偽りの楽園(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102169377

作品紹介・あらすじ

両親はスウェーデンで幸せな老後を送っていると思っていたダニエルに、父から電話がはいる。「お母さんは病気だ。精神病院に入院したが脱走した」。その直後、今度は母からの電話。「私は狂ってなんかいない。お父さんは悪事に手を染めているの。警察に連絡しないと」。両親のどちらを信じればいいのか途方に暮れるダニエル。そんな彼の前に、やがて様々な秘密、犯罪、陰謀が明らかに。

感想・レビュー・書評

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  • リタイアしてスウェーデンの田舎で暮らす両親から別々に連絡があり、父親は母親が精神の病で妄想を抱くようになったと言い、母親は自分がある犯罪を暴くのを父親が阻止しようとしていると言う。
    一体何が起こっているのか、早く知りたくてうずうずするこっちの気持ちをよそに、母親は一から順序だてて話すから、じりじりさせられるのだ。
    しかしずっと一人語りというのは、思ったより引き込まれない。ただ、気にはなる。

    力のある一人の住人がコントロールするコミュニティの息苦しい感じや、何かしらの不穏な雰囲気は充分感じられて、これが全部母親の妄想だなんて思えないのだけど、どうなんだろう。
    下巻を読まなきゃ。

  • 上下巻一気読み!!
    あらすじ通りの内容。
    ロンドンで暮らしているダニエルの元に
    スウェーデンに移住している父から電話が
    『お母さんは病気で精神病院に入院している』と。
    ダニエルは翌日スウェーデンに行くため空港に向かったが
    父から『母はもう退院』してしまったと連絡があり、
    その直後、母から
    『父の言った事は全部嘘で私はおかしくない!!これからロンドンに飛行機で行く』と連絡が来る。
    母と会い真相を聞こうとするが…。

    『だから何があったの?』
    『それは後になってから話すわ!』

    グイグイ引っ張る上巻。
    話に引き込まれる。

  • 田舎の小さな社会に隠された悪の影か
    はたまた精神に支障をきたした人の妄想か。
    一方当事者がひたすら話す、それも些細なことに
    何かをかぎつけたり結びつけるだけなので、
    後者を疑ってしまうが、聞き手が驚くような
    言葉や話題の変化からもう一つ疑われるのは。。。
    とはいえ、まだまだ話し足りないようで
    具体的な事件のにおいがしたところで下巻に。
    しかし、あんたも突然行方不明みたいなこと
    したろうに。

  • はじめて読む作家さん。
    「チャイルド44」を読みたくて本屋さんに行ったら置いていなくて、こちらを発見。
    「チャイルド44」が映画化され(大好きヴァンサンも出演しているのです)、話題になっているようなので、本作にも自然と期待がかかる。

    ダニエルのもとに、スウェーデンで幸せに暮らしているはずの父親から電話が入る。
    「お母さんさんは病気だ。精神病院からいなくなった」。
    いなくなった母親からも電話が入る。
    「お父さんが言ったことは全部嘘よ。私はおかしくなんてなってない。警察に行かないと」。

    こうはじまり、ダニエルのもとに来た母親の告白がはじまるのだが、それがまた長い。グダグダグダグダ話がつづく。
    こういうひといる。
    何から何まで話さないといけないと思うひと。
    聞いているこちらは、結局何を話したいのかさっぱりわからないので、いい加減疲れてくる。
    このグダグダ告白が一冊つづく。

    下巻、頼むよ。

  • 北欧サスペンスミステリ。
    離れて暮らす母親が、父親らに貶められそうだといい、非現実的な犯罪事件を暴露し出す、というあらすじはよかった。
    だが、起承転結のバランスとテンポが悪い。
    前半は、効果的なサスペンスというより、単に話が中々進まない。
    対して後半は、主人公の心情推移や謎解きに段階的な強弱がなさ過ぎで、ほとんど入り込めなかった。
    翻訳苦手のせいか、作者や訳者が合わないのか、とにかく個人的にはハズレだった。
    2

  • 両親が新天地に選んだスウェーデンの農場。息子ダニエルは二人が幸せに暮らしていると信じて疑うことなどなかった、父からの電話さえ無ければ。

    小さいながらも完成形だと確信していた家族のカタチが崩壊していく怖さ。今まで見て来た信頼がいかに不安定な土台の上に乗せられたものかが怖い。

    母の語る農村部の人間関係、消えた少女の行方は。父は関与しているのか。

    とにかく長い長〜〜い母の語りについて行くのが大変かも。しかも上巻だけでは終わらないのであった。下巻に続くー。

  • フィンランドに移住した両親。幸せな老後をすごしているのだろうと思っていたら、ある日突然母親が逃げ出してくる。
    身の危険を感じる。陰謀にはめられた。事件が起きている。
    そうして延々と母親の独り語りが始まる。
    母親の話だけを聞くと、確かに陰謀のような、なにか事件が起こっているような。
    ということで読み進むけど…。

    下巻最後まで読んだら、全然ミステリーじゃない。
    なんだか消化不良。
    親子関係、地域社会の物語として読んだほうか良い。

  • 話の展開が遅くてだるい。上下巻だが、300ページ程度でまとめてくれた方が、スリリングでスピーディな展開になると思う。
    読んでいても、途中で何度も挫折する。眠くなるな~。
    下巻の展開も、あまり期待出来ない。今の段階で予測している結末を、圧倒的に凌駕してくれるようであれば、読んだ甲斐があるのだけれど。

  • 下巻でまとめて。

  • まだまだわけがわからない
    下巻でまとめて

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著者プロフィール

1979年、ロンドン生れ。2001年、ケンブリッジ大学英文学科を首席で卒業。在学当時から映画・TVドラマの脚本を手がける。処女小説『チャイルド44』は刊行1年前から世界的注目を浴びたのち、2008年度CWA賞最優秀スパイ・冒険・スリラー賞をはじめ数々の賞を受ける。

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