居酒屋 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.76
  • (52)
  • (57)
  • (81)
  • (9)
  • (0)
本棚登録 : 1004
感想 : 74
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (740ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102116036

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 途中まで読んでとまってる

  • ドレフュス事件の「私は弾劾する」のゾラの代表作。
    とりあえずながーーーい。
    居酒屋は酔っ払わせ機械さ

  •  状況によって作り出された悪女・ナナを理解するには、彼女が生まれ育った環境を知っておく必要があるでしょう。『ナナ』の前作に当たる『居酒屋』のジェルヴェーズこそが、娼婦ナナを産んだ女です★

     その惨めさは徹底しています。夫ランチエや子どもたちと、田舎からパリに出てきたジェルヴェーズ。ところが、他の女にランチエを寝取られ、暮らしぶりに困ったことから洗濯女になるのです。
     紆余曲折を経てクーポーと結婚。彼女が幸福だったのって、この頃くらいでしょうか!? その後は、飲んだくれに変わってしまったクーポーから虐待を受け、洗濯事業にも失敗★ 戻ってきた元夫ランチエに誘惑されれば、抗えず……。こうして一家は転がり落ちていったのでした。

     ちなみに、男性にいいようにやられっぱなしだったジェルヴェーズから、八つ当たりされていたのが少女時代のナナ。のちに、ナナは男を手玉にとる女性に成長しました。子どもの頃に覗いたランチエとジェルヴェーズの絡みは、ナナの一生を左右するくらい、衝撃の映像だったと考えられます。ナナは、毒を持って毒を制した自分に気づいているでしょうか?
     表面上は極端に違う道を歩んだ母娘だったけど、その根底には「異常に周囲に流されやすい」「自分からは男と別れようとしない」など、妙なところで遺伝が見つかるのです。

     母親ジェルヴェーズの堕落の血はさらに色濃いようで、抵抗らしきものも見せず、分かりやすくまっさかさまに奈落の底を目指していきます★ そして、堕落するのを良いとも悪いとも何とも解釈せず、ただ過程を観察記録するのみのゾラ。作家の冷徹な視線を感じます。
    「まだ間に合うかもしれない」「取り返しがつくかもしれない」ことが一つ起きてしまったら、本当は取り返しなどききません。末端がやられたらすべてに及ぶのです! 人間の意志がいかにして萎えていくのか、まざまざと見せつけられた気がします。

  • フランスって、暗くて汚かったんだなあ。
    下層階級の女の話。今ならもう読めない。いてもたってもいられなくなるほど、つらい。

  • 個人的に、かなり面白かったです。娘が主人公の『ナナ』と読み比べると良い。

  • 庶民の”えげつなさ”を描いた小説。発表された当時は革新的な作品だったようだが、小説として深みに欠けると思う。読んであまり良い気持ちのしない作品。

全74件中 61 - 70件を表示

ゾラの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヘミングウェイ
ドストエフスキー
ドストエフスキー
ドストエフスキー
ドストエフスキー
ヘルマン ヘッセ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×