社交ダンスが終った夜に (新潮文庫)

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本棚登録 : 226
感想 : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102211069

作品紹介・あらすじ

深夜の路面電車に乗り合わせた男女の会話は、やがて不思議な結末へと…ふわりとした余韻を残す表題作のほか、急場しのぎにでっち上げ、リールの順番さえ間違えて上映した映画がベネチアでグランプリを受賞してしまう「ドラゴン真夜中に踊る」、ゴルフ場で偶然知り合った同名の老人の過去と自分の過去が、徐々に混じりあっていく「19番」など、いずれも"SFの抒情詩人"ならではの25編。

感想・レビュー・書評

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  • 高校の図書室で『十月の旅人』と出逢って以降、『歌おう、感電する喜びを』あたりまでは夢中になってブラッドベリを読み耽っていたのだけれど・・・。数年前に『バビロン行きの夜行列車』を読んだ時、ドキドキもワクワクもしない自分にがっかりしてから、ずっと遠ざかっていた。『さよなら僕の夏』も読むのが怖くて手をつけられない。それなのに、図書館の新刊コーナーにぽつりと置かれているのを見て、思わず手にとってしまったこの本。
    恐る恐るページをめくってみれば、飛び込んできたのは「はじまりの日」の“ダグラス”。かたやダグラス・スポールディング、こちらはチャールズ・ダグラス。まったくのダグラス違いではあるけれど、それでも・・。
      
      子どものころはいろいろ待ちきれなかったものだ。待ちきれない
      もののリストができていた。クリスマスなんぞはいつも十億マイ
      ルのかなた。イースターは?五十万マイルのかなた。
      ハロウィーンは?

      だがあのころは、ほとんど毎日が待ちきれない日だったのだ。

    ハロウィーン、万聖節、独立記念日・・・当時の私にとって縁の薄いそれらの言葉も、ブラッドベリの作品を読んだ後は、特別の意味を持ったものに感じられたものだ。おろしたてのスニーカー。真夏の氷室。マッチ箱の中の雪の一片。避雷針。真夜中のカーニヴァル列車。
    リストを無くした私たち、一年があっという間の私たち大人は、時の流れの密度の違いを思って皿の上に涙をこぼすばかり。
    同じく“時”を扱った「秋日の午後」の切なさ。亡き息子への想いを描いた「墓碑銘」、亡き父と出会う「19番」、ユダヤ系の老夫婦の機微とそれを見守る作家を描いた「頭をよせて」、幸福な夏の一日なのにどこかもの悲しさが漂う「ほほえみは夏のように大きく」、“男”の切り取り方が、いかにもで楽しい「それで、あなたの言い分は?」

    25篇収録。自身によるあとがきも含めて、久々にブラッドベリを堪能。
    ――One More for the Road by Ray Bradbury

  • はじまりの日◆心移し◆埋め合わせ◆社交ダンスが終わった夜に◆墓碑銘◆頭をよせて◆ドラゴン真夜中に踊る◆19番◆けだもの◆秋日の午後◆何もない土地には動く場所がある◆独り舞台◆ローレル・アンド・ハーディ、アルファ・ケンタウリさよならツアー◆残りかす◆夢街道いま一度◆タンジェリーン◆ほほえみは夏のように大きく◆時の撚り糸◆小麦畑の敵◆フォア!◆わが息子マックス◆F・スコット/トルストイ/エイハブ緩衝機◆それで、あなたの言い分は?◆ディアーヌ・ド・フォレ◆炉辺のコオロギ

    原書名:ONE MORE FOR THE ROAD(Bradbury,Ray)
    著者:レイ・ブラッドベリ、1912アメリカ・イリノイ州-2012アメリカ・ロサンゼルス、小説家
    訳者:伊藤典夫、1942浜松市出身、翻訳家、早稲田大学第一文学部仏文科中退

  • 短編集 2009/3/19 ブラッドベリの新刊が出たということで書店で購入
    2009/4/3 読み始め

    内容・目次と著者は → [more]

    【内容情報】(「BOOK」データベースより)
    深夜の路面電車に乗り合わせた男女の会話は、やがて不思議な結末へと…
    ふわりとした余韻を残す表題作のほか、
    急場しのぎにでっち上げ、リールの順番さえ間違えて上映した映画がベネチアでグランプリを受賞してしまう「ドラゴン真夜中に踊る」、
    ゴルフ場で偶然知り合った同名の老人の過去と自分の過去が、徐々に混じりあっていく「19番」など、
    いずれも“SFの抒情詩人”ならではの25編。

    【目次】(「BOOK」データベースより)
    はじまりの日/心移し/埋め合わせ/社交ダンスが終った夜に/墓碑銘/頭をよせて
    /ドラゴン真夜中に踊る/19番/けだもの/秋日の午後/何もない土地には動く場所がある
    /独り舞台/ローレル・アンド・ハーディ、アルファ・ケンタウリさよならツアー
    /残りかす/夢街道いま一度/タンジェリーン/ほほえみは夏のように大きく
    /時の撚り糸/小麦畑の敵/フォア!/わが息子マックス/F・スコットトルストイエイハブ緩衝機
    /それで、あなたの言い分は?/ディアーヌ・ド・フォレ/炉辺のコオロギ/あとがき 隠揄、チャンピオンたちの朝食

    【著者情報】(「BOOK」データベースより)
    ブラッドベリ,レイ(Bradbury,Ray)
    1920年イリノイ州ウォーキーガン生れ。幻想と怪奇の短編集『黒いカーニバル』を’47年に出版。
    文明批評とノスタルジアに満ちたSF連作『火星年代記』で世界的名声を得た

    伊藤典夫(イトウノリオ)
    1942年静岡生れ。早稲田大学中退

  • "普段あまり行くことのない本屋で目についた。昔、よく読んだ作家だった。「火星年代記」「刺青の男」 「太陽の黄金の林檎」 「華氏451度」「十月はたそがれの国」「何かが道をやってくる」「ウは宇宙船のウ」「よろこびの機械」「スは宇宙(スペース)のス」「歌おう、感電するほどの喜びを!」などなど、題名が浮かんでくる。まだ現役でご活躍していることがうれしく手にした。
    短編集だ。1編1編は短いのだが、余韻が続くような作品の集まりとでもいえば伝わるかな?その作品の場にとどまっていたくなるような気持ちにさせてくれる。
    蛇足
    最近また、映画「華氏451度」のリメイクの噂を聞いた。昔はメル・ギブソンさんが関わってという話もあったが、これはぽしゃって、今はフランク・ダラボン監督でプロジェクトが進行中らしい。"

  • 「ドラゴン真夜中に踊る」最高!

  • 「はじまりの日」
    二十代に読んで、言ってることはわかるんだけど意味がわからない、と思った。
    その結論に至る意味がわからなかった。
    だけどきっといつかわかるだろう、また数年後に読もう、と思った。
    今、十年近く経って、ようやく少しわかるような気がする。
    きっともっと年を取ったら、もっと深く理解し噛み締めることができるだろう。
    そういう味わい方をしたいし、できる作品だと思う。

  • SFというよりは「少し不思議」な短編集。

  • 独特のむなしさ、やるせなさが残る作品が多かったように思う

  • SF作家、レイ・ブラッドベリの25編の短編を集めた短編集。
    いくつかは情緒を感じ、いくつかは面白く、いくつかはよく分からない。

  • ブラッドベリが亡くなった。
    久しぶりに短編集を手に取る。

    昔のSFのよう道具立てがなく、日常のアイディアから思いつきで、すらすら書いているように思える。物凄く、面白いとは言い難い。それでも確かにブラッドベリだなと酔わせる文章。

    少年時代の輝き、老境の諦観。可笑しな莫迦騒ぎものもあり、良く判らない話もある。
    ローレル&ハーディって古過ぎない?小林信彦さんの「世界の喜劇人」を読み返してしまったよ。

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著者プロフィール

1920年、アメリカ、イリノイ州生まれ。少年時代から魔術や芝居、コミックの世界に夢中になる。のちに、SFや幻想的手法をつかった短篇を次々に発表し、世界中の読者を魅了する。米国ナショナルブックアウォード(2000年)ほか多くの栄誉ある文芸賞を受賞。2012年他界。主な作品に『火星年代記』『華氏451度』『たんぽぽのお酒』『何かが道をやってくる』など。

「2015年 『たんぽぽのお酒 戯曲版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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