- Amazon.co.jp ・本 (163ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102124017
感想・レビュー・書評
-
難解ではあるが、個人が情報発信できるようになった現代社会だからこそ、考えさせられる内容でもある。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「未来の服従は、今日の反抗よりも真実でしょうか?」 人の存在をつくるのは、その人の超越性であるという #実存主義 の考え方が短い中に凝縮されていた。理解不足な部分もあるけれど、ボーヴォワールの言葉は親しみやすい。今この瞬間に責任を持ち生きること。
-
ボーヴォワール 「 人間について 」
実存主義(実存は本質に先立つ、主体性)的な人間論
実存主義的な人間論
*人間は 死ぬために存在するのではなく、理由なく 目的なく 存在している
*自分と他人との関係によってしか 自分ではない
*人間は 自分を選ぶことによってしか存在しない
*人間は 存在するために 行為する
-
サルトル「嘔吐」から入った実存主義の世界。小説でもやっと理解できる感じを口語調のエッセイ形式で述べた感じ。平たく言うとこういうことではないだろうか?という話が続く。ここにもある種の徹底があり、実存主義的心持ちを描き出していると思う。読みやすいけど重いものがある。良書。
-
我々は何をのぞんだらいいのでしょうか?
のぞむことができるのでしょうか?
人間の条件は与えられたものをことごとく追い越すことです。 -
第二の性は大作すぎてまだ手が出せないけど、これならと思って。
ピリュウスとシネアスの問答をテーマに展開される人間のありよう。自己と他者、時間、生きること、綿密なことばの積み重ねで、彼女は人間というものにただひたすら迫る。
少し真面目がすぎて頭が固い印象を受ける。池田さんや松村さんが持つ、真理探究の息の詰まるような対話から生まれる真面目さではなく、ただひたすら自分と対話し、自分のことばのみで考える孤独な真面目さ。
難解なのは、彼女のことばをわかろうとしないからだ。彼女のことばは万人に開かれているわけではない。ヘーゲルやニーチェと似ている。
それにしてもやっぱり実存主義は何か違うと思う。
人間は追い越してしまう存在だ。いわゆる偽の客観をもてる存在だ。そんな人間は、自分と関係がなければ何も目標としえない、故に他者は自分の出発点であるべきだ。そして、そんな他者を出発点にしようとしないと、人間はいつだって自由だ。自由は始めからそこにある。それは認める。
だが、追い越しているその存在は何か。現在に投げられた過去の瞬間を生み出しているのは誰か。過去・現在・未来、そんなものはただひとつの存在にとっては何でもない、ただの概念だ。ただひとつの「わたし」の前には自分も他者もない。今も昔もこれからもない。ただそこにあるだけだ。時間さえも超越する、ただひとつの存在。瞬間を瞬間たらしめている、そんな存在は彼女には見えていない、そんな感じがした。彼女は時間を水平に見ているにすぎない。また、生きることを実存獲得の戦いとしたが、なんとも大変な生き方をするもんだな。人に伝えたり、ひとと共にあることは戦いだ。だが、そこにあるということは、戦わずとも初めからそこにある。見つめるまなざしがある限り。いったいそれは誰なのか。彼女のことばは本質を括弧に入れたままである。 -
哲学っぽくない哲学…いや随筆かな?
-
(1967.01.07読了)(1966.11.11購入)
内容紹介
あらゆる既成概念を洗い落して、人間の根本問題を捉えた実存主義の人間論。古今の歴史や文学から豊富な例をひいて平易に解説する。 -
展示期間終了後の配架場所は、1階 学士力支援図書コーナー 請求記号:954.7//B31