シャーロック・ホームズ最後の挨拶 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102134092

感想・レビュー・書評

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  • 大きな事件が沢山収録されています。
    シャーロック/ホームズはイギリスを守っていたんだなといった作品が多く感じました。

  • 小学生の鉄板!

  •  またまた、ホームズシリーズ。
    今回の特別な点は、「瀕死の探偵」にあるだろう。
    これだけのことができる、多芸をもつこの探偵は実に素晴らしい。

     いつものように推理に引き込まれるのは言うまでもない。

  • ホームズ短編集第4弾。第2話『ボール箱』は別の事情だが、他の7話もこれまでの様に毎月連続で発表されたものでなく、かつ掲載が発表順になっていない。周囲からの強い要望で連載を続けてきたドイルの苦悩と疲労が見られる気がする。また、この頃の作品群には政府や国家がらみのものが増えてくる。『ウィステリア荘』知り合ったばかりの紳士の家へ招待された男がひどい接待をうけ、翌朝家はもぬけの殻となっていた。ホームズに相談に訪れたちょうどその時、警察からその紳士の死亡を知らされる。所轄署のヘインズ警部の活躍が見どころ。ホームズとは違った角度から事件を追い、タッチの差でホームズに先を越されるものの、「あなたはきっと出世しますよ、素晴らしい直感力だ」と褒められる。『ボール箱』残虐さや不倫など不徳義だとの非難があったことから「思い出」から除外されていた一話。確かにメロドラマ的ドロドロの愛憎劇が背景となっている。一人の女の愚かさが招いた悲劇。怖い〜。『赤い輪』下宿屋の女将の取りに足らない相談事が発端。特にホームズの推理が際立つわけでもない。英米二人の探偵が先を競って階段を駆け上る場面が印象的。『ブルース・パティントン設計書』霧のロンドン、4日も部屋で暇を持て余していたホームズ。「ロンドンの悪漢は全くだらしがない!(この濃霧を利用しないなんて)」「僕が犯罪者でなくて、社会は祝福すべきだよ」「それは全くだね」とのワトソンの言葉に同感!!兄マイクロフト(実は政府の重要人物)の一方的な依頼(命令)により、ホームズは紛失した潜航艇の設計書を探すことに。ワトソンも当然のように巻き込まれて不法侵入までする羽目に。この兄にしてこの弟あり。エメラルドのネクタイピン、ワトソン君の分は無しか…。『瀕死の探偵』ワトソン結婚2年目のある日ハドソン夫人が訪問、ホームズの具合がおかしいと心配(いや、おかしいのはいつもでしょう)。ホームズの精神錯乱状態が見もの。ぜひジェレミー・ブレッド版ホームズで、訳のわからないうわごとや賛美歌を歌う様子を見てみたい!敵を欺くにはまず味方からというホームズ真骨頂の名演技。『悪魔の足』ホームズ過労のためコーンウォールへ保養・滞在したときの話。一夜にして3人兄妹の死と発狂を引き起こした原因不明の事件がおき、ホームズに相談が持ち込まれる。そして第2の事件でまたも死者が。現場から採取した粉末を燃やして事件現場を再現する実験を開始(止めときなって…)。意識が朦朧としてきたワトソンが、目の前のホームズの死に顔のような表情を見て正気に戻り、間一髪戸外へ脱出!!!「自分でもどうかと思う(おいっ!)実験に、君までひっぱりこんで済まなかった、感謝するよ」って…危なく無理心中するところだったじゃないか!と怒るところなのに、ホームズのこの殊勝な言葉に感激するワトソン(呆)。『最後の挨拶』ドイツ人の密談の後、英国海軍暗号書を携えてきた密偵は…やっぱりホームズの変装だった。いつもの馬車でなくワトソン自動車(初)で登場。養蜂と読書の隠退生活していたはずなのに、2年ががりの潜入捜査。そして相手(ドイツ人)に対する礼儀正しい紳士的な態度「あなたは祖国のため、私も私の祖国のためにベストを尽くした」に拍手〜。またしても評価に迷いが…。永久再読本には違いないけれど、星4つ。

  • シャーロックホームズ第4短編集。ドイツのスパイを逮捕する表題作をはじめ、マイクロフトに頼まれ潜水艦の設計図を取り返す話など国際的な謀略を扱った篇も面白いが、個人的にはホームズが仮病を使って毒殺犯を逮捕する話がすきだ。ワトソンもいっているが、ハドソン夫人はよくシャーロックのような下宿人を泊めておくものだと思う。例によって、スペイン人やイタリア人、オーストラリアの犯罪者がでてきたり、スイスへワトソンが調査をしにいったり、アフリカ産の毒薬がでてくるなど国際色もゆたかな短編集で読み応えがあります。

  • 読め。それしか言えない。

  • 小学生の頃、図書室に置いてあった子供向けシリーズで一生懸命読んでました。ホームズと結婚したかったんです。

  • タイトルからして最終巻っぽくも見えるけど、そういうわけでもないという巻。
    「最後の挨拶」は1914年が舞台。ホームズものというと19世紀末ロンドン、なイメージがあるけど、20世紀の話もあるんですね~。

    「ボール箱」は切り取られた人間の耳が送られてくるという話で、子ども心にインパクトがあり、印象に残ったものでした。「ウィステリア荘」の台所の様子も。子どもはわりと怖いものが好き。

    「悪魔の足」ではホームズさんとワトスンさんの絆が好きで、こちらも上のとは違う意味で印象に、心に残ってます。二人の絆といえば「瀕死の探偵」もね。
    「悪魔の足」は荒れ地に遺跡という舞台も好きだな。

  • 既読本

  • これまでの短編に比べて、色々と手法を変えて飽きさせない工夫は見受けられるが、そこまでインパクトのある話は少なかった。その中でも時系列的に最後のエピソードと思われる最後の一遍はなかなか味わい深い作品だった。

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著者プロフィール

アーサー・コナン・ドイル(1859—1930)
イギリスの作家、医師、政治活動家。
推理小説、歴史小説、SF小説など多数の著作がある。
「シャーロック・ホームズ」シリーズの著者として世界的人気を博し、今なお熱狂的ファンが後を絶たない。

「2024年 『コナン・ドイル⑥緋色の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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