- Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102193051
感想・レビュー・書評
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死体を見つけた嵐の場面が一番好き。緊張感があって引き込まれる。映画と見比べると、更に面白かった。
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2019/12/02
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子供の時はワクワクしながら読んだ。大人になって読むと切なく感じた。
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本書の冒頭でキングが書いているが、元々は長編制作の合間に書いた中、短編4作を “Different Seasons” (邦題は「恐怖の四季」) としてまとめたもの。本書はその第1部として秋編と、冬編「マンハッタンの奇譚クラブ」が収録されている。
秋編はスティーブン・キング作 大ヒットした映画「スタンド・バイ・ミー」の原作。
映画がヒットしたので「スタンド…」というタイトルになってるが、原題は “The Body” (死体)。行方不明になった少年の死体を探しに行く話だ。
キャッスルロックに住むクリス、バーン、テディ、ゴーディの4人は仲の良い悪ガキグループ。バーンが不良の兄の話を盗み聞きして、森に行って行方不明になった少年の死体探しに行くことにした。
夏休みも終わりを迎え、この後ある者は進学へ、ある者は地元を抜け出せないまま暮らす人生に分かれる分岐点の少し前、そんな時期の冒険譚を、今は成長して作家となったゴーディが思い出しながら書いている。
そのきっかけは、貧困と虐待に溢れた家と街から抜け出そうとしていたクリスが喧嘩の仲裁に入って命を落としたというニュースを見たからだった。
キングはモダンホラー小説の代表的な作家といわれる。「スタンド…」も、併録されている「マンハッタン…」もホラーというにはどうだろう?確かに死体を探しに行く話や、マンハッタンの方にはちょっとグロテスクな話も出てくるが、ホラーというのとは少し異なる。
僕は初期の頃のキングの長編小説「キャリー」、「呪われた町」、「シャイニング」、「クリスティーン」、「デッドゾーン」、「ファイヤスターター」、「IT」等々が好きで、学生時代に読んでいたが、その頃感じていたことは「他とは異なる者」、「差別された者」、「疎外感を感じている者」(僕はこれらを「異形のもの」と呼ぶ)へのキングの目線だ。
それら「異形のもの」は常に弱者として描かれ、彼、彼女らが虐げられている環境を打ち破るべく復讐に走ったり、追い詰められて危機を脱しようとして行動を起こしたりする物語を父親のように見守る優しい目線を感じるのだ。
「スタンド…」はまさに成長したゴーディ(キング自身)がいじめられていた少年時代を振り返った時の感慨と、自分とよく似た境遇にあって、自業自得や不運によって閉塞した環境から抜け出せなかった自分の分身たち(クリス、バーン、テディ)への哀悼の物語に思える。
「マンハッタン奇譚クラブ」もやはりそういう差別される人々を描いており、その人たちは不運によって悲しく、ある意味非常にグロテスクな結末を迎えるのだが、なんというか、キングにとってそれはグロテスクではなく、「異形のもの」たちが必死に生を全うしようとする姿、その賛歌のようにも見えてくる。そもそも、それをグロテスクな結果に陥れたのは彼ら自身ではなく、彼らを差別する人々ではないのか?と。 -
翻訳がイマイチだった気もするけど、読み終えて数日経っても作中のノスタルジックな雰囲気から抜け出せない。
4人の少年のある夏の物語と彼らの未来について考える。
映画は少し、綺麗すぎるのかな。 -
自分の生きる世界とは全く違うところでの色々な出来事なのにも関わらず、それらが目の前で起きているかのように錯覚してしまう程の表現力に脱帽。ヒルのシーンはそうではあって欲しくなかったが笑 もう一遍の方も読んでるうちに話にどんどん飲み込まれていく感じがして休む間も無く読み終えてしまった。
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ゴールデンボーイに引き続く後半。先に訳出された関係で著者による出版経緯がこっちに収録されている。秋編は少年たちの冒険物語で冬編が一転してニューヨークの奇怪なクラブの話。相変わらず統一感は皆無。4人の少年が轢死体を発見しに行く二日間の徒歩行を描いた前者は活き活きとした少年たちの行動が魅力的なキングらしからぬジュヴナイル小説で、映画化もされたという。屍体が出てくるけどホラーではないし。冬編は謎のクラブと怪奇譚という古典的でありがちな設定のこれは正真正銘のホラー。内容はバラバラではあるが4編通読するとキングの芸風の広さと達者さだけはよくわかる。
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4
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有名すぎる映画、スタンドバイミーの原作。はかない少年時代の思い出。クリスとゴーディの友情の物語。
と、ニューヨークの奇譚クラブの様子を書いた掌編の2編からなる。
恐怖の四季は塀の中のリタヘイワース(ショーシャンクの空にの原作)とスタンドバイミーの私的2強。 -
何故だか最後の話で泣いた