欲望という名の電車 (新潮文庫)

制作 : Tennessee Williams  小田島 雄志 
  • 新潮社
3.61
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  • (9)
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本棚登録 : 592
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102109069

作品紹介・あらすじ

「『欲望』という名の電車に乗って」ブランチが降り立ったのは、ニューオリアンズの下町フレンチ・クォーター。南部の大農園の娘から身を持ちくずし、妹ステラのアパートに身を寄せた。傷心のまま過去の夢に生きる彼女を迎えたのはしかし、ステラの夫スタンリーらの、粗暴なまでの"新しいアメリカ"の生だった-。1947年初演、ピューリッツァー賞受賞の、近代演劇史上不朽の名作。

感想・レビュー・書評

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  • 現実に対して無力でしか存在しえない人間もいるのかなと、ただただ脱力させられる。
    後半のスタンリーがブランチを襲うシーンはスタンリーでなくブランチの欲望として描かれてるのかなと。
    スタンリー個人に対する云々ではなく
    ブランチはとにかく欲望の対象とされることでしか自分の存在を認識できず、また欲望することでしか相手や生活、対象を認識できない。
    何かを受け入れ落ち着くことができるステラと、自分の妄想以外の何も自分に許すことのできないブランチ。

    • 円軌道の外さん

      680104さん、はじめまして!
      関西出身で東京在住、
      読書は勿論、映画と音楽と猫には目がないプロボクサーです。
      遅くなりましたが...

      680104さん、はじめまして!
      関西出身で東京在住、
      読書は勿論、映画と音楽と猫には目がないプロボクサーです。
      遅くなりましたがフォローありがとうございました(^o^)

      これ、原作は未読なんですが、
      高校時代に映画を観てかなり衝撃を受けました。
      あの『風とともに去りぬ』のヴィヴィアン・リーが精神を崩壊していく主人公を演じていて、
      アカデミー主演女優賞を穫ったのも納得の怪演だったし、
      主人公の妹の暴力的な夫を
      野性的に演じたマーロン・ブランドが最高にカッコ良かったのを覚えています。

      またオススメありましたら
      教えていただけると嬉しいです。

      ではでは、これからも末永くよろしくお願いします!

      あっ、コメントや花丸ポチいただければ
      必ずお返しに伺いますので
      こちらにもまた気軽に遊びに来てくださいね。
      (お返事は仕事の都合によってかなり遅くなったりもしますが、そこは御了承願います…汗)

      ではでは~(^^)



      2015/05/31
  • 欲望という名の電車から降りたったのは、恐ろしい程美化された自意識に固執する、孤独な女の狂気だった。過去との決別が、または過去としての線引が逆に、過去に子供のように追いすがって己の甘えを正当化しているかのように見える。
    現在を飾り立て、虚栄心の毛で覆われた偽物の毛皮をステイタスにしなくてはならない彼女の哀切さがまた、滑稽である。

    題名と過剰な会話がとても好き。
    煙草の灰で焦がしたかのような表紙のチープさも、とてもよく合ってると思った。

  •  ナショナルシアターライヴでお芝居を見て読みなおした。映画にも何度も(?)なったし、舞台でも、翻訳で取り上げられているらしい。初めて見た英語の舞台は素晴らしかった。感想はこちら。
    https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201904060002/

  • 劇の台本はあまり読まないし舞台は見に行ったことがないが、文庫化されたものを読むと当たりが多い気がする。
    これも面白かった。
    普通の小説とは違った面白みがある。

  • あーもうヒリつく。
    諸事情でたまらんヒリつく。
    ブランチはワイや………

    没落する南部上流階級、対するパクスアメリカーナの野卑な生命力、
    かつこの普遍性。
    多かれ少なかれ誰の中にブランチはいると思うし
    かつ、その比率がとても高まっているのが昨今という気がする。
    ブランチもステラも、それぞれ弱さや愚かしさを抱えているが
    同時に女が持つ善さ、優しさを感じる。

    きっと誰も彼も誰かの親切にすがって生きているんだ

  • 幻想の世界に生きるブランチが印象的。
    でも、出てくる人たちがとにかく不快。
    スタンリーの扱いを許して戻るステラにもビックリしたし。

    これ、戯曲なんだよね。
    見てみようかな。

    と思って(映画のつもりで)検索してみたら、12月に舞台やるのか!

  • ガラスの動物園も良かったから読みたかった。欲望という名の電車 の舞台は見たことはないが、日本で昔から何度も名だたるキャストによって、上演されていた舞台作品で、何度もリバイバルされているので、読んでみた。ブランチは、身を持ち崩し、心も荒んだまま、妹夫婦の家に同居するが、まわりの人たちとも、価値観が違い、現実主義者と、夢の世界に生き続けようとする女性のやり取りが、腹立ちながらだが、面白かった。ブランチの精神崩壊はどうやっても避けられなかったのだろう。戯曲スタイルなので、スラスラ読めた。こんな救いようのない話なのに、ブランチを演じたがる女優さんが多いのには、驚いた。

  • 戯曲。ガラスの動物園が好きだったのだけど今度の話はなんの救いもない話。

  • ピューリッツァー賞受賞作。アメリカ社会で多く見られる貧富の差などが引き起こす悲劇。終盤に差し掛かるところで、ヒロインが理想と現実の間で精神崩壊していく様子が真に迫っていて怖い。救いのない話だが、なんとも言えない余韻が残る。

  • 荒れくれ者でDQNのスタンリーがブランチの虚飾を暴く所が面白い。ロシア貴族の没落を描いた『桜の園』を連想する人も多いだろうが、歴史の短いアメリカにも(貴族とは少し違うが)大地主の没落はあった。

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