血の協会 下巻 (新潮文庫 ク 37-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102143247

感想・レビュー・書評

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  • 硬質な都市型犯罪小説風装いのもと、超自然的な魔術合戦が展開される前作「夜の回帰線」にはやられてしまいました。

    今回も、マイアミ警察殺人科の刑事ジミー・パスが登場しますので、読み始める前から逸る想いはいや増すわけ。でも、今回は何故かかってが違います。

    前作では、アフリカの呪術に由来する事件が主題となってましたが、本作ではキリスト教がこの役割を担いますから、おどろおどろした雰囲気も半減して、どうもいけません。そのあたり、下巻の最後の方では、かなりがんばるのですが、超自然?そんなこたあないだろう、と読み進めれば、単なるサスペンス小説として読み終えることでできそうで、そこいらがまたややこしい。

    かくしてこの度は、どっちつかずのストーリを構築した作家の作為にやられてしまいましたわ。少々欲求不満の気は残るけど、面白かった。次作をはよう読みたいものです。

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