マダム・ジゼル殺人事件 (新潮文庫)

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感想 : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102135181

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  • 毒殺

  • アガサ・クリスティの犯人って財産目当てが多い。

  • <上空殺人!? 古典ミステリとは思えない斬新さ…のはずが>


     さまざまな階級や職業のお客が乗り合わせた、空飛ぶ密室での殺人事件。
     飛行機内で、あるご婦人の眠りが二度と目覚めぬ深さにあることが判明。羽つきの毒針や吹き矢筒が見つかり、しかも、死体の首筋には針で刺されたような痕が★ いかにも「凶器はこれですよ」と言わんばかりですが……、なんか…やりすぎで笑える……?!

     ところが、この限られた条件で犯行に及んだ人物が、意外につかめないんですね。というのもこの被害者、人の弱みにつけこんでゆすりをはたらいてきた悪女(作中ではもう少し穏やかな言い回し)だったのです。彼女に恨みを抱く者は、星の数ほどもいたのでした。

     というわけで、上空殺人とは何とも大胆不敵で斬新なアイディア。機内持ちこみの荷物、やや古めかしい小道具の描写なども楽しいです。空港好き、飛行機大好きという私が読むアガサ・クリスティーとしては、うってつけだと思って選んだ一冊だったのですけどね~★

     ミステリの女王に申し上げるのも失礼だろうけど、これ、真面目に書いたのかい……? 緊張感がわかず……。本気の失敗作には大失敗の迫力があって、たとえば『ビッグ4』みたいにおかしな小説だと記憶に強く刷りこまれるのですが、こちらは中途半端な洗練度で記憶に残らなそう。
     長編だから間延びしてしまったとか?! ギュッと短編に圧縮してみたら、案外いけるかもしれません。

     この作品は題名の揺れが激しくて、ハヤカワ文庫では『雲をつかむ死』、創元推理文庫では『大空の死』とそれぞれ訳されているのです。出版社によってタイトルが違うことにも、何となくモヤッと来ます★

     ポアロ氏は推理以外の特技として、恋のキューピット役をつとめることがあります。この作品でも名キューピット役で、存在自体がラブリー。いままでにたくさんの人間模様を見つめてきたポアロさんゆえ、その助言は味わいも豊かです。これが……読みどころかな?

  • 読み終わるのに、意外に時間がかかった。

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著者プロフィール

1890年、英国、デボン州生まれ。本名アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラー。別名メアリ・ウェストマコット、アガサ・クリスティ・マローワン。1920年、アガサ・クリスティ名義で書いたエルキュール・ポアロ物の第一作「スタイルズ荘の怪事件」で作家デビュー。以後、長編ミステリ66冊、短編ミステリ156本、戯曲15本、ノンフィクションなど4冊、メアリ・ウェストマコット名義の普通小説6冊を上梓し、幅広い分野で長きに亘って活躍した。76年死去。

「2018年 『十人の小さなインディアン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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