ロゼッタストーン解読 (新潮文庫)

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レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (471ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102168318

感想・レビュー・書評

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  • イギリスとフランスは仲悪いが、イギリス人が史実を客観的にまとめ上げている点に注目した
    フランス革命期の激動の時代背景や、当時の人々の感性が良く見て取れる
    200年前の人々も現代と同じように古代文明に魅了されていたことは感慨深い
    余談ながら、エジプトなどの国々はイギリスに対して遺跡品の返還を求めているそうで、フランス人もイギリス人を盗っ人呼ばわりするところをよく見る
    実際に大英博物館でロゼッタストーンを見てきたが、結構文字がダメージで読みにくくなっている印象を受けた 当時は写真もなかったので、手書きで書き写していたというから人間のすごさを感じる

  • 150円購入2014-03-24

  • エジプトのヒエログラフの解読を成し遂げたシャンポリオンと競争者の話。「フェルマーの最終定理」や「暗号解読」ほどには面白くなかったな。

  • 大英博物館でこれだけは観たかったロゼッタストーン…。それに触発された同時代の人間達の思い、分かります。

    あれを見たら、やらないではいられない。

    そして探究心だけでは済まされない当時の時代背景。やはりいつでも政治というのは恐いな〜。

  • おもしろかった!
    今まで、ロゼッタストーンは、三種の文字が並列されているんので、それらを単純に参照してヒエログリフを解読したのかと思っていたが、そんな単純に解読されたのではないということがよくわかった。
    それにしても、学問は政治に左右されるものである。
    また学問は、同じ分野の研究者たちの間にさまざまな軋轢を生むものでもある。
    本書を読んで、エジプトに行ってみたくなった!

  • 本書の内容はその名の通り、古代エジプト文字読解の立役者であるフランス人Jean-François Champollionと、古代エジプト文字の歴史についてである。

    ヒエログリフ(hieroglyph)とは、ヒエラティック、デモティックの3種類の古代エジプト文字の一つで、神官などの位が高い人間のみ読み書きができた文字であり、時とともに読むことができる人間が少なくなり当時では失われた文字であった。

    一般に、未知の言語を読解するためには、その言語(文字)で書かれた(大量の)テキストが必要であるが、その文字のみから文法を読解する場合と、その言語とはほかの言語と比較することによって文法を読解する場合がある。
    前者はマヤ文字読解のアプローチに近い方法で、後者がヒエログリフ読解のアプローチである。(前者の方が圧倒的に難易度が高く、読解できるのは非常にまれである。クレタ文明の線文字然り。マヤ文字の場合は文字は失われていたが、読み方の一部は伝わっていたそうな。)

    幸運にも、ヒエログリフ、デモティックそしてギリシア文字で記述されている石板がエジプトのロゼッタで1799年に発見された。
    そこから読解の歴史が始まる。

    当時もギリシア文字は読むことができたからといって、簡単にヒエログリフが読解されたわけではなかった。
    それ以外にも大量のテキストを比較参照し、並外れた洞察力といくつもの大胆な仮定をして読解を進めていく必要があった。
    (少し考えるとわかるが、英語で書かれた文章と日本語で書かれた文章から日本語の文法を理解することは非常に難しい。とくに、英語にはない概念で日本語には存在する概念およびその逆に相当するものがある場合は、非常にやっかいとなる。例えば、英語で言う完了形や冠詞、助詞等))

    Champollionは、子供のころから語学の才能に恵まれており、かつ古代エジプト文字の親戚であるコプト語に堪能であったことが有利に働いた。
    しかし、才能と同時に比較する教材が必要であった。当時のフランスはイギリスと敵対しており、エジプトもフランスとイギリスで分割して納めていた。それゆえに、発掘物もその発見された場所によってどちらの国に移送されるのかが決まっていた。
    ロゼッタストーンがもしイギリス(現在は大英博物館に展示されている)ではなくフランスであったならばChampollionの読解も少し早まったのではないかと考えられる。
    なお、本書でも書かれている通りロゼッタストーンが読解に重要な役割を果たしたことは議論の余地はないが、これが読解に決定的かつ本質的に重要であったという意味ではない。
    Champollionは、エジプトで発見された遺物に書かれたヒエログリフを丹念に調べて、文法を再構築していったのだ。

    当時、フランスでは革命の嵐の真っ最中でありChampollionがその嵐の中で政治的な軋轢に苦しんだ様子が本書から良く伝わってくる。
    それにも負けず、頑固たる決意で読解を進めた彼の情熱と才能には筆舌に尽くしがたいものを感じる。
    その悲劇の中で、彼は41歳という若さで夭折するが、彼が成し遂げた業績は今後も色あせることなく歴史が語ってくれるだろう。

    ちなみに、彼はフランス人の中でも歴史的な有名人であり、彼にちなむ道路や博物館などがあり観光スポットとして人気らしい。

  • シャンポリオンの伝記。
    サイモン・シン「暗号解読」しか読んでいなかったので、シャンポリオンがヒエログリフを解読しただけでなく自らエジプト学を発展させて行ったということは(要はエジプト学者だったということは)知らなかった。
    それにテーベの別名「王家の谷」の名付け親であるとか、パリのコンコルド広場にあるオベリスクはシャンポリオンが運ばせたものだとか。

    確かにタイトルから期待していた内容ではなかったけど、別の視点からヒエログリフ解読のあれこれを知ることが出来て良かったです。

    また個人的には、敵役になりがちなトマス・ヤングの功績もしっかり評価しようという公平な姿勢が好印象でした。

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  • 実は、ヒエログリフ(エジプト古代絵文字)が、このように複雑に構成されていることを本書を読むまで知らなかった。

    映画ではハリソンフォードあたりが、スラスラと読んでいるしね。

    さて、ヒエログリフ解読の熾烈な競争は当時の政権が目まぐるしく変わっていく社会も相俟って複雑混迷を極める。シャンポリオンと彼を支えつづけた兄も解読を巡り繰り広げられた、誹謗中傷、失脚と脚光の渦に巻き込まれていく。

    はっきりいってシャンポリオンは天才であるが、努力家でもある。他人の説に流されず邁進することによりゴールを勝ち得ることが出来たのだから・・・。

  • 非常に面白い。フランスの変革期を生きた成功者のはなし。しかし、タイトルは内容と少々異なるように感じる。実際の内容は、ヒエログリフの解読者であるシャンポリオンの生涯、といったところか。ヒエログリフの解読手順は書いておらず、ロゼッタストーンもさほど重要視されていない。古代への情熱などが好きな人には良い本なのではないか。

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