居酒屋 (新潮文庫)

著者 :
制作 : 古賀 照一 
  • 新潮社
3.73
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本棚登録 : 595
レビュー : 59
  • Amazon.co.jp ・本 (740ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102116036

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。でも長かったぁ。
    19世紀パリの貧しい生活が延々と描かれていました。いわばジェルヴェーズさん一代記って感じ。続巻に繋がる彼女の娘ナナちゃんの生い立ちも描かれているので「ナナ」を読むならこれも読まないと。
    登場人物ほとんど全てが自業自得と言っていいが、唯一ラリーちゃんだけは哀れでならない。

  • 「どんな本もなんかしら得るものがあるだろう。つまらないのは作品じゃなく、味わい方を知らない自分の方だ。」
    とこれが僕の本の読み方のモットーで、読むのが辛くても最後まで読むようにしてたのだけど、この本はダメだった。一度投げた。「そろそろ読めるだろう」と思って始めたけど、3週間かかったなぁ。
    いやでも読んで良かった。眠くなることは何度もあったけど、今まで読んだ本の中では一番「凄絶」だったように思う。
    当時のフランスはこんなに苛烈だったのかなぁ。感情や欲望に振り回され、涙し、怒り、喜んだのかなぁ。すごいなぁ。
    自由とか、福祉とか、貧困とか、労働とか、色々な言葉が頭を巡るけど、この熱にあてられていまいち冷静に考えられない。譲らないところは譲らず締めないと。堕ちていく堕ちていく。

  • 一人の選択女がどん底まで落ちぶれていく様子を描いた作品。絶頂期からどん底までのジェットコースターのような様子と、ヒロインを狂わせたろくでなしの男たちに、胸が痛んで腹が立つ。

  • 話の結末は悲しいですが、細かい部分が面白くて、暗い場面でも笑えます。
    特に比喩が面白いです。おじさんの頭をラードで作った膀胱のような頭と例えたのが気に入りました。
    アルコール依存症の末期患者の症状の描写も面白いです。
    めちゃくちゃに暴れまくるクーポーとそれをみて愕然としているジェルベーズと冷静に観察記録をつけている医師の様子が三者三様で面白いです。

    登場人物に暴力を振るう男が多いので、ぞくっとする場面もおおいですが、面白おかしい描写がたくさんあって、いい塩梅だと思います。

    笑える場面以外でも比喩が効いています。蒸留装置やパリの街を人間や怪物のように例えています。描写が詳しいので頭の中に情景を思い浮かべやすいですが、その分説明が長く、会話文抜きの段落が続くので読むのに時間がかかりました。

    ルーゴンマッカール叢書を読んだのはこれが初めてですが、他の巻も読んでみたくなりました。
    『居酒屋』を読んでランチエに腹が立ったので叢書のどこかでくたばっているといいなと思います。

  • 世間で、そして世界で評価されているのがわかる作品です。確かに、細々としたことを延々書き綴っている箇所がそこらじゅうにあり、現代の作家であればきっと5分の1くらいの分量で書けてしまう作品とも言えます。当時のフランスの下層民の悲惨な暮らしぶりを活写と言われるのかも知れませんが、下層だから悲惨という感じはしません。むしろ真面目に働きさえすれば小市民の幸せは十分享受できる暮らしぶりです。主人公が悲惨な状況に陥るのはすべて本人の怠惰に原因があり、それが血筋(←マッカール叢書の構想に基づく?)なのかもしれませんが、全く同情の余地を感じません。同じアパートに住む少女ラリーの最期が切ないです。

  • 堕ちていくんです。そして私も太りました。

  • 19世紀パリの労働者階級の人々の生活を綴った作品。物語は女主人公ジェルヴェーズとその周辺人物に焦点をあてながら進行していく。

    酒が人間を堕落させていく様子がまざまざと描き出されていて、その結末は当然といってしまえばそれまでだが、悲劇的といえばあまりにも悲劇的にすぎる。こんなに胸が痛むのはどうしてなんだろう。

    個人的には、これは文庫ではなく雑誌や新聞の連載で読みたかった。

  • フランスって、暗くて汚かったんだなあ。
    下層階級の女の話。今ならもう読めない。いてもたってもいられなくなるほど、つらい。

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