幸運の25セント硬貨 (新潮文庫)

制作 : Stephen King  浅倉 久志 
  • 新潮社
3.34
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本棚登録 : 764
レビュー : 79
  • Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102193365

感想・レビュー・書評

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  • それぞれ味わいの違った短編集。「なにもかもが究極的」は、やはり「ダーク・タワー」に繋がる部分があるのですね。「道路ウィルスは北に向かう」も期待どおりの展開。叔母さんのところではドキドキした。主人公がキング本人を思わせるところも味わい深い。
    解説の風間賢二さんが書かれていたとおり「一四○八号室」は日本と西洋の怪談のポイントの違いを感じました。
    表題作は、ハッピーエンドを思わせて気分よく本を閉じることができました。いずれも読み出したら止まらない面白さでした。一篇ずつにキング自身による解説というか、楽しみどころを語ってくれています。

  • キング節の詰まった短編集。
    どこか仄暗く、シニカル。

    ゴッサムカフェで狂った給仕から襲われる離婚調停中の夫婦。辛くも窮地を脱する二人だが、そこから二人の愛が再び芽生える…などというハリウッド的ハッピーエンドなどなく、口汚く罵りあって幕を閉じる「ゴッサムカフェで朝食を」。

    しけた25セント硬貨を受け取った、生活苦にあえぐ掃除婦がささやかに夢想する幸運と、現実に起きた微かな幸せを描く標題作品「幸運の25セント硬貨」。

    小品だがキング好きには納得の短編集です。

  • さすが、キングと言いたいくらい、全ての短編のレベルが高い!
    まさに小説界のキングだと思う。色々、怖い結末の話が多い中、ラストの短編には救いがあった。

  • 「幸福の25セント硬貨」が一番良かった。「例のあの感覚、フランス語でしか言えないあの感覚」は、難しかった。「道路ウイルスは、北にむかう」はテレビ映画の方が良かった。まぁ、キングだけあって全作読み応えはあります。

  • ホラーの帝王キングの短編集。
    キングの作品を読んだのはスタンドバイミー以来なのかな。しかし、やはり面白い。とにかく気味が悪くて恐ろしい作品も、不思議さや怖さとユニークさや温かさが共存した作品も。
    続けて【第四解剖室】も読みたい。

  • 分冊短編集の二冊目。物悲しくもどこか温かい表題作の「幸運の25セント硬貨」やホラー物の導入部分としては完璧と言っていい案内人を演じた支配人が登場する「一四〇八号室」と面白い作品はあるのだけど本全体としては「第四解剖室」の方が良かったかな。

  • 収録作のひとつ、離婚協議の最中サイコ男に襲われる男女の災難を描いた「ゴーサム・カフェで朝食を」を読んで、別短編集に収められていた、まさに出産を迎えんとする女性がゾンビと対峙するお話「自宅出産」を思い出しました。ゾンビに襲われようがサイコ男に追いかけられようが、人間そればっかりに構ってられない日常があるのだね。ほかにもホラーと感傷の割合がほどよい「L・Tのペットに関する御高説」、“呪われた部屋”というストレートな題材を飽きずに読ませる「1408号室」が好き。

  • この短編集も面白かった!
    実に様々な「恐ろしい」話が載っている・・・私が特に恐怖したのは、「道路ウイルスは北に向かう」と、「1408号室」。
    他のは、超人的でありながらまだ、己で判断できる何かがあった。
    (しかし、ある種のタイムトラベラーめいた「例のあの感覚、フランス語でしか言えないあの感覚」は、堂々巡りの無限ループに陥ったようなことを記憶の中で?繰り返す、現実か夢かもわからなくなるような恐怖がある。)
    スティーブン・キングのこの短編集を読むと・・・今まで読んだいろいろなSF、ホラー、超自然現象等の漫画や小説が、「もしかしてこの人のこの作品から発想が生まれたのではないか?!」と思わずにいられなくなる。
    まったくもってこの人の書くものは、今まで生み出されたあらゆるストーリィの原点になったのではないか、と私は思ってしまう。
    それほどあらゆる意味で懐かしく、そして怖かった。

  • 2年程小説離れがあって、復活作品として読み始めたのがこの本でした。
    すいません、内容あんまり覚えてません(笑)

  • 魅惑のキング長編!…を読むには、気力も体力もなかなか追いつきそうにない今日この頃。
    それでもいつかはオール再読を夢見て、軽くストレッチがてらの短編です。

    全7篇中で一番「好き(?)」なのは、スプラッターなのに妙にチャーミングな「ゴーサム・カフェで昼食を」。
    「道路ウィルスは北にむかう」は、何か他の短編集にも収録されていたようで再読ですが、これもクラクラするほどの金縛り感でたっぷりのキング節。

    どんよりの日々にフィットする、嗚呼キング…

著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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