ゼロからトースターを作ってみた結果 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102200025

作品紹介・あらすじ

トースターをまったくのゼロから、つまり原材料から作ることは可能なのか? ふと思い立った著者が鉱山で手に入れた鉄鉱石と銅から鉄と銅線を作り、じゃがいものでんぷんからプラスチックを作るべく七転八倒。集めた部品を組み立ててみて初めて実感できたこととは。われわれを取り巻く消費社会をユルく考察した抱腹絶倒のドキュメンタリー! 『ゼロからトースターを作ってみた』改題。

感想・レビュー・書評

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  • とっても無鉄砲かつ奇想天外で想像力をかきたてる試み。この発想力と行動力、そして不屈の根気、驚きと羨望の的です。時々人類が滅亡して自分1人が残されたら何ができるだろう、って考えてしまうことがあるけれど、実際にこんな実験をしてしまう男がいるなんて。こいつは将来何か大きな事をやってくれそうで楽しみです。

  • 以前単行本で出ていたときに読みそびれ、このたび文庫化ということで手に取った。単行本からちょっとだけ邦題を改題。

    原題がちょっと論文めいているんだけど、そのとおり、もともとはトウェイツ君の大学院での修士論文兼制作らしい。邦貨にして500円ほどのトースターを「原材料から作る」ため、研究者やエネルギー会社にメールで照会し、半分呆れられながらもコードに発熱体、ボディの制作に突き進む。そのさまは大まじめでありどたばたと滑稽で、突き詰め型の『できるかな』である。

    おふざけめいた軽やかな筆致で、自分の七転八倒をまとめているものの、実はかなり知的でストロングな科学・経済・歴史ネタのレポート。壊れてもすぐ買い替えられるような電気器具を構成する物質をどこから採掘し、どこでどのように精製し、成形していくのかを丹念に追っており、BBCの科学ドキュメンタリー番組を見ている感じがする。モノに歴史あり。

  • ゼロからトースターを作ることの難しさがよくわかる本。

    そして我々は巨人の肩の上に乗ることによって視界が良くなっていることが実感できる。トースターを作れることも偉大だが巨人の肩の上に乗ってより遠くを見渡せることも同じぐらい大事だと思うので既存の成果はありがたく享受していく。

  • 大学院の卒業制作としてトースターを作り上げていく話。なぜトースターなのかというと、「近代の消費文化の象徴であるように思えるから」。
    トースター作りの基本ルールは、
    ・お店で売っているようなトースターを目指すこと
    ・原材料から制作すること
    ・産業革命以前の手法を用いること
    である。Dr.Stoneのような未開の地を想定し、そこからスタートしてトースターを作り上げていくわけではなく、あくまでも産業革命以前にあった道具と同じ役割のものを用いて制作していく。そういう意味で「文明再興」のような壮大なスケールではない。ただ、普通の生活を送る現代人が初めから作っていく様は、一人の人間がどこまで現代文明の一端に近づけるかという問いに対して向き合うために、それとは違った驚きと発見がある。

    トースター制作には様々な困難に対峙する。例えば、鉄を作るために現代の冶金学の教科書を参照するが、大規模工場を前提とした知識ばかりで一人で作るには役に立たなかったり、プラスチックの原材料の石油を手に入れられなかったりなどである。
    こうした出来事は、一人で完全に作り上げることが不可能であることを示唆している。つまり、今日の文明は他人の依存によって成り立っていることを教えてくれる。その事実を知れば、目の前にある工業製品に対する見方も変化することになるだろう。

  • 天才がいる

  • いやぁ〜世の中には破天荒な人がいますねぇ〜

    想像つきます?

    鉄を掘るところから自力でトースターを作ろうなんて(笑)

    実に面白い。

    内容紹介
    トースターをまったくのゼロから、つまり原材料から作ることは可能なのか? ふと思い立った著者が鉱山で手に入れた鉄鉱石と銅から鉄と銅線を作り、じゃがいものでんぷんからプラスチックを作るべく七転八倒。集めた部品を組み立ててみて初めて実感できたこととは。われわれを取り巻く消費社会をユルく考察した抱腹絶倒のドキュメンタリー! 『ゼロからトースターを作ってみた』改題。
    内容(「BOOK」データベースより)
    トースターをまったくのゼロから、つまり原材料から作ることは可能なのか?ふと思い立った著者が鉱山で手に入れた鉄鉱石と銅から鉄と銅線を作り、じゃがいものでんぷんからプラスチックを作るべく七転八倒。集めた部品を組み立ててみて初めて実感できたこととは。われわれを取り巻く消費社会をユルく考察した抱腹絶倒のドキュメンタリー!

  • 面白かったー!!!
    だけでなく、最後には私たちの豊かさがどこから来ているのか真剣に考えさせられる。

    パッと目を上げて家の中の物を見渡して、エアコン、カーテン、テレビ、本棚、テーブル、椅子、ガラスコップ、紙パック入り牛乳、写真、本…等々、何一つ私がゼロから作れるものは無いことに改めて気づかされた。

  • とっても面白いです。

    内容はタイトルのまんまなのですが、その発想、行動力が凄まじい。冒険小説のような読み心地でした。
    そして、筆者は本気なのです。本気でトースターを作ろうとするんです。

    地理やら企業やら科学やらを駆使してトースターへ一直線な筆者の姿勢は、一介の学生のそれとは思えません。

    また、ところどころで挿入される写真も分かりやすくて良いです。読んでいて飽きません。

  • 無いなら買ってくる、買ったけどもう使わないから捨てる、なんなら買ってきたけど合わなかったし返すのも譲るのも面倒だから捨てる。
    100均で揃えられるような日用品にたいする軽い気持ちが、大きく変わりました。

    「だってその100円の皿(文房具、箸、タオル、コスメ、おもちゃ)、自分でゼロから作れんの?」

    まぁ、ゼロから作ろう!と考えて
    森の中へ自転車でわけ行って、自転車を湖に捨てて服を燃やして全裸になって、「さぁこの状態からトースター作るぞ!まずは眠る場所の確保だな!」とまではなかなかならないと思うけど。

    文章はくだけていて読みやすいし、写真も付いていて分かりやすい。日常よく目にする物質がどう作られていくのか、どんな場所でとれるのか知れるのもいい。何より科学に関する記述と紀行文とノンフィクションのいいとこどりみたいな、バランスの良さ。
    学生のときにこれくらいぶっ飛んだことしとけば良かったなって思わせてくれる本です。

  • タイトルに惹かれて。

    出来上がったものは 見てのお楽しみですが
    (写真が付いてます
    想像以上のものでした 笑

    自分で トースターを作ろうと思うことなかったけど
    すぐできないと結論づけるぐらい

    材料もわからなくて 原料も揃わなくて
    形成もできないと 考える

    身近にあるもの すべてが
    いろんな場所から いろんな人が いろんな技術が
    集まってできてて とても安価に お金出したら 買える すごさ
    を 教えてくれた

    当たり前が当たり前じゃなくならないように
    リサイクルのこと 環境のことも 安価すぎる安易な消費活動にも言及していた

    作ってみた。動画のように
    面白おかしく語るものじゃないものが 垣間見れて
    考えさせられた本でした

    これから考えていかないといけない 消費の裏側の問題提起。

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