ピギー・スニードを救う話 (新潮文庫 ア 12-12)

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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102273128

感想・レビュー・書評

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  • 表題の話だけでも読む価値があると思う。
    話の持っていき方が秀逸。

  • ピギー・スニードを救う話し:作家の役割を偽悪的に。良心の呵責と良心の発揮。
    インテリア空間:これぞアーヴィング。ドタバタの真骨頂。
    もうすぐアイオワ:ドライブという哀切。
    疲れた王国:ほろ苦い。賞賛や承認とは程遠い世界の主人公が体験した変化。
    ブレンバーの激論:どうとるべきかわからないという不安。
    ひとの夢:危機からの軟着陸?
    ペンション・グリルパルツァー:これもほろ苦い。アーヴィング小説の原型がここにも。
    小説の王様:ディケンズの『大いなる遺産』論。

  • 高校生の時に「ガープの世界」を購入し、当時は「書いてあること全部を理解するのが読書」と思っていて、20回位読んだが、どうにも苦手な感じが拭えなかった。その後20冊程読み漁るも、世の中は巨匠の名作と絶賛の嵐の中、自分が否定する原因は発見できずにいた。

    冒頭の表題作にて、作者が余りに無防備に「私が本を書く理由」をさらけだしていて、やっと理解できた。この人の自分の弱味を恐れずに発信する強さが、嘘で塗り固めた自分のような人間には、真昼の太陽の下で歩けない吸血鬼のように罪悪感を植え付けられるからなのだ。

  • 久しぶりに読んだ海外の小説ですが、とにかく読むのに時間がかかりました。
    短編だしページ数も少ないのに。
    私はこの作者の本は初めて読みましたが、もともとは長編作家らしいです。
    本のタイトルにもなった「ピギー・スニードを救う話」は、作者の自伝的話だそうで、まあ、このお話が一番分かりやすかったです。

    豚と一緒に生活するピギー。
    彼は結局火事で死んでしまう。
    子供からもバカにされて救われない状態のまま死んでしまったピギー。
    そんな彼を救うのは結局想像力でしかない・・・というお話。

    他のお話は???マークの羅列って感じでした。
    登場人物の行動に共感できない部分が多いし、やっぱり外国人は日本人とは感覚が違うな~と改めて思いました。
    でも発想はすごいと思います。
    大きなクルミのある木を買い、隣人がクルミが雨どいにつまるので木を切れという攻防の話や、ペンション・ホテルの格付けをするため旅行をする家族の話など。
    なかなか日本人では思いつかない発想じゃないでしょうか。

    感心はしたもののしばらくまた海外の小説から離れそうです。

  • 「インテリア空間」がよかった。とても。

  • 「ペンション・グリルパルツァー」がよかった。

  • 後書きに「大いなる遺産」についての話有り

  • 「ピギー・スニードを救う話」は現実にはピギーは焦げて死んでしまったけど、小説では救いたいという願いのある話。
    「疲れた王国」が好き。少女のころからおばあさんのような物腰ってものすごく滑稽。
    「ペンション・グリルパルツァー」も逆立ち男の死から色々考えさせられた!「小説の王様」を読んだら次はディケンスの「大いなる遺産」を読もうと思った。それからまたこの本読み直したい♪

  • アーヴィングししては珍しい短編小説&エッセイ集。
    短編は初期のものですが、いずれもユーモアともの悲しさに溢れたアーヴィングらしい作品です。
    でも、本書の目玉はなんといっても表題のエッセーでしょう。
    アーヴィングの創作の原点、原風景に何があったのか、アーヴィング作品の魅力の秘密をここに見た気がします。

  • この前「オウエン〜」を読んでよかったので、アーヴィングはすべて読もうと思って読んだんだけど、うーん、やっぱり短編は苦手かも。「ピギー・スニードを救う話」はエッセイで、小説を書く動機みたいなことを書いているんだけど、なんだか静かに感動した。「小説の王様」ではアーヴィングが大好きなディケンズについて。やっぱりディケンズも読もうかなあとちらり思った。新訳が出ないかなあ。人生は基本、残酷なものなので救いがほしい、というようなところにすごく共感する。

  • 小説とは。
    小川高義さんの訳すきだなぁ

  • 表紙が可愛かったので買ってみました。アーヴィングの作品は映画化されたもの(サイモン・バーチ、サイダーハウス・ルール)は観たことがあるけど、小説を読むのは初めて。感想はうーん微妙(笑)。帯によるとアーヴィング氏は長編の申し子だそうですが、この短編集だけですでにお腹がいっぱい。というか短編だから読み切れた気がする。難しいわけでもつまらないわけでもないんですけどねえ。要するに合わなかったってことでしょうな。”サイモン・バーチ”(オウエンのために祈りを)は大好きな作品だけれど。

  • 表題作に惹かれた。

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