ハンニバル (上) (新潮文庫)

  • 新潮社 (2000年4月12日発売)
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  • 本 ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102167038

感想・レビュー・書評

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  • 羊たちの沈黙、レッドドラゴンと読んできて、
    さぁ待ちに待ったハンニバル。ようやくレクター博士が主役の本編にたどり着いた感じだ。

    前作で盛大に脱獄したレクター博士は、別人になりすまして優雅な逃亡生活を送っている。猟奇的殺人を犯しながら。FBI捜査官クラリス・スターリングに手紙を送るレクター博士。愛情なのか支配なのか、殺して食べたいのか。その真意は何なのか。
    スターリングと対峙する時が迫って来る。
    復讐に燃えるメイスンもかなり不気味で残虐だ。怖さを引き立てる。

    この順番で読んで正解だった。レクター博士とスターリングの過去の関わりを理解できるからだ。そして私もレクター博士が好きなのだと気づく。
    下巻が楽しみだ。一気に読もう。

  • レクターの物語。

  • 映画も好きだけどやっぱこれ原作だよなあ。頭のなかではどうしてもクラリスはジョディーフォスターだ。クロスフォードの扱いはクラリスの巣立ちを見せたかったのか、としても、だ?

  • レクター博士は冷酷な食人鬼でありながら、冷静で知識教養があり、一人で生きていく力に満ち溢れている。そこがもうどうしようもないほどに魅力的に感じてしまう危険な人物。目を覆いたくなるような描写にうわぁ、と思うのに読むのを止められない。トマス・ハリス大好き!

  • 「羊たちの沈黙」で、南米だかどこだかへ逃げた後の物語。
    フィレンツェの描写が美しかった。

  •  満を持して、レクター博士を主軸に置いた物語である。
     冒頭を読むとアクション方面に風景が変わった?と驚くのだが、いやいやそれは猫だましのようなもので、アクションスリラーにはならない。大丈夫。

     バーニーの語るレクター博士像が美しい。
     「レクター博士は完璧なマナーを身につけていました。とはいっても、堅苦しいマナーではなく、優美で気取らないマナーを。あの頃自分(バーニー)はある通信教育のコースで学んでいたんですが、彼(レクター博士)はその学識をこちらに分け与えてくれた。といっても、チャンスと見たらこっちを殺そうという意思まで失くしていたわけじ一人の人間の中で人間のなかで、ある資質が別の資質を抹消し去るこ有り得んのです。それは両立するのですよ、良い資質と恐るべき資質とは(後略)」

     格好いい!

  • レクター博士にまたお会いできました。相変わらずのパワフルさでたじろいでしまいます。下巻、また楽しみですが、食欲はなくなりそうです。

  • 「羊達の沈黙」で華々しくFBIデビューしたクラリスを知ってる読者には、中々に辛い展開のシリーズ第二弾。主人公がひたすら国家権力やマスコミにいじめ抜かれる話は…読んでて辛いんだぜ…。

    初っ端から鼻持ちならない官僚や胸糞悪い聴聞会のクラリスバッシングが続いた後に、それ以上に不快感を喚起する大悪党(博士じゃありません、念の為)のおぞましい復讐プランの内容が描かれて、「早くクラリスと博士の会談くれよー(泣)」となった方も多いんじゃないでしょうか( ^ω^ )私はなりました

    そして、第二章の舞台はそんな可哀想なクラリスがいるアメリカから一転、海を越えて遠くイタリアへと移ります。博士ーーっ(TωT)ようやく出て来てくれるのね、早くクラリスを助けてーーー!!と思ったら、クラリス救出劇ではなく博士の逃走劇編でした( ^ω^ )それもそうか←

    ここで語り手として登場するのはイタリアの捜査官。彼のレクター博士追跡劇が展開されるわけですが、懸賞金に目がくらんだ警察内部で落ち目の男が、レクター博士と思われる男を発見し、彼だという確証を得た後、哀れな結末を迎えます。ま、レクター博士に敵意を持って関わろうとすると、そうなりますわな←←

    上巻は人物説明などに割いてる部分が大きいので、物語が大きく動きだす展開は下巻に委ねられるんでしょう。下巻ではきっと、博士とクラリスの会話がまた読めるんでしょう!
    それに期待して、無難に星3つです( ^ω^ )


    麻薬組織との銃撃戦の最中、赤子を抱いた組織の女を撃ち殺したクラリス。マスコミや上層部に糾弾される彼女に、ある日一通の手紙が届いた。
    「今も羊達の悲鳴が聞こえるか?」
    七年前に姿をくらませた連続殺人犯ハンニバル・レクターからのその手紙の存在が、彼に復讐を誓う男に知れた時、恐るべき悲劇の幕が切って落とされた!

  • #読了 #トマスハリス #ハンニバル #新潮文庫 #読書好きな人と繋がりたい

  • ☆3〜4。

    原作小説と映画でエンディングが異なる、とどこかで見かけたかも、じゃあ…となり読み始めた。

    羊たちの沈黙に続き、「クラリス・スターリング」というキャラクターが好きだと(改めて)感じた。
    そしてレクター博士。おぞましさと優雅さのバランスが絶妙で、許し難いのにどこか惹かれてしまうというか……。地球上には数えきれないほどの物語があるけれど、その中でも屈指のキャラクターだと思った。
    映画で「本当ムカつくこいつ!!」となったクレンドラー、小説でもそうだった。まだ上巻なので、ムカつき度合いはそこまで高くはないけど……こいつ!!



    自分の読書経験値が足りないせいか……?と考えたりして……やっぱり、ちょこちょこと、翻訳(単語)が気になってしまった。一般的な単語。スペルにvがあるものを「ヴ」で書く、とか。(ヴェテラン、リヴォルヴァーなど)
    それに、スペル?発音?の通りに表記されている単語も。ジャグゥアー(だったと思う)、インターポル、など。
    できるだけ原語に近い表記がされたほうがいいかなと思うけど(人物名などの固有名詞)、世間に浸透している表記もあるわけで……その辺りってどうなっているのか。物語と関係ないところですごく考えてしまった。
    しかし「グランドファーザー時計」には「?????」となってしまった。しばらく考えて、あの歌みたいな時計ね、と理解できたけれど……。

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著者プロフィール

ウィリアム・トマス・ハリス三世(William Thomas Harris III)
1940年テネシー州ジャクソン生まれ、テキサス州ウェイコのベイラー大学(Baylor University)卒業。地方紙記者を経てAP通信社でレポーター兼編集者に。この期間中の知見が小説の機縁となる。
著作は現在5作。映画化もされた『ブラック・サンデー』をはじめ、「ハンニバル・レクター」シリーズの『レッド・ドラゴン』、ブラム・ストーカー賞を獲得した『羊たちの沈黙』に、『ハンニバル』、『ハンニバル・ライジング』。

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