誘拐: 名無しの探偵シリーズ (新潮文庫 フ 12-1)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102163016

感想・レビュー・書評

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  •  近頃流行っているらしいミステリのテレビドラマをよく見ている子供に、何を読んでいるか聞かれ、説明したが、なんだかつまんないね、と言われた。

     確かに、鍵のかかった密室も、アリバイ作りのトリックもない。
     出てくる探偵も決してイケメンなどではなく、肺ガンを恐れながらもタバコを止められず、散らかった部屋に一人住んでいる。楽みといえば探偵小説のペーパーバック集め。
     子供には興味が持てないに違いない。

     ことにシリーズ第一作目の本作は、主人公の周辺の生活や人物を書き込むことに多くが割かれ、事件そのものの動きが緩慢となっている。 

     確かに、それまでの謎解きだらけのミステリは現実離れしていて、実際の事件はもっと退屈なものなのかもしれない。が、内省的な描写を読み続けていくと、このまま事件が起こらなくともこの作品は成立しそうだと思えてしまう。

     事件がなくてもハードボイルドは成り立ちそうだ。

     ハードボイルドというと、よくヘミングウェイの作風のことが話題に上る。したがって文体としては犯罪事件がなくともハードボイルドたるのだろう。

     という事は、やはり読者は犯罪事件を求めているということか。

     年末の、何故か眠れなくなってしまった夜。自分でミステリを書く事を想像してみた。
     どうしても、魅力的な探偵は登場して欲しいし、そんな大それた事件を考え出せるだろうか、と。
     結局、ハードボイルドをアレンジしたストーリーを考えてしまっていた。 

  • 初めて読んだビル・プロンジーニ。名無しの探偵オプシリーズ一作目のハズだが、これしか読んでない。いつか一作目から読もう。

  • 名無しのオプシリーズ一作目。
    一人称で語られるこの物語で、最後まで主人公の名前が呼ばれる事はありませんでしたが、思ったより気になりませんね。

  • この頃、シリーズを集中して読んでいた。

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