- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102186411
作品紹介・あらすじ
まもなくクリスマス。街全体が温かな雰囲気に包まれるなか、寄宿学校の少年たちは、波瀾万丈のクリスマス劇「飛ぶ教室」の稽古に励む。ある日、マルティンに母親から手紙が届く。そこには、マルティンがクリスマスに帰省する旅費を工面できなかったと書かれていた……。たとえ運が悪くても、元気を出せ。打たれ強くあれ――温かなメッセージが込められた、少年たちの成長の物語。
感想・レビュー・書評
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あああああーーー
これもダメだったーーー
クリスマスキャロルといい飛ぶ教室といい、外国文学×古典は私には少し難解過ぎた。
小説が嫌いになりそうなほどつまらなく感じた。
んんんんん
つまらないと思う本でも最後まで読み通した方がいいのか。
とにかく私にはそんな忍耐力と集中力を持ち合わせてないので投げ出します。
さらばッッ‼︎‼︎
【補足】
もう一度初めから丁寧に読み直してみたところ、とても楽しく読むことができた。
難解だとかつまらないとか言っていた自分が恥ずかしい…
寄宿学校という設定もあって、魔法なしのハリーポッターのように感じられた。
とにかく投げ出さずにクリスマスまでに読了できてよかった。
これを読んでくれているみなさんも、素敵なクリスマスが過ごせるよう祈っていますm(_ _)m -
名作とは何度読んでも面白い作品である。しかも新訳となると、同じなのだけど違う味わいを楽しむことができるという喜びがあります。もちろん前の方がよかったということもあるでしょう。新しい方が味わいやすいということもあるでしょう。どちらもそれぞれの味わいを楽しむことができる。そんなものもあるでしょう。
数多くある『飛ぶ教室』の中でも、読みやすさと味わい深さは随一かも知れません。新しいのだけれどクラシカルでもある。それは少し古めかしい言葉遣いが為されているから感じるものなのかも知れません。それが作品世界に融け込み、世界の入口を広げてくれます。
ケストナーの作品の中でも一番好きなものであり、子どもと接する大人の必読の書だという想いは、この何度目かの再読で益々大きく感じられました。(因みに『窓ぎわのトットちゃん』も必読の書だと思っています。)子どもを子ども扱いはせず、かと言って見離しもせず。きちんとした「大人の目」で書かれた子どもの物語なのでしょう。子どもたちが活き活きと描かれているからこそ、大人の役割を強く感じる。そこが素敵なのです。 -
前書きの部分から心を掴まれてしまった。
ケストナーの童話は、童話と言うより大人へのメッセージだ。
子供への深い愛情を感じる。
寄宿舎の男の子たちの腕白ぶりが実に楽しい。純粋で子供らしくて、忘れていた大事なことを思い出させてくれる。
大切なのは、知恵と勇気。へこたれるな!打たれ強くあれ!
この本は、私にとってとびきり素敵なクリスマスプレゼントになったよ。 -
こどもの部屋から拝借シリーズ。夏に手にしたが、この時期まで読まずにおいた1冊。子供の頃に読んでおきたかった。ギムナジウムなる世界は日本ではあまり想像がつかないが、雰囲気に慣れてくると楽しめる作品。
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『博物館学Ⅰ』集中講義時に読了。宮部みゆき『ソロモンの偽証』シリーズで取り上げられていたため手に取る。合間合間に読んだせいかあまり記憶に残っていないのが残念。でも勇気を示せる場とそれを受け入れてくれるクラスメイトがいる点彼らは幸せだと思った。今は勇気を示せる場なんてどんどんなくなっているように感じるため。こういう経験は大切にしたい。停滞している自分を見つめる良い機会だった。もっと味わうためにもまた読み返したい。
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冬休みを間近にひかえた、ドイツのとあるギムナジウムの寄宿舎で暮らす子どもたちの物語。
前書き(ちなみにこのお話、前書きが二つあります)からココロをつかまれました。ケストナーが、彼が"ゴットフリート"と名づけたクジャクチョウに話しかけるシーンや、エドゥアルトという仔牛と触れ合うシーンがとても楽しいのです。
お話の本編は寄宿舎に住まう少年たちの友情物語…というとそこらにありふれているお話のようですが、私はとても好きです。文章に飄々としたユーモアがあって、クスクス笑ったところもたくさん。"禁煙さん"、"道理さん"、"いろおとこテオドール"とか、あだ名のネーミングセンスが抜群。
将来ボクシングでチャンピオンになる夢をもつ大食漢でケンカも強いマティアスと、臆病な自分がいやでマティアスの強さに憧れるウーリとの友情には、読んでいてこちらの心も優しくなる気がしました。
訳者あとがきもとてもよかったです。
うちの子どもにも読ませたくなりました。 -
いつでも手元に置いて折に触れて読み返したい。
名称などは馴染みなくて難しかったけど、
もはや名前を1人1人覚えようというつもりはなく、キャラクターや文脈で、「あぁ、あの子の話だな」と理解しながら読んだ。
登場人物がみんな善良な人々だったなぁ。 -
ドイツのギムナジウム、クリスマスに演じる芝居の練習に励む5人の5年生を中心に話は進む。
マルティン
常に成績トップで正義感も強い熱血漢。家が貧しく奨学金をもらっている。絵の才能もあり、舞台美術も担当する。
ジョニー
4歳の時に親に捨てられた哀しい過去を持つ。その時乗っていた船の船長が面倒をみてくれている。文才がありみんなから詩人と呼ばれている。クリスマス劇『飛ぶ教室』の脚本及び演出を担当。
セバスティアン
マルティンとは違ったタイプの優等生。科学や数学が得意などちらかというと理系くん。現実的で冷静、学校間の対立の時は交渉役を担う。
マティアス
勉強はからきし駄目だけど喧嘩が強く、将来はプロボクサーになりたいと思っている。力強いけど気のいいやつ。いつもお腹をすかして何か食べている。
ウーリ
体が小さく小心者。みんなから臆病者と呼ばれるイジられキャラ。本人は臆病であることをひどく気にしている。ある時、勇気を示すためにとんでもない事をやらかす。
彼等はギムナジウムの寮に入っている。今時の日本に例えると中高一貫校のお坊ちゃん達。近くにある実業学校、これは公立の商業とか工業高校みたいな所だと思う。その2校は昔から何かと揉める歴史がある。
商業学校の生徒がギムナジウムの通学生を拉致監禁した。マルティン達は仲間を取り返すために徒党を組み挑んでいく。
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この通学生拉致事件の他にも寮の舎監の先生や近所に住む禁煙さんなど、善良で親身になってくれる大人達とのエピソードも、なかなか読ませてくれる。
凄く印象に残るエピソードは、マルティンがお母さんから、お父さんが失業してクリスマス休暇の旅費を送れない。今年は寮で過ごしてほしい、という手紙を受け取る。
マルティンはその事を誰にも話せず、授業もクリスマスの劇もうわの空になってしまう。客観的に見ればジョニーと比べたら親がいるだけ恵まれている事も理解できるのだが、頭で理解出来ても自分がこの世で一番不幸な気分なってしまう。
友達にも先生にも話せないって事は、その現実を受け入れられないからだろう。
人間って、つまりそういうものだろう。結局は自分のテリトリーの中でしか状況判断が出来ない。大人でさえもそうなんだから、14歳の少年なら致し方ない。
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コメントを読んでもう一度初めから丁寧に読み直してみました。
初めはドイツ人特有の覚えづ...
コメントを読んでもう一度初めから丁寧に読み直してみました。
初めはドイツ人特有の覚えづらい名前が多くて大変でしたが、ひとりひとりの名前をしっかり追っていくと、初めは難解だと思っていた本でも楽しく読むことができました。
やはり古典は読むべきですね。
現代の小説とはまた一味違った感動を味わえました。
kuma0504さんのおかげで、今年は素敵なクリスマスを過ごせそうです。
kuma0504さんにも、幸せなクリスマスが訪れるよう願っております…☆彡★彡
ケストナーが大好きなので、最初のレビューを見た時は???となりましたよ。
全く意味が分からなくて。。
...
ケストナーが大好きなので、最初のレビューを見た時は???となりましたよ。
全く意味が分からなくて。。
kuma0504さんの後でそんなコメントをしたら追い込んでしまうし・笑い
良く言われますよね。古典を読んで分からなかったら、自分の頭が悪いと
思えって。そして現代小説を読んで分からなかったらその作家の頭が悪い。
気を悪くしたらごめんなさいね。
名作を楽しまれたようで、本当に良かったです。
自分の浅学をひけらかすようで本当にお恥ずかしい…
この時代まで読み継がれてきた古典作品には...
自分の浅学をひけらかすようで本当にお恥ずかしい…
この時代まで読み継がれてきた古典作品にはやはり並々ならぬエネルギーを感じます。
お気づきかもしれませんが私は以前まで、学校の古典の授業のせいか古典作品は大嫌いでした。
しかしこの作品をしっかり読み切ることができて、自信を持つことにつながりました。
読み終わったときの達成感はすごかったです。
自分、成長したな!って笑
以上、駄文で失礼しました…m(_ _)m
末筆ではございますが、私のくだらない文章にいつもいいねありがとうございます。
素敵なクリスマスを☆彡★彡