大地(二) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102099025

感想・レビュー・書評

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  • 王龍の三男、王三改め王虎の物語。百姓という定めを拒絶し軍人として生きる決意をし邁進する王虎。一巻の王龍の立身出世物語も素晴らしかったが、二巻の王虎の行動力と計略を織り交ぜながら天下に名を馳せていく描写がなんとも見事だ。加えて一族と実質的決別をしながらも甥に血脈を求める血への枯渇、匪賊の女や梨花との恋物語の切なさが物語に重層感をもたらしている。三巻が楽しみ。

  • 「大地」第2巻、息子たち編。
    王龍の息子たちの生き様を描いた一冊で、土地への執着の
    薄い息子たちが時代に翻弄される話。
    次巻へ続く。

  • 文学
    古典

  • 大地から根付いた巨木から広がる三本の枝葉、第2巻。

  • 「大地(二)」パール・バック著・新居格訳、新潮文庫、1954.03.08
    352p ¥440 C0197 (2018.10.26読了)(2018.10.18借入)(1991.02.15/69刷)
    以下読書メモです。

    第2巻を読み始めました。
    この巻から、第二部「息子たち」になっていますが、王龍の臨終の場面から始まっていますので、第1部から切れ目なく続いています。王龍の最期をみとったのは、梨花です。
    盛大な葬儀が行われました。三男も葬儀に駆けつけました。
    葬儀の後は、財産分けが行われました。長男が4分の2、次男と三男が、4分の1ずつです。
    10節まで読み終わりました。
    三男の王虎を中心に話が進んでゆきます。中国南部で、某将軍の下で軍人をやっています。次男の王二の下に手紙が届きました。長男の王大と次男の王二の17歳以上の男子を王虎に預けてくれ、というものでした。預けてくれたら、軍隊で偉くしてあげる、というのです。王大は、次男を王二は、長男を預けることにし、王二が連れて行きました。王虎は、毎月現金を送ってくれるようにとも依頼します。
    王虎は、現在仕えている将軍に見切りをつけて、独立しようとしています。お金はそのためのものです。兄たちの息子を預かったのも信頼を置ける部下が欲しかったためです。
    独立の時期を狙っていた王虎は、百人ほどを仲間に引き入れて独立し、北を目指しました。故郷に近いところまで行って、部下たちに休養を取らせ、自分も兄たちの家で一週間ほど過ごしました。再び自分の隊に戻るときに、長兄の次男に自殺されてしまいました。
    王虎は、移動しながら自分たちの軍隊の居場所を物色してきましたが、豹将軍の率いる匪賊の支配している県に狙いを定めました。
    県知事を訪ね、豹将軍を征伐するための計画に協力してもらう約束を取り付けました。豹将軍を県知事邸に招き歓待し、油断しているところを襲い殺害しました。間をおかず、豹将軍たちの根拠地も攻めて、匪賊の仲間たちも一掃しました。但し、王虎たちに寝返るものは、赦しました。
    14節まで終りました。
    王龍の長男・王大は、すっかり地主生活の贅沢になれて、怠惰な生活を送っています。それでも、小作人たちにごまかされないように、季節ごとの土地の見回りだけはやっていました。そのうち、それも面倒になってきて、土地の管理は弟の王二に任せ、土地の半分は売却して贅沢費に回そうとしています。王二は、贅沢はせず、商売を営むと同時に、金貸しや投資、等、多くのお金を運用して、金もうけに余念がありません。兄の土地も肥沃な分は自分で購入しています。
    王虎は、県知事に掛け合って、自分たちを官兵にしてもらいました。自分たちの軍を維持するための税金を設けてもらい、暮らすことにしました。多くの精鋭を募り、八千人ほどになりました。兵に訓練を施しながら、空いた時間で、裁判などを見物したりしていましたが、判事たちの不正を見かねて、多くの官吏たちを追い出してしまいました。王虎たちを征伐に来た省兵とは、和解することができました。
    王虎は、自分の子供が欲しくなり、豹将軍の妻に恋して妻にし、信頼していたのですが裏切りが発覚して、殺してしまいます。しばらくは、寂しい夜を過ごしていたのですが、子どもを産んでくれる女の必要性に気付き、兄たちに嫁を世話してもらいます。王大と王二の意見が合わず、それぞれの見つけてくれた女性二人を妻に迎えました。王虎はまじめな男なので、二人の妻を公平に扱いました。妻たちも反目することなく暮らしています。

    【目次】
    第二部 息子たち
    一~二十一

    王虎、あばた、兎唇、鷹、豚殺し、豹将軍、黄巾党、梨花、白痴、せむし、

    ●埋葬(21頁)
    死んだ王龍の肉体に宿っている七つの魄は、次第に離れていった。七日目ごとに、和尚は息子たちの所へ行って言った。
    「また一つ魄が離れました」
    こうして、日は過ぎていった。七々四十九日たち、埋葬の日は近づいてきた。
    (人間の魂は、七つあって、七日目ごとに一つずつ離れてゆくので、七十九日経って、すべての魂が離れたところで、埋葬する、ということなのですね。いまの日本では七十九日を待たずに埋葬することが多くなりましたけど。)

    ☆関連図書(既読)
    「大地(一)」パール・バック著・新居格訳、新潮文庫、1953.12.28
    「坂の上の雲(一)」司馬遼太郎著、文春文庫、1978.01.25
    「日清戦争-東アジア近代史の転換点-」藤村道生著、岩波新書、1973.12.20
    「日清・日露戦争」原田敬一著、岩波新書、2007.02.20
    「李鴻章」岡本隆司著、岩波新書、2011.11.18
    「孫文」深町英夫著、岩波新書、2016.07.20
    「宋姉妹」伊藤純・伊藤真著、角川文庫、1998.11.25
    「中国の歴史(12) 清朝二百余年」陳舜臣著、平凡社、1982.12.15
    「中国の歴史(13) 斜陽と黎明」陳舜臣著、平凡社、1983.03.07
    「中国の歴史(14) 中華の躍進」陳舜臣著、平凡社、
    「世界の歴史(9) 最後の東洋的社会」田村実造著、中公文庫、1975.03.10
    (2018年10月31日・記)
    (表紙カバーより)
    大富豪になりながらも、終生その肉体と精神が大地を離れることのなかった王龍と対照的に、三人の子供たちはもはや農民にはならなかった。王大は文字を学んで地主に、王二は商人に、王三は王虎将軍と呼ばれるほどの軍人となった。そして、王龍の死の床で息子たちは父の土地を売る相談をはじめるのだった。父が辛酸を重ねて手に入れた土地は一代限りで再びバラバラになってしまう。
    内容紹介(amazon)
    十九世紀から二十世紀にかけて、古い中国が新しい国家へ生れ変ろうとする激動の時代に、大地に生きた王家三代にわたる人々の年代記。

  • 王龍の子ら、王大、王二、王虎の時代。王虎が武力をもって出世していきそうな気配。
    子は親の思ったようにはならないもんだねえ。

  • 2013.3.2 読了

  • レビューは最終巻で

  • 1巻の主人公亡きあとの息子たち(地主、商人、軍人)の話が展開する。それぞれ考え方が異なり、三者三様で面白い。父の遺言に反し、少しずつ土地を売却してしまっているが、どのような展開となるのか・・。

  • パール・バックの文章は冗長なところがなく、テンポよく話が進んで行くので、ページをめくる手が止まらなくなる。話が段々と大きくなって来たが、これがどのように終わるのか、想像がつかない。

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著者プロフィール

中国の人々を同胞とし、その文化を紹介、中華人民共和国がいずれ世界の大国となると予見した先駆けの人。生後三か月で宣教師だった両親と中国に渡り42歳まで過ごす。コーネル大学より英語学で修士号を取得。1917年に農業経済学者と結婚、南京の北西の寒村に暮らした経験をもとに1931年に『大地』を著す。1932年にピューリッツア賞、1938年にノーベル文学賞を受賞。1934年、日中戦争の暗雲が垂れ込めると米国に永住帰国。以後、執筆活動に専念し、平和への発言、人種的差別待遇撤廃、社会的な貧困撲滅のための論陣を張った。1941年にアメリカ人、アジア人の相互理解を目的とする東西協会、1949年に国際的養子縁組斡旋機関ウェルカム・ハウス、1964年に養子を生国に留めて保護育成することを目的とするパール・バック財団を設立。1973年、米国バーモント州で80歳の生涯を閉じる。

「2019年 『終わりなき探求』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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