- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102178515
作品紹介・あらすじ
頭を割られた妻の無惨な遺体…その傍らには暴力癖のある知的障害の息子、クリスタルの灰皿。現場を発見した夫アダムの茫然自失ぶりを見れば犯人は明らかなはずだった。担当するのはかつて検事補を辞職し、今は屈辱的な立場で検察に身を置くレオ。捜査が進むにつれ、明らかになるねじれた家族愛と封印された過去のタブー。めくるめくツイストも鮮やかな、心理×法廷サスペンス。
感想・レビュー・書評
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前提知識を極力排除して読むべき。タイトルが意味するところを考えながら、2回かあるいは3回のどんでん返しが楽しかった。
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確かに『肩入れしたくなる登場人物がいない』んだけど、物語の世界に引き込まれて一気に読んでしまった。訳者あとがきに上がっている著者の好きな作家を眺めると「うん、確かにな」って思う。
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「BOOK」データベースより
頭を割られた妻の無惨な遺体…その傍らには暴力癖のある知的障害の息子、クリスタルの灰皿。現場を発見した夫アダムの茫然自失ぶりを見れば犯人は明らかなはずだった。担当するのはかつて検事補を辞職し、今は屈辱的な立場で検察に身を置くレオ。捜査が進むにつれ、明らかになるねじれた家族愛と封印された過去のタブー。めくるめくツイストも鮮やかな、心理×法廷サスペンス。 -
【感想】
読後、タイトルをよく眺めてください。このタイトルの重みがよく分かります。とても素晴らしい才能の持ち主だと思います、この作者は。章立てもスムーズで軽快に読んでいけます。最後の方になると落ちがみえてくるんですが、しかし、これは購入◎な逸品です。 -
原題(A VERY SIMPLE CRIME)の通り、とてもシンプルな内容ですごく読みやすかった。
「心理サスペンス」「リーガル・サスペンス」「法廷ミステリ」の三部で構成されている。ネタはストレートなのに、巧い具合に軽くコースを散らされて、読書中はその変化球に手こずって先の展開が読めなかった。
普遍的だが不快な人間ばかり出てくる。こういうイヤな人間っているよなーと思うから、単純に作中と距離をおいてスルーするわけにもいかず、イヤな人間の中途半端に醜い心理が途中から心地よくなってくる始末。
心理描写に長けてるわけでもないのに、印象の大部分をそれが占める。深読みしようと思ったらどこまででも深読みできる不思議な余地はなんだろう。大きなエピソードも含めて、必要最小限の厚みできちっとまとめた感じ。ただ全体的に地味なので、どうしても平均的な評価になってしまった。