追跡のクリスマスイヴ (新潮文庫 ク 4-10)

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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102166109

作品紹介・あらすじ

七歳のぼくは、病気のパパのお見舞いにNYに来た。でもママが、おばあちゃんにもらったメダルをお財布ごと落しちゃったんだ。ぼくはそれを拾った女の人を必死に追いかけた。パパを救ってくれる大事なお守りだもの。ところがその人の家には、脱獄犯の弟がお金をせびろうと待ち構えていた。そしてぼくを人質にして逃亡しようとした…。感動とサスペンス溢れるクリスマスの追跡劇。

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  • クリスマスに白血病のお父さんのお見舞いに向かう途中の7歳のブライアンが、お母さんの財布を猫ばばした女性を追って、 母親とはぐれてしまった!この先一体どうなるんだー!

    猫ばばした女、コーリーの家を突き止めたブライアンだけど、刑務所から脱獄してきたコーリーの弟にブライアンが捕まってしまた!

    コーリーの弟、ジミーはホントに悪いやつで、自分が警察から逃げる為にブライアンを連れていくつもりだ!
    コーリーもブライアンだけは助けて欲しいと懇願するけれど、痛めつけられてしまた!

    ブライアンはお母さんの財布に入ってる、祖父のメダルをお父さんに届けてあげたいだけ。
    このメダルは祖父が幸運の御守りとして戦争中ずっと肌身離さず持ってたもので、祖母から母が託されて、病気の父親に渡して元気になって欲しいのだ!!
    ブライアンの一途な優しさがなんかウルウルくる。

    コーリーはシングルマザーで、過去に弟のせいで1年近く娘と離ればなれになった経験から、今回もすぐに警察を頼る訳にはいかなかった!
    コーリーの娘への愛情故に警察を頼れないけれど、ブライアンの母親の辛い気持ちに共感を覚え、それがまたコーリーを苦しめてしまう。
    ジミー許すまじ。
    やがて、コーリーは弟の逃走を手助けしたとして再び罪に問われる可能性があるけれど、勇気を出して警察に情報提供を行う。

    脱走犯のジミーの車に乗せられたブライアンだけど、恐怖に駆られながらもメダルをずっと肌身離さず持ってるのが健気だ。
    んで、ブライアンの母も息子が脱走犯に誘拐された事を知ってショックを受けた!
    マスコミによってブライアンがジミーに捕まってる事を報道され、ジミーも逃走に際してブライアンが邪魔になってきた!
    捜査網も大分狭まってきたけれど、依然として大ピンチ

    やがて、クリスマスのスピード違反を取り締まっていた州警察のクリスによって、ジミーが逃走に使っている車が特定される(茶色のトヨタ)。
    クリスの尽力によって遂にジミーの運転する車を見つけ、救出に向けてクリス単独で尾行をする。
    ジミーは警察に見つかった事を知り、ブライアンを銃で撃ち、車から突き落とそうとするが、車内で揉み合った際にブライアンのメダルがジミーの顔にぶつかり、命からがら車から逃れる事に成功する。

    いまや、ニューヨーク中で安否が気づかわれているブライアンは、クリスによって助け出され、ジミーは再び警察に捕まる。コーリーについては、情報提供者として警察の課長に守られ、今後も愛娘と一緒に暮らせる事が約束される。
    ヘリコプターに乗ってニューヨークに戻り、母親と兄、祖母と再開したブライアンが幸せそうでホントによかった。
    翌日、手術がうまくいった父親に家族で面会し、心から安心した笑顔を夫に向ける妻メアリーの姿で終わる。

    読み始めて1時間しないうちに、ブライアンの純粋で、父親想いの優しさによって、少し涙が出た。
    迷信深い一面のある祖母が、メダルの御利益(宗教上の)について真顔で母親に話している姿を見て、祖母があれほど真剣に語るからこそ、本当に力のあるメダルと信じ、それを父親に届けてあげたいと思うのは美しいと感じた。

    感動と興奮のサスペンス、という文句に違わず、シンプルに感動した作品だった。

  • ものすごくハリウッドのクリスマス映画みたいで、さらっと読めた。
    兄弟が、2人ともかわいい!

  • 久しぶりの再読。
    疾走感があり、きゅっとまとまっていて面白い。
    悪役が救いようがないのもあって完全にすっきりとはしないが、クリスマスストーリーらしいラストだ。

  • 配架場所: 2F文庫書架
    資料ID:C0019311

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