ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102193129

感想・レビュー・書評

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  • 映画化された長編小説に、これまた映画「ショーシャンクの空に」の原作を加えた2本立て。

    おそらくレビューも「ショーシャンク」の原作「刑務所のリタ・ヘイワース」に集中しているだろうということで割愛。なかなか痛快な作品だが、「グリーンマイル」といい、こういうネタ好きだよね、キング。

    さて、「ゴールデンボーイ」のほうだが、たまたまバスで見合わせた、元ナチスの将校の弱みに付け込んで、当時の話を聞き出す前半部はやや単調で、ナチスに対する批判という形を引用しつつ、無関心を決め込むアメリカ社会に対する皮肉なのであろう。これはこれで一つの話としては面白い。

    ところが、少年と元将校が、進学にともなって会えなくなってからが本番。というか、キングだからね。

    憎しみ合いながらも依存しあっていた関係がなくなった時に、内から湧いて出る残虐性という話になって、まあ割りとシンプルで直球の話となる。ただし、残虐表現は控えめ。

    全体のストーリーは、2作とも本当に楽しめるもの。この厚さで2作も含まれているのはお得といえる。

    しかし、文章が直訳って言う感じの、嫌味ったらしい言葉遣いが多いのが、かなり気になるんだよな。キングの作品は、訳がよろしくないため、読みにくいものが多いのだけど、これもギリギリのところだ。

  • 刑務所のリタ.ヘイワーズは、あの有名な映画の原作。映画をみたけど、昔にみたので、ほとんどおぼえてなかった。
    ゴールデンボーイは、少年がナチの兵士だった老人の話をきくうちに、次第に取り憑かれ、殺人による快楽?に目覚める話。
    キングは、例えが難しいものが、多く読むのがしんどいイメージがあるが、読みやすかった。

  • 「ショーシャンクの空に」原作が収録されてる。映画と同じ解放感と幸福感に心が覆われた!スクリーンで見られたことが嬉しい作品。

  • 4〜5

  • 何年か前に読んだのですがスティーブンキングは天才的なストーリーテラーだな、と思った事を覚えています。ナチスの生き残りの老人と、近所に住む少年の話しでしたが、追い込まれた人間同士の心理戦がとても怖かった。

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】933.7||K
    【資料ID】91020487

  • 「刑務所のリタ・ヘイワース」はコンパクトで良かったが、映画「ショーシャンクの空に」の方がよりコンパクトでその分印象深かった。「ゴールデンボーイ」も引きつける展開でおもしろかったが、全く恐くはなかった。両作ともつまらないわけではないけど、何か物足りない。 
    「トッドはアメリカ少年であり、しつこさが美徳のひとつだと教えこまれていた」という文があったが、アンディー・デュフレーンも相当しつこくて共通していると思った。

  • 「われわれのような人間は、第3の選択がある事を知ってるからだ。純潔を売らぬ気通すのでもなく、ヘドロと汚物にどっぷりつかるのでもないもうひとつの道。それは全世界の大人たちが選んでいる道だ。欲に目がくらんでどぶ泥の中へ落っこちないよう、バランスを取って歩く。ふたつの悪のうちの小さい方を選び、自分の善意を見失わないように進む。で、自分がどれだけそれをうまくやっているかは、たぶん、これで判断できるんじゃないかな。夜にどれだけぐっすり眠れるか・・・そしてどんな夢を見るか」

  • ぼくは自分の精神分析に興味はない。なによりも興味があるのは、自分がなにを怖がっているかに気づくときだ。そこからひとつのテーマを発見することができるし、さらにはその効果を拡大して、読者をぼく以上に怖がらせることができる。

  • 久しぶりに読んでキングの筆力に感嘆した覚えがある。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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