三幕殺人事件 (新潮文庫 ク 3-8)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102135099

感想・レビュー・書評

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  • 『クリスティを読む! ミステリの女王の名作入門講座』(大矢博子)で、結末が二つある作品と紹介されているのを見て、確認しようと図書館で借りて読む。

    手元にあるのは早川文庫版。これと新潮文庫版は同じだった。創元推理版は異なるそうなので(解説でしっかりネタバレしている)、そっちも読もう。

  • ここのところアガサクリスティの本を続けて読んでいるが、この本が一番好き。犯人、動機のつながりがよく、すっきり理解できる。登場人物の名前にクセがあり、人物名でつまってしまうのと、相関図がなかなか描けなかったはマイナス。これは自分の読書力の問題だけど。

  • 久しぶりに、本でポアロを楽しんだ。
    犯人の目星がついても、動機まではいつもわからない…今回は犯人も外れたわー!

    毒入りチョコレートは、他の作品にも出てきた記憶が。
    他の作品も、本で読みたくなっちゃった。

  • ポワロもの。語り部のヘイスティングズは登場しません。

    物語の冒頭、ポワロと一緒に捜査を進めることになる引退した舞台俳優が開いたパーティーの会場で、誰からも恨まれそうにない老牧師が死亡。その後、真相が分からない中、今度は別の場所で舞台俳優の旧来の友人である神経科の医師が似たような状況で死亡し、ここにきてようやくポワロが本格的に捜査に乗り出す。医師は明らかに毒殺されていたが、では最初の老牧師の死はこれに関係するのか?関係があるのならば、牧師が殺された動機は何なのか?

    数あるポワロものの中でも、読み手が推理して真相に辿り着くのはかなり難しい部類ではないかと思います。クリスティ作品らしく、きちんと手がかりは出ているんですが、他の作品よりもはるかに「さりげなさ過ぎて」、それを手がかりだと見抜くことが難しい。さらに、犯人の殺害動機となると、これがまた難解。他の作品の書評にも書きましたが、この作品でも動機を見抜くには当時のイギリスの法律を知っていることに加え、真犯人ならではの独特な動機(ポワロ自身、「これまでに出会ったことがないほどの奇妙な動機」と語っています)にまで想像力を巡らせられるかどうか、にかかっています。

    なので、推理してどうにかしてやろうというより、単純に小説の世界を楽しむというスタンスで読むのが正解かもしれません。

  • ちょっと変わったポアロが見てみたい

  • 先日ドラマを観てそんな感じだったなあと思いだしてレビューを書きます。初読は高校生の時だったかな・・・。
    ポワロ物だがクリスティーにしても大胆な冒険を試みた作品であったかもしれない。題名のごとく芝居仕立ての構成で、主役は元俳優と助手?の若い娘、そして元俳優の友人といった見事な3人構成。元俳優と娘の関係の行方も気になります。そしてポワロはなかなか登場せずイライラした記憶があります。(笑)相変わらずクリスティーは「ワトソン」役の人物設計が面白いですね。
    クリスティー作品をだいぶ読んだ後だったので、ある意味、クリスティーならではの犯人でそれほど驚きませんでしたが、この作品は意外な動機と構成が真骨頂ですね。クリスティーのいろいろなアイデアを盛り込んだ野心作で、もう少し評価されてもよいように思う。

  • 引退した俳優が主催するパーティで、老牧師が不可解な死を遂げた。数ヶ月後、あるパーティの席上、俳優の友人の医師が同じ状況下で死亡した。

  • 1月4日再読。ポアロに出会った頃は、ポアロは自信家すぎて実際にいたらちょっと付き合いにくいかも・・・とか思ったものですが、最近では彼がお茶目で時々可愛らしく思えるようになりました。三幕殺人事件は少し毛色が変わっているけど、ポアロは健在です。関係ないけど、新潮社の文庫はしおりの紐があるので読みやすくて好きです。

  • クリスティの中で忘れられない1冊。 芝居仕立ての裁判劇。 ラストまで読みきってすっきりします。

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著者プロフィール

1890年、英国、デボン州生まれ。本名アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラー。別名メアリ・ウェストマコット、アガサ・クリスティ・マローワン。1920年、アガサ・クリスティ名義で書いたエルキュール・ポアロ物の第一作「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー。以後、長編ミステリ66冊、短編ミステリ156本、戯曲15本、ノンフィクションなど4冊、メアリ・ウェストマコット名義の普通小説6冊を上梓し、幅広い分野で長きに亘って活躍した。76年死去。

「2018年 『十人の小さなインディアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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