ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)

制作 : Stephen King  浅倉 久志 
  • 新潮社
3.90
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本棚登録 : 1847
レビュー : 205
  • Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102193129

作品紹介・あらすじ

トッドは明るい性格の頭の良い高校生だった。ある日、古い印刷物で見たことのあるナチ戦犯の顔を街で見つけた。昔話を聞くため老人に近づいたトッドの人生は、それから大きく狂い…。不気味な2人の交遊を描く「ゴールデンボーイ」。30年かかってついに脱獄に成功した男の話「刑務所のリタ・ヘイワース」の2編を収録する。キング中毒の方、及びその志願者たちに贈る、推薦の1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 「スタンドバイミー」に続いて、キングの既読だった作品を連続で読んだ。
    「刑務所のリタヘイワース」もやはりうろ覚え。
    小説では、主人公は小柄な男に設定されているが、映画では、ティムロビンスが演じていてとても大きかった。
    細かなところもやはり違っている。
    映画の方が、よりカタルシスを得やすく作ってある。
    「ゴールデンボーイ」はほとんど覚えておらず、読んでいても思い出すというよりは、新しい作品を読んだように感じた。

  • 1刑務所のリタヘイワース
    映画ショーシャンクの空にの原作で、実際に文章で読むと想像が膨らみ、映画で見ていたからイメージしやすかった。アメリカンジョークなどが多く、少し共感できづらいところもあったがやはりラストは感動。
    ところどころ違うところがあり、スッキリするのは映画の方かもしれない。だが、不朽の名作だった。希望とは素晴らしい!
    2ゴールデンボーイ
    ホロコーストに興味のある主人公トッドが近所のデンカー(ドゥサンダー)という老人がナチの犯罪者であったことを知り、足繁く彼の家に通い始める。初めは優位にたっていたトッドだが、徐々にドゥサンダーに形勢を逆転されていくのが滑稽であり、恐怖でもあった。昔の感覚を取り戻していくドゥサンダーと、次第に荒れ、凶悪な犯罪者になるトッド。この2人の奇妙な関係が描かれていた。
    ラストの畳み掛けは少し弱かったが、設定はとても面白く、ホロコーストの恐ろしさも文面から伝わった。

  • 最近「キャリー」「11/22/63」と立て続けにスティーブンキングを読んだので以前から読みたいと思っていた「ショーシャンクの空に」の原作、「刑務所のリタヘイワース」を読むことに。なんと原作は短い、中編?長めの短編程度の長さしかない。まずそれに吃驚。
    映画は概ね原作通りなんだね。小説の方が脱獄までの期間が長い?ポスターもリタヘイワース(流石によく知らない)→マリリンモンロー(七年目の浮気)→ラクウェルウェルチ(恐竜100万年)→リンダロンシュタット(It`s so easy)に変わっている。70年代の代表的ピンナップガールはこの人だったのかな~。
    小説の方がレッドの語り口は淡々としているが暖かい。看守や所長は何人も代わっている。がアンディの日常に変化はなく図書館をどんどん拡充しつつマネーロンダリングに励んでいる。
    それだけに最後の脱獄のインパクトはでかい。いったい何年ロックハンマーで穴を掘っていたのか。
    下水管から這い出たアンディが雨の中、両手を拡げる有名なシーンは勿論小説にはない。
    この辺は映像表現には敵わない。
    アンディの脱獄のあと、レッドが仮出所して石垣を探す。やっと見つけて手紙を読む。
    さぁ、これからメキシコに向かおう、懐かしい友に会いに行こう!で終わる。
    小説のエンディングも中々味わいがあるね。
    「刑務所のリタヘイワース」の事ばっかり書いたけど中編がもう1本、「ゴールデンボーイ」。
    希望の話を描いた後は、今度は転落の人生、落差が凄いな。救いようのないエンディング、対になっている処がえぐい。

  • スティーヴン・キングが1982年に発表した中編小説『恐怖の四季』シリーズの春・夏に該当する作品。「春」として収められるのが『刑務所のリタ・ヘイワース』、「夏」が表題作『ゴールデンボーイ』。
    ちなみに「秋」は『スタンド・バイ・ミー』、「冬」は『マンハッタンの奇譚クラブ』とのこと。

    『刑務所のリタ・ヘイワース』は、『ショーシャンクの空に』と表現した方が分かりやすいでしょうか。日本でもジワジワとヒットした人気映画の原作ですね。自分が一番好きな映画は何を隠そう『ショーシャンクの空に』な訳で、原作も読みたいと思っていたのでした。
    それにしても、映画は原作を壊すことなく作られているんだなと感心。映画を見たときの感動や心境が、ほぼそのまま浮かんできて、気持ちが高ぶりました。「希望」というものが、人にとってどれだけ重要であるのかを改めて感じます。

    三十路も半ばを迎え、仕事もプライベートも、初めて経験する大きな挫折を味わい、今はそれを何とか乗り越えようとしている日々。仕事面の波は一定の上げ下げなので、これからも付き合っていけるのかもしれませんが、プライベート面は、真正面から向き合うと、はっきり言って一生乗り越えられないんじゃないだろうか、というくらいの落ち込み。気持ちが揺れ動く毎日。沈んだまま週末を終えることもあります。正直、心の闇の中を彷徨っている感じなんですよね。
    そんな中、この話の「希望」というキーワードが闇を打ち破ってくれそうな気がします。「希望」を持たなきゃだめだ、いつまでも過去を振り返っていてはダメだ、と。

    『ゴールデンボーイ』は、テイストが一気に変わり、衝撃的というか、読みながら震撼してしまいました。掲載予定だった雑誌が掲載を尻込んだという逸話があるそうですが、それが理解できる内容。殺人鬼になっていく少年の心の動きがとてもリアルです。

    それにしても、スティーヴン・キングって、大別するとホラー作家さんなんですね。『スタンド・バイ・ミー』や『刑務所のリタ・ヘイワース』のイメージがあるから、全然そんな気がしなかった。

  • 転落からの再生と希望を描いた作品の後に希望ある未来からの転落を描いた作品が来るとかキングえげつないわー。しかも本当はこのあとに追憶の中に容赦ない現実を描く作品が続くわけでほんとえげつない。

  • 映画とは違う結末。狂気は伝染する。

  • 以前、映画「ショーシャンクの空に」を見た時にそちらの原作だけ読んで「ゴールデンボーイ」は読まなかったのだが、久々にショーシャンクを見てまた読みたくなったのでついでのつもりでページをめくったら止まらなくなった。

    怖い、歪んでる、という書かれ方をよくしているが、トッドが特別狂っているとは思えなかった。誰しも怖いもの見たさで残虐なものに興味を示すことはあるだろうし、トッドほど恵まれて自信に溢れた子供ならああいった行動に出てもおかしくないように思えた。
    それが正しいか正しくないかは全くの別問題だが。

    それにしてもこれを2週間で書き上げるとは……これがスティーヴン・キングかと唸らされた。ただ、恐ろしそうなのでこれを映像で見るのは御免蒙りたい。映像で見るならやっぱり「刑務所のリタ・ヘイワース」がいい。

  • この本の中に「刑務所のリタ・ヘイワース」という
    タイトルの短編が有ります。
    それが「ショーシャンクの空に」の原作。
    私は原作を読んでたせいか、映画を見たときに
    「けっ」と思いました(w
    小説のほうが面白いです!!

  • 初キング。面白かった。

  •  恐怖の四季という中編連作集を二分冊したこれは春夏編ということなのだが、内容的な関連性もないし中途半端な長さのを4つ集めただけ感が強い。春編の刑務所脱獄譚と夏編の隠遁ナチ将校と少年の虚虚実実の物語、さすがはキングということでそれぞれ単独に読んでもおもしろいし無理にまとめる必要もないような。そもそも中編とは何ぞやとは後編のスタンド・バイ・ミーに著者が講釈しているが、内容とはなんのかかわりもないことなのだから。恐怖の四季という総題もなあ。一般にホラー作家という位置づけのせいなんだろうけど、少なくとも痛快無比の春編は恐怖とは無縁だよな。二編のうちではこっちが好み。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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