- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102145012
感想・レビュー・書評
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これも有名作だが初読。うわべは華やかだが内情は虚飾にまみれたホテル業界とスノッブたちのアメリカ的ゴシップストーリーかと思いきや、全然違った。なによりも主人公の副総支配人ピーター・マックダーモットがいい。相手役のクリスティン・フランシスもいい。舞台は旧態依然の経営で売却の危機に瀕しているニューオリンズのセント・グレゴリー・ホテル。ホテルの行く末を軸にいろいろなエピソードを交えて人間模様が描かれるが、最後に正しいものは報われ、邪なものは報いをうけるというヒューマンな結末が、予定調和的とはいえとても気持ち良い。
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主人公と一緒に,あれもこれもどいつもこいつも,あぁ忙しい!って気分になり,楽しく読めました。
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なぜか アーサーヘイリーの本が よみたくなった。
問題の性格を鮮明にする 小説の技法が
日本人のねっとりした 問題の建て方よりも
シビアーなのが いいのだ。
ホテルを題材として
ホテルに起こる 様々な事件が 浮き彫りとなる。
セントグレゴリーホテルは 伝統あるホテルだ。
しかし,資金繰りがうまく行かず
ホテルチェーンに 買収されようとしていた。
そういうさなかで ホテルの中では 様々な問題が
おこっていた。
売春 そして 暴行未遂
ホテルの鍵を使った泥棒の暗躍
職員の不正
黒人を受け入れないという人種差別
自動車事故を起こした 貴族夫婦
それを 乗り越えようとする 経営者
そして、懸命に努力する 聡明なる 若き 副総支配人。
(上) だけでも、問題の性格が鋭く 反映する。
この本は 1981年11月3日に 読んでいた。 -
人生でおそらく初めて読んだ小説。
今にも大手に吸収されそうな老いぼれホテルを舞台に、男の熱さとかわゆさ、女の強さと奥ゆかしさ、人間のどーしようもなさと素晴らしさ、そんな諸々がいっぺんに絡み合うものすごいドラマ。 -
グランドホテル形式そのものズバリな小説。海外小説、数十年前の作品ということが何の障害にもならない程面白く止まらなかった。とにかく描写が細かく、よく取材したんだろうなと思わせる説得力があった。登場人物も多彩で、共感できる人もいれば、反吐の出るやつもいる、まさに群像劇の傑作だと思う
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解説では著者の小説の狙いは現代社会の様々な生きた組織を描くことにあった。とある。それはそうとして、エンターテイメント作品としても十分楽しめた。ホテルを舞台とした数あるものの中でも秀でている作品ではないか。
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昔父が持っていて家にあったことを覚えており、面白かったよと両親が言うので借りて読んでみました。面白かったです。
色々な人が集まってそれぞれ自分の仕事をこなしながらそれが一つの企業としての推進力となって行く、と言うのは本当に面白いなあと思います。どこの会社でもそうでしょうけれども。部署がまるで一つの大きな生き物の内臓や体のような感じなのでしょうか。
さまざまなドラマがあり、問題が起こる。
それにしてもあの老人は後半活躍するとは思いましたけどね!!
ちょっと前に似たような題材の映画を見たのですがあの映画はこういうことがやりたかったんだろうなあとちょっと思いました。 -
初めて出会ったアメリカの作家の小説です。主人公になったつもりで読むことが出来ますね。この本をきっかけに、映画にもなった作品を読破しました。
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読みきった瞬間に席を立って拍手喝采ブラボーくれてやりたくなる事受けあいの、こんな島国の想像力は到底及ばないデッケェお話!