バスカヴィル家の犬 (新潮文庫)

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感想 : 189
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102134078

感想・レビュー・書評

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  • いつものように一部、二部と分かれておらず、シリーズ最長の長編だと言われている今作品。
    特殊地帯かつ田舎ならではのトリック。
    発想はすごいがなんともファンタジー色の強い作品でした。
    ミスリードもあり、動機も至ってシンプル、かつ情景がしっかり描かれているの場面を想像しやすく、読みやすかったです。
    ワトソンを上手に使うホームズでした。

  • 最後の伏線回収で、なるほどなぁとうなりました。わかるようで、やはり最後までわからず、ホームズの推理力にニヤニヤでした。

  • The Hound of Baskervills(1902年、英)。
    ホームズ・シリーズ、長編。

    名家バスカヴィル家の当主が急死した。代々伝わる伝説によると、先祖の悪業のために、当主は呪われた魔の犬によって殺される運命にあるという…。ワトソンが伝説の謎に挑む。

    ワトソン主体で物語が進行する、少し変わった趣向の作品。長編の中ではこの作品だけが、イギリス国内で話が完結している。

  • 海外ドラマ『SHARLOCK』にどはまり中です。
    本作を基にした回を見て、原作はどんなだったかと文庫本を手に取りました。

    舞台はイングランドの荒野。
    それも、ところどころに底無し沼が口を開け、夜になると深い霧が立ち込める不気味な一帯。
    その地の名家・バスカヴィル家の当主は魔の犬に祟られているとまことしやかにささやかれています。
    前当主の不可解な死の後、新たな当主としてやってきたヘンリ卿を守るべく、ホームズが捜査に乗り出します。

    …が、物語の半ばまではワトソン中心で進みます。
    ヘンリ卿と共に館で生活しながら、身の周りの異変や近隣住民のことを手紙でホームズに報告するワトソン…でも一向にホームズからの反応はありません。
    ホームズはどこで何をしているんだ!…と、ワトソンと一緒にやきもきしていると、颯爽と現れておいしいところを全部持っていってしまいました。

    後半に行くにつれて高まる緊張感と、その状況を楽しんでいるホームズの挙動から目が離せません。
    そして追いつめられた犯人が辿る運命に、少しの不気味さともやっとした後味を感じつつ読了。
    このくせになる感じがたまりません。

  • 初めて読んだのは確か小学4年生の時だったように思う。
    当時の教室に学級文庫が置かれており、その中の『呪いの魔犬』というのが同書の児童版だった。その記憶は曖昧ながらも当時胸をワクワクさせながら読んだ憶えがある。また魔犬の火を吹くトリックの正体が燐だったのもいまだに覚えていた。

    が、やはり30代を目前に控えた現在では本作を愉しめるほど純粋では最早なく、内容的に陳腐な印象を受けたのは否めない。
    ただ、私が推理小説に再び没頭することのきっかけとなった島田荘司氏のミステリに対する姿勢~冒頭の幻想的な謎を結末で論理的に解明する~の原点であるとの認識を新たにし、この作品の影響を多大に受けていることが判り、興味深かった。

    ただ古典に関してはどうしても没入できない。
    やはり現代とは違う特殊な文体故か。次はこうありたくないものだ。

  • 小学生の頃に読んで以来の再読。途中から止まらなくなった、やはり名作。
    初読が小学生の頃で記憶はあまりないとはいえ、トリックの一部やらは最近のミステリでも見るようなものなので1周まわって新鮮味はそこまで。ただホームズ&ワトスンのコンビのバランスには舌を巻く。ホームズものの面白さは、トリックや緻密な構成はもちろんだが、ホームズの絶妙なキャラクター設定と相棒との関係性なしには語れないだろう。謎解き推理と言うより探偵小説だ。
    面白かった!!私の好きなミステリ作家は圧倒的にクイーンなのだが、ドイルもといホームズの魅力には脱帽するほかない。他のホームズシリーズも再読しよう。

  • 子供の頃に読んでいるはずだけど
    こんな話だったっけ?
    とにかく犬が怖いことだけは覚えている。
    (現実の犬が苦手だから)

    でも、伝説の犬に関する恐怖心をあおるより
    遺産相続人の周りで起きる
    ドロドロした人間関係のほうに
    ページがさかれている印象があります。
    長編だからトリックより
    物語に力が入ってるのかしら。

    ワトソン君好きとしては
    ホームズにこき使われているのに
    頼りにされてるんだから頑張らねば!
    と張り切る姿が微笑ましいです。

  • 学校でミステリー作品の課題が出たことで読みました。
    シャーロック・ホームズ作品は昔から知っていましたが今までなかなか読む機会がなく今回の作品「バスカヴィル家の犬」が初作品となりました。
    ホームズとワトスンのもとに、ステッキを取りに戻ってきたモーティマー医師が相談をするところから始まります。
    西部イングランドのバスカヴィル家に伝わる伝説とヒューゴー・バスカヴィルの死体、数日前に起こったチャールズ・バスカヴィル卿の死に関する事件。巨大で獰猛な黒い獣(魔の怪物)の噂。
    チャールズ卿の死んだ今、相続者であるヘンリー・バスカヴィル卿を守るため、ワトスンとホームズは別行動で事件を調べていくことになります。
    登場人物も多く、証言や今のようにスマホなど便利なものが多くない為、手紙や電報を使うことで生じるアリバイなどの証拠など自分でも推理しながら読み進められました。
    ホームズの
    「あらゆるあり得べき場合を想像して、その中からもっとも確実なものを選びだすのです。想像力を科学的に利用するのです。」
    「事件のもっとも困難だと思われる点に、十分考察をくわえ、科学的な分析をほどこしてみるのが、もっとも早く全体を明らかにする道なのだ」
    という言葉が印象に残りました。

    とても面白く、最後まで一気に読みました!
    これを機に、もっとホームズ作品を読んでみたいと思います!

  • コナンドイルの小説は初めて。ドキドキしながら読んだ。映像版もみてみたい。不気味な伝説と殺人計画が絡み合ってるのがザ・サスペンス!他のシリーズも読んでみよう。

  • 沼沢地の読み方がずっとわからなくてモヤモヤしながら適当にどろぬまちと読んでいたがクライマックスらへんできゅうにしょうたくちとルビがついてスッキリしたしムカついた

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著者プロフィール

アーサー・コナン・ドイル(1859—1930)
イギリスの作家、医師、政治活動家。
推理小説、歴史小説、SF小説など多数の著作がある。
「シャーロック・ホームズ」シリーズの著者として世界的人気を博し、今なお熱狂的ファンが後を絶たない。

「2024年 『コナン・ドイル⑥緋色の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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