スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102193051

作品紹介・あらすじ

行方不明だった少年の事故死体が、森の奥にあるとの情報を掴んだ4人の少年たちは、「死体探し」の旅に出た。その苦難と恐怖に満ちた2日間を通して、誰もが経験する少年期の特異な友情、それへの訣別の姿を感動的に描く表題作は、成人して作家になった仲間の一人が書くという形をとった著者の半自伝的な作品である。他に、英国の奇譚クラブの雰囲気をよく写した1編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 12歳の時ほど濃密な友情をいまだに作れていない。

  • 翻訳文学試食会で、干場さんがたびたび言及する作家、スティーヴン・キング。書店で、線路の上を4人の少年が歩いているパッケージが脳裏に浮かび、買って読んでみた本作。表題作とマンハッタン奇譚クラブともども、よい翻訳ということも相まって、次がすぐに読みたい展開が続き、あっという間に読み終わってしまった。

    子どもの頃の友情が、夢にかかっていたかのように一瞬で溶けてしまう様子や、マンハッタン奇譚クラブの語り手夫婦のやり取りが特にリアルで、確かにこのような作品を多く読めば、小説の楽しみ方をすっと感じられるものだと思った。
    (尤も、サリンジャーの『ナインストーリーズ』は、全然肌に合わなかったのだが。。。)

  • 個人的な好みではなかったけれど、名作に触れることができてよかった。

  • 1986年に映画化された『スタンド・バイ・ミー』の原作小説。
    これは恐怖の四季秋・冬編なので、秋に読むとさらに想像しやすいかも。
    子どもでも大人でもない時期の少年たちの気持ちの変化や冒険のドキドキも味わうことができる。純粋な気持ちが伝わる青春もの!
    ただ、恐怖の四季とつくくらいのものなので、夜に読む場合は心の準備を…。(にんじん)

  • 『スタンド・バイ・ミー』は映画版も大好きなんですが、原作もすごく良かったです。
    間に大人になった主人公が書いた小説が挿入され、読んでいて飽きませんし、子どもたちの冒険の描写も活き活きとしていました。
    終わり方のせつなさは原作以上でした。

    もう一つの『マンハッタンの奇譚クラブ』は、ミステリアスな感じがたまりませんでした。最後にクラブの会員の一人である老人の語った物語も壮絶で、なんとも言えない読後感があります。

  • 今更ながら大好きな映画の原作を読み、映画では語られなかった4人のその後の話や、映画とは若干違うシーンなどがあって新鮮でした。原作も良かったのですがでもやはりあの音楽、ベンEキングの曲が映画の評価と完成度を更に高くしてるんだなぁと改めて実感しました。
    時代も文化も違うので、若干読みにくさはありましたが、この小説に入ってるもう一つの別の話、マンハッタンの奇譚クラブも平凡な話が続いていくと思いきや、衝撃的なクライマックスに度肝を抜かれました!

  • 「行方不明だった少年の事故死体が、森の奥にあるとの情報を掴んだ4人の少年たちは、「死体探し」の旅に出た。その苦難と恐怖に満ちた2日間を通して、誰もが経験する少年期の特異な友情、それへの訣別の姿を感動的に描く表題作は、成人して作家になった仲間の一人が書くという形をとった著者の半自伝的な作品である。他に、英国の奇譚クラブの雰囲気をよく写した1編を収録。」

  • 恐怖の四季・秋冬編。再読しました。しみじみ良かった。

    「スタンド・バイ・ミー」が名作なのは分かりきってるし、映画も何度も観て原作を改めて読んで、「映画、原作の空気がそのままだ」とつくづく感じました。
    死体を探しに行く前と後で、何かが決定的に終わってしまったのが…テディとバーンとその後疎遠になっただけではなくて、ゴーディとクリスの子ども時代も終わってる気がしました。コイン投げで全員裏を出した次に、ゴーディ以外の3人が裏になるのとかもう。。しかもこのシーンで「わたしはこの十二歳のときの仲間たちのような友人を…」がくる。
    映画でクリスを演じたリヴァー・フェニックスさん、凄いな。クリスの説得力をあのくらいの年齢で出せるのは、悲しいけど老成という感じがします。完成されている。
    ゴーディとテディとバーンも原作イメージぴったり。特にバーン。バーンの俳優さんだけ、時折お名前拝見したりする。エース役のキーファー・サザーランドさんは、後に24観た時にあまりの変わらなさに爆笑してしまったけど……。

    あまり記憶に残ってなかった「マンハッタンの奇譚クラブ」もかなり好きな世界でした。
    マッキャロン先生の話すお話の不思議さも、ミス・スタンスフィールドの気概も、結構ドラマチックだけど落ち着いてて。
    奇譚クラブの世界観とスティーブンズの凄味もたいへん好み……恐らくスティーブンズは人間じゃないしこれまでもこれからもずっとここにいるんだろうし、クラブの建物は何時でも何処にでも繋がってるんだろう。深く考えると野暮です。
    恐怖の四季、この作品だけ映像化されてないのも納得。相当丁寧に描かないと、地味な普通の怪談になってしまう…それは勿体ないです。

    スティーヴン・キングさんのまえがきも良かった。
    これ読むと、(「恐怖の四季」って邦題は……)ってなったけど。良いのかな??
    バナナ共和国でもわたしは読みます。「またふたたび会えるまで、頭を胴体から離さないようにして、いい本をたくさん読み、有能で、幸せな人間でいてほしい」。

    『語る者より、語られる話こそ』

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    文庫

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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