- Amazon.co.jp ・本 (593ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102097038
感想・レビュー・書評
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語り手 ネリーが出てくるまではなかなかページが進まなかったが、出てきてからは一気。
オペラのように、大声で喜怒哀楽をぶちまける登場人物たち。
表裏がなく、あるいみ清々しい(リントンを除く)。
親や妻を亡くしたり身体を病んだり、若くして苦労の多い登場人物たちだが、何やら全員 底意地が悪くて感情移入しづらいところがあるので、彼らに同情して心が痛むということはあまりない。
そーいう意味では、ストレスフリーに読める。
ヒースクリフの復讐心は筋違いな気がしてならなかったが、最後には風化したようだ。
死ぬまで牙が抜けることはないんじゃないかと心配したが、案外あっさり抜けたらしい。
ヘアトンとキャサリンの未来を思うと、悲劇どころか私的にはハッピーエンド。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2014.10.22(水)〜上巻 P.22
「人間嫌い」
人は己の性向と似た他者に親しみを覚える「引力」に導かれる。特に己よりその質がはっきりしている者に対して理解を示したい傾向がある。田舎と人間嫌いはセットで考え得る世の真理なのだろうか。希望を持って都会に向かい、其処で人間関係に傷付いた者が、人間不信に陥り田舎に引っ込んで、失念の元で狂ったように復讐を誓い、新たに暮らしを再開する構図は、自然な定め、生命的法則のように思われる。 -
小学校3~4年生の頃だったと思うんですが、母親と本屋へ行き、児童文学の棚の前で、好きな本を選んでいいよと言われたので、タイトルが魅力的だったこの「嵐が丘」(もちろん子供むけの簡単にしてあるやつ)を読みたいと言ったら、「まだちょっと早い」と却下されたことがありました。禁止されると、より一層好奇心を募らせてしまうのが人間の常で、以来「嵐が丘」は、自分の中では「大人になったら読ませてもらえる特別な魅惑の書物」と化しました(笑)。高学年か中学生かで、児童むけのやつを読んでもいいと許可が下りて買ってもらいましたが、そのときの高揚感ときたら!大人になって、ちゃんと子供むけじゃないやつを読み直しましたが、そういう少女時代の胸のトキメキ込みで、今も自分の中では「大河恋愛小説といえばこれ!」という揺るがない特別感があります。確かに、小学生にはちょっと早いかもねと今ならわかる(笑)。
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見ていて楽しいものでないのに、無くてはならない。自分が、ヒースクリフだと。キャサリンにそこまで言わせたものは何だったんだろう。読めば読むほど、満たされるどころか、どんどん無駄なく渇いていく。そこが、いい。
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昔読んだ田中西二郎訳。鴻巣友季子訳でも読んでみたい。
そういえば英語好きになろうとしてこれの原文CDを買ったこともあった…(原題は”Wuthering Heights”) -
1978.1.20. "Wughering Heights" by Kate Bush
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寒風吹きすさぶヨークシャーにそびえる〈嵐が丘〉の屋敷。その主人に拾われたヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンに焦がれながら、若主人の虐待を耐え忍んできた。そんな彼にもたらされたキャサリンの結婚話。絶望に打ちひしがれて屋敷を去ったヒースクリフは、やがて莫大な富を得、復讐に燃えて戻ってきた……。一世紀半にわたって世界の女性を虜にした恋愛小説の“新世紀決定版"。
原題:Wuthering Heights
(1847年) -
翻訳が古めかしい...
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1.00(新潮文庫版)