素数の音楽 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (622ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102184219

感想・レビュー・書評

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  • 純粋数学の一般向け図書である.「素数に憑かれた人たち」も面白かったが,こちらも素晴らしい.素数と,いわゆるリーマン予想についてがメインテーマである.
    学問とは関係ない数学者の姿にも触れられていて,本質ではないながら,こういうところも面白い.

  • 「素数はなぜ人を惹きつけるのか」を読んで、面白そうと思って読んでみた本。
    http://booklog.jp/item/1/4022736038

    また、こういった数学の本を読んでみたいなあと思いました。

    ブログはコチラ。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4884894.html

  • 息子からの誕生日プレゼント2冊目。

    この本を読み終えるのに、自分のペースで標準的なページ数の文庫本10冊以上相当の時間を費やした。難解なのではない。面白くてたまらない。読み終えたくなかったし、読み流してしまう箇所は作りたくなかった。だから、ほんの僅かでも脳の働きに靄がかかってきた時には、潔く本を閉じて眠りについたのだ。

    私はもはや安易に数学が好きだなどとは語れなくなった。本書のおかげで以前にもまして大好きになったのだが、逆にその思いは内向しつつある。

    リーマンの失われた膨大なメモ、行方不明の黒い手帳のことを思うと、リーマン予想の証明とは、実は既にリーマン自身が完結させながら失われてしまったものを探し続けることと同義なのではないかと直感する。新たな推論や切り口を発見したかに思えても、それは遺されたメモの中に殴り書きされていたり、失われたメモの中に記録されたアイデアだったりするのではないかと感じている。

    リーマンの遺産。私たちが近い将来目にするかもしれないものは、そう呼ばれるにふさわしいのかもしれない。

    この本は読み終えてすぐに、最初から読み直したいという衝動を抑えきれない本だ。手元から離せなくなった。素数の奏でる調べに、できるだけ寄り添っていたい。

  • 大崎Lib

  • 素数列の規則性を巡る知的冒険の軌跡。
    初歩的な数学から徐々に複雑になっていくが、素数にまつわる数学の歴史とともに展開されており、歴史文学のように読み進めることができた。

  • 素数という、神秘の数を巡って冒険をした数学者たちの物語。数々の数学者が言っていた定理や予想の内容は、さっぱりわからなかったが、彼らがいかに素数に対して情熱を捧げ、人生を捧げていったのかは、とっても伝わってきた。

    数学者の「これほどまでに美しいのだから、間違っているはずがない」というのは、自然への絶対的な敬意の現れであり、なるほど、そうなのであろう。

    最後の小川洋子先生のあとがき?感想?の文章は、とても詩的で音楽的な旋律を奏でており、最後の一文に相応しい文章だった。

  • リーマン予想にまつわる素数を巡る数学史。暗号関連で素数に関する本はけっこう読んでましたが、純粋数学の観点からの読み物はあまり手に取ったことがなかったこともあり、非常に面白かったです。
    wikipedia読んでも、ゼータ関数をまったく理解出来ない私でも楽しく読めたのは著者は元より訳者の腕前も素晴らしいとしかいいようがない。富永星さん、ただものではありません。
    いまさら数学に取り組む気も無いのですが、理論としてロジックを追っかける(そして躓いたらすぐ諦める)分には、数論は読み物として面白いです。

  •  素数を中心に数学の歴史や世界を俯瞰しているような気がした。素数については紀元前から考えられていて、現在でもわからない。歴史って現在につながっているのだなと実感した。 
     その素数解明のカギになるのが、リーマン予想である。
     リーマンにはどのような世界が見えていたのだろうか

  • 素数を題材に,それに関する多数の数学者の奮闘と現代社会とのつながりを書いた本であり,とても面白かった.特に理系出身者にとっては,聞いたことがある名前ばかりが出てくるので,親近感を持って読めると思うし,偉人達の今まで知らなかった一面を知ることができて,とても面白いと思う.

  • 面白かった。
    『フェルマーの最終定理』のような解決はないけれど、
    そしてフェルマーの最終定理に興奮するなんてまだまだ素人だって知ったけど、
    サイモン・シンより一般人への各定理の説明を諦めているけど、
    でも、
    面白かった。

    他の本も読もう。

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