- Amazon.co.jp ・本 (549ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102273081
感想・レビュー・書評
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1958年、作家と妻、亡くなった二人の息子と4歳の妹。そこに作家助手の学生がやってくることで平穏を装っていた家庭はバラバラに。1990年、妹と学生どちらもトラウマを抱えつつ作家になっている。物語はどう展開する?
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下巻の最後の一行を読んだ時、泣きそうになった。上下巻と長い話だったけど、主人公がうまく人と関われない中、少しずつ前に進んでいくところがよかった。
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<不倫相手との母親の情事を見てしまった娘。
その後、母親は娘を置いて家をでることとなり、
娘は母親を知らずに成長し小説家となる。―
そして母親の不倫相手だった青年も小説家となっていて・・・。>
著:ジョン・アーヴィング
久々のアーヴィング。
「長ければ長いほどよい」と考えるアーヴィングの物語は相変わらず、悲劇と滑稽さが溢れているけれど、そこには暖かさがある。
今作は「思い出」というものに重点がおかれているような構成。
死んだ息子達の「思い出」にしがみついている母親マリアン、
家を出て行った母親を待ちわびる娘ルース、
若かりしころ逢瀬を重ねたマリアンを忘れることができないエディ。
それぞれがそれぞれに思い出を抱き、悲劇と滑稽さに満ち溢れたアーヴィングの物語世界を歩んでいきます。
そして最後の本当に最後。
このためだけに今までの物語が創られたとでも言うべき最後の一文。
これぞ長編小説、これぞ物語を読む幸福!!
しかし指紋についた傷を見るためにケチャップで紙ナプキンに捺印し、水の入ったコップで拡大するシーン。
なんてロマンチック!! -
2008/10/31
アーヴィングの小説はいつも穏やかで、少し楽観的だ。
エディがふと瞬間手にした言葉の権威。
ルースの人指し指の真直ぐな傷。
含みのある様々なエピソードが面白い。 -
やっぱりアーヴィングはいいなあ。なんでかわからないけど、幸せな気分に包まれるというか。奇跡を信じられるような気分になるというか。この作品がハッピーエンドだからかもしれないけど。理由のない多幸感、突然ぶわーっと幸福感に襲われるような感じ。同じく、そこかしこで突然ぶわーっと泣けたりもするんだけれど。 登場人物がかなり変わった人たちだったり、不幸だったり、一般的な穏やかな人生とはいえないんだけれど、一般的でなくても、変わっていても、不幸でも、オーケーなんだという感じ。人生を受け入れるというか、人生に受け入れられるというか。全然うまく言えないけれど。なんだか、アーヴィングの小説って、運命というか、大きな、神さまのようなものを感じてしまう。 ただ、オランダの場面はなぜか好きじゃなかったな。
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なんとなく再読。アーヴィング大好きです。中でもこれは1・2位を争う好きな作品。
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はまって映画まで見に行っちゃった☆
子供ができたらいーっぱい写真をとっておうち中に飾りたい。
テッドがヴォーンさんに追いかけられる場面がすき☺ -
シネマ de ぶんぶんで、少し紹介されていたアメリカ映画『ドア・イン・ザ・フロア』が気になって原作を読みました。
http://www.herald.co.jp/official/door/
映画は小説の前半1/3部分に焦点をあてて映画化したとの事です。
後半2/3に長い長いドラマがあって、辿り着いた最後の1行は感動ものです。
いい本を紹介してもらいました。 -
'06-3-24読了