デッド・ゾーン〈上〉 (新潮文庫)

制作 : 吉野 美恵子 
  • 新潮社
3.76
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本棚登録 : 527
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102193068

作品紹介・あらすじ

ジョン・スミスは人気者の高校教師だった。恋人のセーラとカーニバルの見物に出かけたジョンは、屋台の賭で500ドルも儲けた。なぜか,彼には当りの目が見えたのだ。愛を確認し合ったその夜、ジョンは交通事故に遭い、4年半の昏睡状態に陥った。誰も彼が意識をとり戻すとは思わなかったが、彼は奇跡の回復を遂げた。そして予知能力も身につけた。そして-、彼の悲劇が始まった。

感想・レビュー・書評

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  • この本がホラーではないということなので安心して読み始めました^^
    まだ上巻なので、これからどんな展開なのかドキドキしながら下巻を読みます。
    ジョニーが手にした能力は人によっては羨ましく、また人によっては怖れを抱くモノでしょう。知らない方が幸せなことは沢山あると思います。下巻で彼を待ち受けるものがつらいことなのだろうなぁと心配になります…。

  • 一瞬にして遅すぎた


     この小説で深い眠りから目覚めた人物は、交通事故で意識の針が飛び、気づいた時には四年半もの歳月が流れていたという男性。

     周囲にとっての四年半はあまりに長く、傷つき、疲れ、気がヘンになってしまった人もいたのだけど、当人にとってはほんの一瞬。寝ている間に職も恋も失われ、両親は年老いていたのでした。
     その上、意識を取り戻してみたら**能力なんて備わっていて(ネタバレすぎるので一応伏せた)、未来までつらぬき通す彼の視線は、周りから見れば得体の知れないモノだったのです――。

     スティーヴン・キングの初期代表作。これが出る頃には、この著者の印象はおおよそ固まりつつありました。文庫化すると上下巻にまたがる長編を、息切れも見せずエネルギッシュに書き切り、余力すら感じさせる作家です。その初期物の中でも、『デッド・ゾーン』はとりわけ「文章の体力」を試している作品だったような気がします。

     便宜上ホラーとカテゴライズされていますが、いわゆる怖い話ではないですね。描かれているのは、己を使い果たして再び眠りに帰っていく、痺れるような、底なしの疲労感です。お疲れさま感が強い。

     飛び去っていた月日。ともに過ごしていれば得られるはずだった愛は遠く、死の淵から持ち帰った能力は自身に何ももたらさず、煙たがられさえした。けれども彼はその力で、自らを孤独に追いこんだ世間というものを救おうとしました。
     こんな悲しいことってあるだろうか。失いっぱなしだったんだよ。だから……、怖くはないと力をこめて言いたい。にしても、名作に至る正義はなぜ、いつもどこか悲しいのだ?

     失礼な言い方でないことを願いますが、キングの書きぶりがじつに巧み。主人公が逃れられない運命のルーレットに巻きこまれていく様を、スローモーションで覗きこんでいるかのような眩暈をおぼえました。

  • 小説

  • 「知りたくないのに触れた人の思念が伝わってきちゃう」そんな主人公のお話。
    内面的な苦労がメインかと思ったら、主人公が世界を揺るがす事件に結び付く思念をキャッチしてしまい悩んで悩んで・・・

    主人公と一緒に悩んでしまい下巻まで一気読み。

  • はるばるアメリカまで旅行してきた本です。キングなら外れは無かろうと持って行ったのですが、乗り切れぬまま持ち帰り、更に日本でも結構苦労しながらの読了です。
    キャリー、ファイヤースターターの流れの作品ということで、凄く期待していました。確かに、その雰囲気もありますし、ストーリーや主人公の造形なども良い感じです。
    載れなかった理由の一つにはやや冗長という事があります。もう一つは"古さ"でしょう。
    1970年代を舞台にし、リアルタイムの時代の雰囲気を最大限に取り込んだ作品。それゆえに劣化も激しい気がします。
    もう一つ、訳文の関係もあるかもしれません。
    最後が良かっただけにちょっと残念です。


  • 事故によって主人公はある能力に目覚めます。
    それは、よくある設定の予知能力です。

    この物語の凄い所は、その能力がトコトン主人公から幸せを奪っていくんです。まさに底無しの孤独。これでもか!ってくらい孤独になります。

    主人公は底無しの孤独の中で、ある決断します。それがタイトルに書かれているようなことです。

    犯罪を犯すと分かっている人間を、事前に殺すことができるのか?主人公は懊悩の極みの中で答えを導きだします。その心理描写が鳥肌ものです。

  • 米国でトランプが台頭してニュースが流れるさなかにあって、この本を思い出した人は少なくないと思う。一介のセールスマンが権謀術数で大統領候補にのし上がっていく。未来を予見できる能力を持つ主人公はこの男が大統領となって核ミサイルのボタンを容赦なく押してしまう未来を予見してしまう。そしてそれを未然に阻止しようと対決するストーリー。主人公の超能力者ゆえの孤独と悲しさ、そして対決の果てに快哉を上げてしまうラストシーンは圧巻。クローネンバーグ監督の同名映画もなかなかの傑作。

  • 最初の方と最後の方はテンポよく進んで面白かったったが、途中の中だるみがイマイチだったので☆3つかな。ジョン・スミスの苦悩やセーラへの恋心はわかり易く、そういう意味ではとても切ないストーリーだった。くしくもアメリカの大統領選の時期に読んでいたので、実在するトランプさんと小説の中の政治家のグレグが重なったのが印象深い。

    偶然の事故や怪我におそわれたジョンの人生とは何だったんだろうか、と考えると寂しくも感じる。

  • 下巻が楽しみになる展開。長いが読みやすい。すいすいと時間を忘れて読んでしまう。

  • 再読。

    全体に重苦しく暗い雰囲気が漂うが決して読んでる最中どんよりとした気分にならない魅力ある展開。


    ささ、下巻へ。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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