未亡人の一年 上巻 (新潮文庫 ア 12-8)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (549ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102273081

感想・レビュー・書評

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  • ちなみにちなみに今読んでるのは図書館で借りたハードカバーのやつです。

  • 1958年、作家と妻、亡くなった二人の息子と4歳の妹。そこに作家助手の学生がやってくることで平穏を装っていた家庭はバラバラに。1990年、妹と学生どちらもトラウマを抱えつつ作家になっている。物語はどう展開する?

  • 下巻の最後の一行を読んだ時、泣きそうになった。上下巻と長い話だったけど、主人公がうまく人と関われない中、少しずつ前に進んでいくところがよかった。

  • <不倫相手との母親の情事を見てしまった娘。
     その後、母親は娘を置いて家をでることとなり、
     娘は母親を知らずに成長し小説家となる。―
     そして母親の不倫相手だった青年も小説家となっていて・・・。>

    著:ジョン・アーヴィング

    久々のアーヴィング。

    「長ければ長いほどよい」と考えるアーヴィングの物語は相変わらず、悲劇と滑稽さが溢れているけれど、そこには暖かさがある。

    今作は「思い出」というものに重点がおかれているような構成。

    死んだ息子達の「思い出」にしがみついている母親マリアン、
    家を出て行った母親を待ちわびる娘ルース、
    若かりしころ逢瀬を重ねたマリアンを忘れることができないエディ。

    それぞれがそれぞれに思い出を抱き、悲劇と滑稽さに満ち溢れたアーヴィングの物語世界を歩んでいきます。

    そして最後の本当に最後。
    このためだけに今までの物語が創られたとでも言うべき最後の一文。
    これぞ長編小説、これぞ物語を読む幸福!!


    しかし指紋についた傷を見るためにケチャップで紙ナプキンに捺印し、水の入ったコップで拡大するシーン。
    なんてロマンチック!!

  • ジョン・アーヴィングの作品の中でも特に好きな小説。
    映画の方も何度も観た。
    父親と娘、母親と息子、いろんな関係性の中で生まれてくる色々な感情。
    自分も母として、娘としていろんな立場で楽しめた。

  • 【概要・粗筋】
    1958年の夏、16歳のエディ・オヘアは、児童文学者兼挿絵作家のテッド・コールの助手として働くことになった。テッドとその妻・マリアンの夫婦関係は自動車事故で息子二人を亡くしてから冷え切ったいて、事故後産まれた一人娘・ルースの存在は彼らのかすがいにはならなかった。マリアンの美しさに惹かれたエディは、彼女を思いオナニーをしているところを見つかったことをきっかけに、一夏に60回も彼女と寝ることに。そして、マリアンは夫と娘の留守中に、息子たちの写真だけもって家を出る。

    【感想】
    アーヴィングの作品は性と暴力が描かれていることが多いが、この作品は暴力は影を潜め、代わりに性が前面にでている。エディのオナニー、テッドのヌードデッサン、ハナの奔放なセックスライフなど。

    皮肉とほのぼのさが同居する独特の語り口によって、小説の世界にすぐに引き込まれてしまう。しかし、ただそれだけというだけで、内容的には特別面白いわけではない。マリアンを中心にエディとルースが物語が進んでいくのだろうと思われるけれど、二人がどうなっていくのかあまり気にならない。主人公の二人に魅力が足りないと感じた。

    500頁を超える上巻を読み終えても、タイトルの「未亡人」とは誰なのか不明。

  • 上巻
    2011.01.05 読了

    下巻
    2011.01.19 読了


    よくも悪くもアーヴィング的「物語」

  • 2008/10/31

    アーヴィングの小説はいつも穏やかで、少し楽観的だ。

    エディがふと瞬間手にした言葉の権威。
    ルースの人指し指の真直ぐな傷。

    含みのある様々なエピソードが面白い。

  • やっぱりアーヴィングはいいなあ。なんでかわからないけど、幸せな気分に包まれるというか。奇跡を信じられるような気分になるというか。この作品がハッピーエンドだからかもしれないけど。理由のない多幸感、突然ぶわーっと幸福感に襲われるような感じ。同じく、そこかしこで突然ぶわーっと泣けたりもするんだけれど。 登場人物がかなり変わった人たちだったり、不幸だったり、一般的な穏やかな人生とはいえないんだけれど、一般的でなくても、変わっていても、不幸でも、オーケーなんだという感じ。人生を受け入れるというか、人生に受け入れられるというか。全然うまく言えないけれど。なんだか、アーヴィングの小説って、運命というか、大きな、神さまのようなものを感じてしまう。 ただ、オランダの場面はなぜか好きじゃなかったな。

  • なんとなく再読。アーヴィング大好きです。中でもこれは1・2位を争う好きな作品。

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