- Amazon.co.jp ・本 (622ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102184219
感想・レビュー・書評
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岡潔で数学に少しでも関心を持たれた方にお薦めの一冊。
天才数学者たちが、どのように生き、何に悩み苦しんできたかがわかることで、数学の新たな一面を発見してもらえるかと。(じん)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
かつて、サイモン・シンの「フェルマーの最終定理」を読んでいてとても面白かったので
長い時を経て再び数学ノンフィクションに挑戦。
ムッッッッズ!!!!!!!(笑)
それぞれの公式やら考え方やらグラフやら何やらはまぁまぁ読み飛ばして良いのかもしれませんが
読み飛ばしたらおそらく私の場合、100ページ分しか読まなくなってしまうのでは…と思い
調べ調べしながら読んでいきました。
私のような文系上がりの人間からすると
「こんだけ証明されないんだったら、その予想ハズレでは?」
と簡単に諦めてしまうんですが
数学やる人たちはそうではないんですね…
数学からコンピューターの世界、物理の世界へと羽ばたく素数。
「1とその数自体でしか割り切れないような数字が素数です」
なんてサラッと習った“あの”素数が、
こんなに至高の脳細胞を持つ人たちを苦しめ続けつつ、私たちの生活や社会をも変えてきたとは思いも寄りませんでした。
素数って…何なんですかね…。無敵過ぎ。
素数を英語で「prime」と言いますが、
primeはその他に「重要な」という意味も持っています。
数学界と物理界にとって「重要な」鍵を握り続ける素数。
ドラえもんがやってきた元の時代では解決しているのでしょうか…はてさて? -
素数が奏でる音を、一つひとつ聞くことから音楽全体としてその構成をも聴こうとする数学者たちの物語。内容ひとつひとつは難しくとも、その「美」を求めようとする努力には感動する。ソートイの語り口も素晴らしい。
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素数に関連する数学者たちのノンフィクション。"数学"そのものというより"数学者"にフォーカスが当てられており、色々な人物たちがそれぞれの思いを胸に研究に打ち込む様が面白く、歴史小説が好きな人はハマるのではないでしょうか。
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1と自分自身以外に約数を持たない数、即ち素数の出現の予測不可能性に挑んだ歴史上の数学者たちの生き様を、未だ未解決のリーマン予想を軸にしながら追っていくストーリー。
数多くの学術分野の中で数学だけが持つ美しさや、数世紀にわたる時代ごとに数学が歴史とどのように関わってきたかなども、本書から知ることができる。
数学上の概念を、高度な数学的知識を持たない読者も感覚的に理解できるように、「素数の階段」、「リーマンの秘密の小径」などの比喩的な表現を巧みに用いて描写しているが、そういう表現についていけるかどうかでこの本への印象が左右されるかもしれない。
個人的には、学生時代に力を入れず中途半端な理解のままとなってしまった複素解析などを学び直してみたいという意欲を呼び醒まされるほど引き込まれた一冊。 -
ポアンカレ予想を解決したペルマンについの本『完全なる証明―100万ドルを拒否した天才数学者』に比べると、圧倒的にこちらは面白い。素数の謎に迫る、数学者たちの苦悩を時系列に追う。
最先端の素数の解釈については、現在、数学と物理学が一緒に語られた時代に逆戻りするという状況にある。摩訶不思議な素数の世界に魅了された。 -
数学は超苦手だったけど、この本はおもしろい。高校の時、こういう本に出会っていたら、考え方が変わっていたかもしれない。でも結局積読っていう!笑
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途中ちょっとだれた部分があったが後半、暗号解読が因数分解の考え方を使ってるあたりから、つまり数学が現代の我々の生活に役立っているあたりからがぜん面白くなった。