- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102157213
感想・レビュー・書評
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クライヴとヴァーノン。
二人の恋人だったモリーの死(というか死に方)によって掛け違えたボタン。
二人に同時に訪れた人生のピークの少し前、クライヴの不干渉とヴァーノンの干渉。
二人の意見の相違と、これ以上ないくらい悪いタイミングの電話と葉書。
掛け違えてなんかないかも知んない。
二人にモリーが最後にもたらした安らぎが印象的。
「あー、アムステルダムだな」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ブッカー賞受賞作。スリリングかつスキャンダラス。
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個人的にはクライブに感情移入した。彼の作品が完成することを願いさえした。完成の妨害に苛立ちさえした。 イアン・マーキュアンの作品は本当にどれも面白い。 善人が悪人を攻撃し、反対から見るとその悪人は善人で悪人から攻撃されている。 最後の1章はとても納得いく終わり方だった。彼らの安らかな眠りを心から願ってしまう。 ぐっと読ませるそんな作品だった。
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3.39/430
『イギリス文学の奇才が、現代のモラルをめった打ちする、この快感!ブッカー賞受賞作。
ロンドン社交界の花形モリーが亡くなった。痴呆状態で迎えた哀れな最期だった。夫のいる身で奔放な性生活をおくった彼女の葬儀には、元恋人たちも参列。なかには英国を代表する作曲家、大新聞社の編集長、外務大臣の顔も。やがてこの三人は、モリーが遺したスキャンダラスな写真のために過酷な運命に巻き込まれてゆく。辛辣な知性で現代のモラルを痛打して喝采を浴びたブッカー賞受賞作!』(「新潮社」サイトより)
冒頭
『モリー・レインのかつての恋人ふたりは二月の冷気に背を向けて火葬場付教会の外に立っていた。何もかも語り尽くされたあとだったが、それでも二人は繰り返した。
「モリーは病気を自覚していなかったんだ」
「自覚したときには遅かった」
「あっという間だ」
「かわいそうなモリー」』
原書名:『Amsterdam』
著者:イアン・マキューアン (Ian McEwan)
訳者:小山 太一
出版社 : 新潮社
文庫 : 211ページ -
ロンドン社交界の花形モリーが亡くなった。痴呆状態で迎えた哀れな最期だった。夫のいる身で奔放な性生活をおくった彼女の葬儀には、元恋人たちも参列。なかには英国を代表する作曲家、大新聞社の編集長、外務大臣の顔も。やがてこの三人は、モリーが遺したスキャンダラスな写真のために過酷な運命に巻き込まれてゆく。辛辣な知性で現代のモラルを痛打して喝采を浴びたブッカー賞受賞作!
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ページ数の割に精緻に描かれる筆力は相変わらずですが、心には深く響かなかった。70
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タイトルと”ブッカー賞受賞”という2点だけで読んでみた。
イギリスの話で、オランダはキーではあるけど最後の方にちょっと出てきただけで残念。イギリスらしい修飾の多い洗練された文体なのだろうけど、日本語になると非常に読みにくい… 訳者のあとがきでも、引用も多く苦労したとあったので元々読みにくいのかも。
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