フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

制作 : Simon Singh  青木 薫 
  • 新潮社
4.24
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本棚登録 : 8129
レビュー : 936
  • Amazon.co.jp ・本 (495ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102159712

作品紹介・あらすじ

17世紀、ひとりの数学者が謎に満ちた言葉を残した。「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」以後、あまりにも有名になったこの数学界最大の超難問「フェルマーの最終定理」への挑戦が始まったが-。天才数学者ワイルズの完全証明に至る波乱のドラマを軸に、3世紀に及ぶ数学者たちの苦闘を描く、感動の数学ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • 数学が苦手でも楽しめます。フェルマーの最終定理に魅せられた数学者アンドリュー・ワイルズの挑戦、紀元前からの数学の歴史、若くして亡くなった天才数学者。などなどドラマがいっぱいでした。
    自分一人では答えの出ない難問を、過去や現在の成果を駆使して証明を積み上げていく様子は感動します。また逆に、難問に挑戦していく過程で数学的に非常に重要な発見がなされて行くのもわくわくします。

  • 数学や数学者の生き方の面白さを存分に味わえるノンフィクション。面白いとは聞いていたが、こんなに面白い本とは思わなかった。

    フェルマーの最終定理とは、3 以上の自然数n について、xn + yn = zn となる 0 でない自然数 (x, y, z) の組が存在しないとする定理。
    リーマン予想とは違い、命題内容そのものは単純。17世紀にフェルマーという数学者が予想。しかも、フェルマーは「私はこの命題の真に驚くべき証明を持っているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」という言葉を残している。しかし、3世紀を経ても、この問題は解決されず、1993年アンドリュー・ワイルズによって、やっと完全証明がなされる。本書は、そこに至るまでの幾多の数学者の数々のドラマを描く。

    この命題の証明は、とてつもなくやっかいだ。命題が偽であるという証明は、この式が成立する解(反例)を示せば良い。しかし、この命題が「真だとすると、少なくとも反例を挙げるという明快な証明方法はなくなってしまう。つまり、フェルマーの最終定理が真だったとしても、それを証明する方法が存在するとはかぎらないのである」。
    1980年代、イリノイ大学は n=4百万まで該当する自然数が存在しないことをコンピューターで計算したが、それだけでは証明したことにはならない。また、該当する自然数が有限数であることを証明した数学者もいたが、これも証明には至らない。

    フェルマーの最終定理の証明には、日本人数学者の谷山=志村予想が重大な役割を果している。ワイルズは、この予想を使い背理法と帰納法で最終定理を完成している。ただし、残念なことに谷山=志村予想は難解。「すべての楕円方程式はモジュラーでなければならない」と書かれても、全く分からない。しかし、本書は敢えて、詳細な説明を避けている。要は、この証明がわからなくとも、本書の面白さは全く減ずることはない。
    本書の主人公は、最終証明に成功したワイルズだが、3世紀にわたって登場する数学者たちの生き方、友情、運命は、フィクション以上のすごさがある。
    また、フェルマー定理以外でも、数学の楽しいエピソードが紹介されている。青木薫さんの翻訳も素晴らしいと思う。

    読み終えるのが、もったいないと思えるような稀有な本。絶対お勧めの★5つ。

  • 積読状態だったものを読破。

    これはもう本当に素晴らしい一冊だった。

    数学、数論という非常に難解な世界を、
    その誕生から遡り、一般読者にも分かりやすいよう丁寧に説明しながら、
    本書のゴールであるフェルマーの最終定理の証明まで、一切飽きさせることがない。
    むしろクライマックスに近づくにつれ、益々読者を引き付けていく。
    最初の証明から破綻、そして再証明まで、ワイルズの心情が真に伝わってくる。

    本書、そしてフェルマーの最終定理証明までの物語は、
    どんな人にも薦められる、素晴らしい人類の財産だと思う。
    そして、物語の中核に多くの日本人が関わっていることが、
    同じ日本人として非常に嬉しく誇らしい。

  • 見た目はピタゴラスの定理とほぼ同じ、2乗がn乗に変わっただけ。中学生でも理解できる等式、それがフェルマーの最終定理。これを満たす自然数解はないとフェルマーは本の余白に書いた。そこから一流の数学者を悩ます長い350年が始まった。
    これはある種、宝探しである。宝(自然数解)を見つけても、宝がないことを示してもどちらにしても名声を手に入れることができるはず・・・。
    フェルマーの最終定理完全証明までの苦闘、諦め、誤り、協力、発見、挫折そして達成と証明者のワイルズだけでなく過去、現代の偉大な数学者、証明の大きな礎となる予想を立てた日本人数学者までその功績を証明の過程に合わせてわかりやすく説明している。
    日頃、物理の世界については本なども多く読むが、数学の世界にも魅せられる部分があることに気付かされた。
    中学生の時、角の三等分線を目盛りのない定規とコンパスでは作図できないと教えてもらい、それでも夢中で試行錯誤したことを思い出した。(鋭角を三等分できれば、どんな角でも三等分できることまではわかったが、肝心の鋭角の三等分線は結局というか当たり前のごとくできなかった)
    そんな無邪気な好奇心を持って、もう一度数学を勉強したくなった。

  • 『x³+y³=z³において指数がn=3以上になると、これを満たす整数解は存在しない。』
    有名なフェルマーの最終定理であるが、実は固有名詞として知っていたけれど式は忘れていた。
    この定理が有名なのは、フェルマーがこれを明示し、さらに「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」
    と書き記したからだ。
    以降あまたの数論学者が解き明かそうとしたが、350年間解けなかった定理をアンドリューワイルズが8年間を費やして証明するに至る、ドキュメンタリー。
    難しそうな話が続くのか思いきや、これがなんと感動のドキュメンタリー。
    数学に全く興味のない人はそもそもこの本は手に取らないだろうから、ホンの数学初心者でも判りやすく面白く描いている。
    ピタゴラスの定理からドイツ暗号解読で有名なエニグマ機まで話題は幅広い。
    また日本の数学者が提唱した「谷山・志村予想」が解明に大きく寄与していた等、日本人の活躍も詳しく描写されているのも嬉しい。
    読み応えありました。最初の章でいったん解き明かしたと思いきや重大な不備が発覚、どうなってんねん、どうすんねん、と思いページをめくると、次章からフェルマー以前からの数論の歴史。フェルマーも含めた数々の研究者の紹介(変人多し)と構成も上手い。
    1年以上かけて不備を解明していく過程、そして最後のヒラメキ!不覚にも涙が出ました。
    偶然見つけた本なんだけど固い内容の割にレビューも多い。
    みんな面白い本上手に見つけるんだね~。

  • 【新潮100冊】
    「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」

    3世紀に及んで証明されることのなかった不屈の予想問題、数論学界最大の魔物『フェルマーの最終定理』に挑んだ数学者たちの苦闘をドラマティックに描いた数学ノンフィクションです。
    さまざまな数論問題や数学テクニックが登場しますが、数学に興味がない人でも飽きなく読めるように充実した巻末補遺と丁寧にかみ砕かれた説明がされています。
    特筆すべきは青木薫さんの名翻訳!流れるような日本語と限りなく正確で優しい言葉選びに惚れぼれとしました。もうとにかく読みやすいし面白い!

    ピュタゴラスやユークリッド、オイラー、ニュートンといった有名な数学者・物理学者たちの人間的な部分に触れているところも良かったです。そして、そんな歴代の勇者(数学者)たちが門前払いにされてきた『フェルマーの最終定理』がいかに難攻不落の難問か・・・。さながら少年ジャ○プの熱い冒険ファンタジーを読んでいるかのような高揚感と感動を味わえる一冊でした。

    わたしにとって2014年ベスト3間違いなしです(灬╹ω╹灬)

  • これは素晴らしいわ。今まで読んだ本の中でトップ10に間違いなく入る。数学、とりわけ数論の話なんやけど、分からんなりに分かるし、ガウスとかテイラーとかオイラーとかフーリエとか馴染みのある(公式や定理として)レベルの人が登場人物になってたりするのも面白い。なんとか畑でつかまえてとか、若い時に読んでおきたかったとか言うけど、これを中学とか高校の時に読んでたらやばかった。知的興奮だとかロマンだとか、私が大事だと思うものがたくさん詰まってた。いやはや面白かった。オススメってレベルじゃなく、無理やり買って読ませるレベル。

  • もともと数論的なものは好きなのですが。
    残念ながら頭がついていかないので専門的な本は読めないし、
    かと言って暇つぶしの「頭を使う本」みたいなのは物足りない。
    という私には非常にぴったりの本でした。

    サイモン・シンの一冊目ということで読んだのだけれど、
    やっぱり面白い。
    カール・セーガン亡き後、
    今一番追いたい(広義の)ライターです。

    もちろん「フェルマーの最終定理」という言葉は知っていたし、
    これまでの人生で何か耳にした記憶は朧げながらあったのだけど、
    そうですか、証明されたんですか。
    感慨深いです。

    本そのものの事を書くと、
    やはり第一作目なためか、
    構成がすごく練られている感じがする。
    フェルマーの最終定理が生まれた時代、
    そもそものフェルマーその人から現代のワイルズまでの
    フェルマーの最終定理を巡る歴史と、
    ワイルズが幼少の頃から証明を果たすまでの彼の人生を
    オーバーラップさせてある点、
    またワイルズが定理を証明するシーンの盛り上げ方、
    そういった作為的な演出に
    なんとなくサイモン・シンの気負いのようなものを感じる。
    この気負いや作為は以降の著作では感じられなかったもの
    (以降二作はより自然な構成だが、
    その分ちょっと冗長になっている部分もあったかもしれない)。
    でも決してそれは悪い意味ではなく、
    その演出はとても上手に機能しています。
    特にラスト近くのワイルズの最初の失敗から一年後の成功までの行(くだり)は
    本当にドキドキして、
    成功したと知った時には心から喜びが湧き上がったくらい。
    一冊を通じてワイルズという人間に感情移入が多少あったのもあるのですが、
    やはりね、こういう大きな謎が解かれた時代に生きているという喜び、
    これが大きい。
    だって証明できなければ、
    あれだけ歴史的に盛り上がったフェルマーの最終定理は、
    実はガセだったのかもしれないという
    つまらない結末の可能性を抱えたまま
    人生を終わらなくてはならないのだから。

    最後に、サイモン・シンはフェルマーの最終定理なき後の
    謎は何かについて言及しています。
    なかなか面白い候補も挙がっていたのだけれど、
    個人的にはですね、
    ワイルズが20世紀の数論を駆使してようやく証明したフェルマーの最終定理を、
    フェルマー自身は如何に証明したのか?
    という謎に興味があります。
    フェルマー勘違い説もある中、
    私は、実はこれまで300年間の様々な人が見逃していた、
    17世紀の数論知識で可能な証明がある、
    という方にかけたい。
    だってその方がロマンがあるじゃないですか。
    世の数論学者の皆さん、
    頑張ってください。
    願わくば、
    私が生きている内に。

    ところで訳者の青木薫さんって女性なのね。
    素晴らしい。
    数学系って(本人は理論物理学者さんらしいが)男性が多いので、
    同性として嬉しい限りです。

  • 【感想】
    この本を読むにあたり3度目のチャレンジだったが、300ページ目くらいで挫折・・・
    数学の美しさを知るにあたり、非常に面白い内容なんだけど、文系出身の自分にはハードルが高すぎる作品でした。

    ただ凡人の僕にも「美しい!」と思える点は多々見受けられたようで、完全数や完全数の和のエピソードや、川の長さが直線距離×πである点など、決して役に立たないが素敵な雑学をいくつも手に入れる事が出来たのは良かったかも。
    「数学」の美しさと難解さを思う存分知る事が出来た1冊でした。

    この本を完読し、且つ内容をしっかりと理解できる人は本当にすごいと思う。


    【あらすじ】
    言葉にしようのない、美しい瞬間でした。
    数学界最大の超難問はどうやって解かれたのか?
    3世紀にわたって苦闘した天才数学者たちの挫折と栄光、証明に至るまでを描く感動の人間ドラマ。

    17世紀、ひとりの数学者が謎に満ちた言葉を残した。
    「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」
    以後、あまりにも有名になったこの数学界最大の超難問「フェルマーの最終定理」への挑戦が始まったが――。
    天才数学者ワイルズの完全証明に至る波乱のドラマを軸に、3世紀に及ぶ数学者たちの苦闘を描く、感動の数学ノンフィクション!


    【内容まとめ】
    1.「フェルマーの最終定理」
    3以上の自然数nに対して、「X'n+Y'n= Z'n」を満たすような自然数X,Y,Zはない。

    2.「ピュタゴラスの定理」
    「直角三角形の斜辺の二乗は、他の二辺の二乗の和に等しい。」

    3.「完全数」・・・約数の和がその数自身と同じになる
    →6(1+2+3=6)
    →28(1+2+4+7+14=28)
    →3番目は496、4番目は8128、5番目は33,550,336、6番目は8,589,869,056

    4.完全数のエレガントな点
    常に連続した自然数の和として表すことができる
    6=1+2+3
    28=1+2+3+4+5+6+7
    496=1+2+3+4+5+6+7.....+30+31
    8,128=1+2+3+4+5+6+7....+126+127

    5.曲がりくねった川の長さについて。
    水源から河口までの直線距離×3≒川の実際の長さ
    しかも、この比はほぼ3.14
    π、すなわち円周と直径の比の値に近い。


    【引用】
    3以上の自然数nに対して
    X'n+Y'n= Z'n
    を満たすような自然数X,Y, Zはない。


    p10
    アンドリュー・ワイルズ
    「数学界における聖杯を発見した。」
    「つまり、フェルマーの最終定理を証明した」と。
    1993年夏にワイルズは証明を発表した。
    しかし、発表した証明の中に欠陥が見つかった…


    p33
    数学の深いアイデアを考えつくのは、大体において若い時分である。
    「数学上の大きな一歩が、50を過ぎた人間によって踏み出された例を私は知らない。」
    中年になった数学者は次第に輝きを失い、残りの人生は研究よりも教育や管理運営をして過ごすことになりがち。

    p37
    ・ピュタゴラスの定理
    「直角三角形の斜辺の二乗は、他の二辺の二乗の和に等しい。」

    ピュタゴラス
    「数には数の論理がある」
    紀元前6世紀に生きたピュタゴラスのおかげで、数は単にものを数えたり、計算したりするために利用されるだけでなく、数それ自体としての価値を認められるようになった。


    p44
    ・過剰数、不足数、完全数
    過剰数
    →約数の和がその数よりも多いもの
    →12(1+2+3+4+6=16)

    不足数
    →約数の和がその数よりも少ないもの
    →10(1+2+5=8)

    完全数
    →約数の和がその数自身と同じになる
    →6(1+2+3=6)
    →28(1+2+4+7+14=28)
    →3番目は496、4番目は8128、5番目は33,550,336、6番目は8,589,869,056

    また他にもエレガントな点がある
    なんと、常に連続した自然数の和として表すことができる
    6=1+2+3
    28=1+2+3+4+5+6+7
    496=1+2+3+4+5+6+7.....+30+31
    8,128=1+2+3+4+5+6+7....+126+127


    p50
    ・曲がりくねった川の長さについて
    水源から河口までの直線距離×3
    ≒川の実際の長さ
    しかも、この比はほぼ3.14
    π、すなわち円周と直径の比の値に近い。


    p61
    ・隅を切り取られたチェスボードの問題
    →8×8-2=62マスとなったチェスボードを、31枚のドミノ牌で覆い尽くせることはできるか?

    数学的アプローチ
    1.チェスボードから切り取られた隅は、両方とも白である。したがってボード上には、32個の黒い正方形と30個の白い正方形がある。
    2.それぞれのドミノ牌は、隣り合った2個の正方形を覆う。隣り合う2つの正方形は必ず色が異なっており、つまり、1個の白と1個の黒である。
    3.それゆえ、どんな並べ方をしようとも、30枚のドミノ牌は30個の白・黒の正方形を覆う。
    4.結果として、つねに1枚のドミノ牌と2個の黒い正方形が残る。


    p72
    ・フェルマーの最終定理
    「xn+yn=zn」
    この方程式はnが2より大きい場合は整数解をもたない。


    p106
    西暦642年、イスラム教徒のアレクサンドリア攻略によって、コーランに反する書物は破棄され、ギリシャの数学は煙となって消えた。
    続く千年のあいだ西洋の数学は沈滞し、数学の命の灯火をともし続けたのはインドやアラビアの一握りの知識人だけだった。

    彼らは失われた定理の多くを自ら作り出しただけではなく、数学に「ゼロ」をはじめとする新しい要素を付け加えたのである。


    p117
    ・xn×yn=zn n≦3
    「ある三乗数を二つの三乗数の和で表すこと、あるいはある四乗数を二つの四乗数で表すこと、および一般に、二乗よりも大きいべきの数を同じべきの二つの数の和で表すことは不可能である」

    定理の概略を述べた書き込みに続けて、このいたずら好きの天才は、その後何世代にもわたって数学者たちを悩ますことになるメモを書き添えた。

    「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」


    p243
    ・ゲーム理論とトルエル
    トルエルとは、3人で行う決闘のようなもの。
    問題
    クロ氏、グレー氏、シロ氏は揉め事を解決するためにピストルで決闘することになった。
    クロ氏は平均して3回に1回しか当たらず、グレー氏は3回に2回、シロ氏は百発百中の名手とする。
    公平を期するため、クロ氏、グレー氏、シロ氏の順番で一人が生き残るまで続ける場合、クロ氏ははじめにどこを狙うべきだろうか?

    第1の選択肢としてグレー氏を狙った場合、もし成功すれば次にピストルを引くのはシロ氏のため、クロ氏は死ぬだろう。
    第2の選択肢としてシロ氏を狙った場合、それに成功しても次に引き金を引くのはクロ氏であり、確率論から言えば勝利の見込みはうすい。
    第3の最も良い選択肢はクロ氏が空に向かってピストルを打つことだ。次にピストルを発射するのはグレー氏だが、彼は間違いなくシロ氏を狙う。そしてもしシロ氏が生き残れば彼はグレー氏を狙う。
    結局グレー氏またはシロ氏のどちらかが死に、クロ氏はその後どちらか生き残った方を狙うことになる。

  • ピタゴラスから現代までの数論の歴史をなぞった感じがした。読み始めは、フェルマーの最終定理と関係ない話が続いていて、読みやすいので苦にはならないものの、早く核心に迫りたいとも思った。しかし、さすがに300年以上も解けなかった問題である。解決するためには紀元前の定理から最先端の定理までを総動員しなければならず、そのために長々と数学の歴史を知る必要があったのだと、途中で気が付く。

    数式がほとんど出てこないのに、数学のことが分かった気になるのは著者と翻訳者の仕事のおかげだ。巻末の補遺には数式が出てくるが、それさえ分かりやすい。数学好きなら絶対に読むべき。科学史が好きな人にもお奨めできる。また、フェルマーの最終定理を証明するために、日本人の数学者が提示した谷山-志村予想の証明につながるところなど、知らないこともたくさん。

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