アンの想い出の日々〈下〉 赤毛のアン・シリーズ 11 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (482ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102113523

感想・レビュー・書評

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  • もうじき読み終わるこの本
    たしかに
    いままでのアンシリーズとは違う!
    暗くてシャープな小編の数々
    こんなに斜めに、意地悪く人間を見ていたのか
    やはり作家魂はあった!
    というのは失礼か

    アンシリーズは10冊と思っていたのも
    一冊目の『赤毛のアン』は傑作
    まあ読み返すのは『アンの青春』までかなぁ
    とも思っていたわたし

    だから
    お気軽で楽しければいいのよ
    の、わたしの意識を変えたこの著作が
    本国カナダでも作者死後67年後の
    2009年になって日の目をみ

    日本語に訳されたのが2012年の11月で
    はじめて『赤毛のアン』を読んでから
    58年後にやっと遭遇したのだった

    という因縁めいた時代の隔たりはどうでもいいが
    なかったものが現われたのには
    ちょっとセンセーショナルにして意味深長

    モンゴメリの最後(亡くなりかた)の謎も含めて
    作家と言うものは、、、精神がおかしくなっても仕方ないのか
    感慨深し

  • 今までのアンシリーズと違い詩が多いです。詩からアンの家族やアボンリーに対する愛が伝わってきます。

  • およそ20年ぶりのシリーズ再読に加えて、『想い出の日々』初読。年齢を重ねたからこそより「家族を築こうとする人々」への感情移入が増して、特に一作目は何度も涙した。人生の豊かさが濃縮された前半に対し、後半は戦争という世情や人の世のままならなさに対する作者のやるせない想いがより強く滲んでいる感じもしたが、それがまた人の歩む歳月を感じさせる。私の読書人生始まりのシリーズであり、生涯大切な作品。

  • 「赤毛のアン」は中学時代 全巻を友人と回し読みした事があり
    懐かしくなってこの本を読んでみました。
    半世紀以上前に読んだ本の後のシリーズで 名前を忘れていた人も
    あったけど 懐かしかったです。
    本文は アンと息子のウォルターの詩と家族の感想に挟まって
    短編が入っている形式。

  • これでおしまい。第二次世界大戦まで来ると、知っている人の暮らしまで来た感じがしてつながる。一番上の大叔母がリラとほとんど同じ年。祖母の世代がちょうどリトルジェムたちの世代。カナダに行ってみたい。

  • 赤毛のアンのシリーズを夢中になって読んだのは、中学生の頃だったか。大人になり子供が出来て読み返した時、「アンの夢の家」まではなんとか楽しみながら読めた。しかし、「虹の谷のアン」で、胸が苦しくなり、「アンの娘リラ」は、とうとう読み返すことができなかった。ウォルターの死が、小説の中の出来事としても受け入れられない事だった。自身がアンと同年代となり、感じ方が違ってきたのだろう。この本も短編小説は、読めたが、詩の部分は、読めなかった。永久に無理な気がする。

  • これを赤毛のアンのシリーズで出版されたのは、なんか違う感じがする。

  • 2016.4.10読了。『アンの想い出の日々』の下巻は戦後になってお上巻とは雰囲気がガラリと変わる。特に詩の朗読の後のアンの家族とスーザンの会話に暗い影がうかがえる。この巻ではアンの息子であり才を最も受け継いだウォルターの詩も掲載されている。その為作詞者の名前は詩の最後に書かれてるからアンの詩かな?と思ったらウォルターの詩だったり、逆もあったり。ウォルターはアンの才を本当に受け継いでたんだなと思う一方でたとえ物語の中の人物であっても戦死が本当に悲しかったし悔やまれた。上巻ほど過激な内容はないが人々の様々な事件がこの巻でも描かれている。アーシュラみたいな人生には憧れるな。周囲にはつまらない人生を送ってるように見えてたけど、人知れず大恋愛をして影で我が子を見守り支え時には助け誰も知らない自分だけが知ってる幸福の中で静かに息を引き取る。羨ましいし私にはかっこよく思えた。アンの孫の代の話まで読めてとても長い時間を過ごした気がする。私がアン・シリーズを読んでこれを読み終わるのにかけた年月は間にかなりの空白はあるものの6年だ。でもそれ以上の時間を読んだ気がする。私が生きているうちにこの2冊が読めて本当に良かった。

  • 前半は上巻と同じく、詩とブライス家の人々の軽い会話と短編。
    1/3程読み進め、第二部に入るとウォルターが戦死した後の設定になり、詩もブライス家の人々の会話も重く暗いものとなる。
    短編に登場する人々は従来と同じように偏屈な老人であったり純情無垢な子供であったり恋する女性であったりするが、従来作品のように微笑んで読める出来事では少なく、心の奥深くのタールのように暗く淀んだ心理を描きだしたものが多く感じた。
    明るく快活な女性像を描くモンゴメリの作風にしてその裏面のような本書作品に、本書原稿を出版社に届けた直後に自殺したモンゴメリの心理を映しているのだろうと思わずにいられない。
    幾多の大戦の時代を迎え、明るい気持ちでいられない時代を憂えたのか、自身の分身であるアンも年老い時代の波に飲み込まれてしまったことを憂えたのか。
    それとも遺作という思いがそのように感じさせているのだろうか。

  • 子供の頃、母が全巻を買ってくれました。何度も読み返した大好きな本です。

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