1人の青年の物語。

    少年時代の幼く純粋なひたむきさ、そこから成長し大人になっていくさまが、文体の変化からも感じ取れて印象に強く残る。
    信仰に対する考え方、自身の持つ美学について、時代に関わらず学ぶところが沢山ある。
    葛藤する主人公のように、自分を見つめ考え抜くことは苦しい。だがその先に希望があると信じたくなる作品だった。

  • ユリシーズに繋がる作品。後半しんどい。

  • 「ユリシーズ」のもう一人の主人公、スティーヴン・ディーダラスの幼年期から青年に至るまでの成長を描く教養小説。
    厳格なカトリックの家庭に育ちながら文学を志し、そこからの脱却に悩める青年の成長と葛藤をジョイス節を効かせた独特で文体を用いて生き生きと表現している。
    この主人公の後の姿が描かれる「ユリシーズ」で大胆に活用された“意識の流れ”概念による“内的独白”の手法は部分的に用いられてはいるが、内容としては主人公の信仰と若さゆえの衝動の中で悶絶する姿に注力されている。
    この作品が出発点となり、後の「ユリシーズ」、「フィネガンズ・ウェイク」へとジョイスの真骨頂へと繋がっていく。
    「ユリシーズ」はなんとか読破したけど、「フィネガンズ・ウェイク」は果たして読み通せるか今のところ体力と自信がない。

  • ジョイスデビューなのに仕事が忙しくて2ヶ月もかかった読了にちきしょうそのせいで合間は飛ぶけれども、ジョイスデビュー ユリシーズは買ったものの、こんなんじゃいつ手を付ければいいのかしらん

  • 断念

  • 主人公の名前とかユリシーズへの伏線ぽい、ちょっと自伝風小説。丸谷才一訳。学生時、文学部でこの原書購読の授業にモグリで出たことあるなあ。

  • 深層心理の心象風景を描写した。
    たぐいまれな、芸術作品。
    ユリシーズよりも和訳が圧倒的によいので、
    読みやすい。

    主人公の精神的な成長がダイレクトに文章や詩に反映される様は圧巻!さすが天才ジェームスジョイス。

  • 大学の授業で必要で買ったんだけど、さっぱりさっぱり内容を覚えてない・・・

  • ジョイスの作品にはよく見られるのだが、この小説もギリシア神話の枠組みの下に作られている。
    ちなみに主人公、スティーブン・ディーダラスの名は神話に登場する工匠ダイダロス(イカロスの父)の英語読みである。
    芸術家や愛国主義、民族主義者など、自分の立場にそれ相当のこだわりがある登場人物達の会話は高尚である。
    最後の文章がかっこいい
    「ようこそ、人生よ!ぼくは出かけよう、現実の経験と百万回も出会い、ぼくの族のまだ創られていない意識を、ぼくの魂の鍛冶場で鍛えるために。古代の父よ、古代の芸術家よ、永遠に力を与えたまえ。」

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著者プロフィール

大正14年8月27日、山形県生まれ。昭和25年東京大学文学部英文学科卒。作家。日本芸術院会員。大学卒業後、昭和40年まで國學院大學に勤務。小説・評論・随筆・翻訳・対談と幅広く活躍。43年芥川賞を、47年谷崎賞を、49年谷崎賞・読売文学賞を、60年野間文芸賞を、63年川端賞を、平成3年インデペンデント外国文学賞を受賞するなど受賞多数。平成23年、文化勲章受章。著書に『笹まくら』(昭41 河出書房)『丸谷才一批評集』全6巻(平7〜8 文藝春秋)『耀く日の宮』(平15 講談社)『持ち重りする薔薇の花』(平24 新潮社)など。

「2012年 『久保田淳座談集 暁の明星 歌の流れ、歌のひろがり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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