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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784102325018
みんなの感想まとめ
タイムスリップをテーマにした物語は、読者を引き込む娯楽性が強く、ページをめくる手が止まりません。特に、主人公が過去に戻りながらも人生を再構築する過程は、単なる冒険に留まらず、孤独感や愛情の悲しみなど、...
感想・レビュー・書評
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1988年、世界幻想文学大賞受賞のタイムループ小説。もし人生をやり直すことができたら……とは誰しも一度は考えることですが、何度もとなるとかなりつらい。しかし、過去が何度繰り返しても、よく出来たプロットで飽きずに読むことができます。決して涼宮ハルヒ『エンドレスエイト』のようなことになっていませんので、ご安心を。
ただし、エロすぎて誰かに勧められるようなものではないのがなんともね。
あらすじ:
ニューヨークの小さなラジオ局のニュース・ディレクターのジェフは、突然43歳で死亡。気がつくと記憶と知識がそのままで、18歳の学生の体で大学時代の学生寮で目を覚ました。ジェフは述懐する「……今の自分の状況は、これまでに出会ったどんなタイム・トラベルのシナリオにも似ていない……」と。しかし、記憶を頼りにギャンブルや株で儲けて成功したものの、再び43歳の同日同時刻にまたしても死が訪れ、やがて気がつくと、また……。
何がつらいかと言って、43歳で亡くなって学生時代に逆戻りしたところで、43歳を迎えた時点の学力しかないってことで……。ジェフのように、記憶を頼りにギャンブルで一攫千金し、大学生活に見切りをつけるのは当然でしょうね。そういう意味では、パメラの勉強に対する努力には尊敬すら覚えます。やっぱり自分は過ぎ去りし苦労を何度も乗り越えたいとは思えないな。あのときにあの選択をしていればと思うタイミングは多々ありましたけどね。同じ時代の同じ人間としての人生は一度きりでいいです。ジェフも人生を繰り返すうちに、最後は本当に大切なものは何かを知るにいたるところがいいですね。読み終えたとき、ふとウェイン・W・ダイアー著『自分のための人生』を思い出しました。
それにしても、自分の場合、何年の何月に何が起きたかなんてほとんど記憶にないので、ジェフが世の中の出来事を詳しく覚えているのは羨ましいなと思いました。
追記:
作中、’60から’80年代の映画や音楽が書ききれないほど出てきます。知っている人は、より楽しめるでしょう。
個人的には、エリック・クラプトンが在籍したバンドでCreamの”Sunshine Of Your Love”や”Dance The Night Away”の曲が書かれていたのが嬉しかったです。
あと、P192の「ストーンズのあの曲」と謎かけされているのは、おそらくThe Rolling Stones の曲”Paint It, Black”のことでしょうね。
正誤(41刷)
P173の9行目:
『サージャント・ペッパー』のデジタル版
↓
『サージェント・ペッパー』のデジタル版詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1986年にアメリカで書かれたタイムスリップの話。
バック・トゥ ザ・フューチャー好きなので、しっくり来ました!
行ったり来たりややこしく、都度共にページを戻ったり進んだり時間がかかった(自分もタイムスリップ)
作り込まれているし、実在の企業(作中では未だ無名企業)がちょこちょこ出てきて、かえって今読んでも違う楽しさがあった気がします。
何でこの古い本を買ったか謎なので、タイムスリップしてたのかも。 -
娯楽色がかなり強いけど、単純に読んでいて面白いので高評価。
特に第三の人物が現れたあたりから、のめり込んでしまった。
もし自分がリプレイしたらどんなことしようかなとか考えて、読み終わってもしばらく楽しい。 -
最初は、欲に溺れた末に自業自得を思い知る話なのかと思ったが、最後まで読んで良かった。
起承転結の「転」が何度も繰り返す感覚は、私の予想を毎回上回り、単に過去に戻って人生を再構築するだけの話ではなく、孤独感であったり、人生をいかに過ごすかであったり、愛情ゆえの悲しみだったり、様々な解釈が出来ると思う。物語にオリジナリティをすごく感じました。
ただ、序盤における、主人公「ジェフ」の思慮の浅い行動には、やや閉口気味でした。まあ、それを差し置いても、後半の展開は素晴らしいと思います。 -
ケン・グリムウッド『リプレイ』──終わりなき人生という名の牢獄、あるいは祝福の夢
時の砂が逆流し、人生が幾度も最初からやり直されるという設定は、一見すれば願望の具現化のように思えるかもしれない。だが、この物語が本当に見せてくるのは、「繰り返し」の果てに浮かび上がる、存在そのものの問いだ。
人生をやり直すという甘美な幻想──それは、選び直せる希望でありながら、同時に「選び続けなければならない」という静かな呪いでもある。ジェフのリプレイは、希望から始まり、戸惑いを経て、やがて不安と焦燥の迷宮へと沈んでいく。
彼は知識を得る。富も得る。愛も、戦略も、自由も。しかし、何かが決定的に足りない。未来を知っているはずの彼が、なぜこんなにも迷い、孤独で、不安定なのか。きっとそれは、人生の本質が「未知」であることそのものに宿っているからだ。
終わりがない物語は、もはや物語ではなく、ただの循環である。終わりを持たない愛、目的地のない旅、答えのない問い。それは永遠のリプレイの中で、彼が何よりも求めた「本物の一瞬」への渇望へと繋がっていく。
“リプレイ”とは、繰り返しの苦しみではなく、むしろ「やり直しによって削がれていく魂」の記録かもしれない。人生の意味とは、果たして選択の結果にあるのか、それともその選択の“儚さ”そのものにあるのか。
ページを閉じたあとも、心の中で何度も再生されるジェフの孤独な旅。終わらない時計の音の中で、私たち自身の「一度きりの今」が、どれほど奇跡的なものかを静かに教えてくれる。 -
2023/09/03読了
「中年の本棚」という本で紹介されていたので読んでみた。
あまりSFは得意じゃないのだけどこれはおもしろかった。
技術の話ではなく人間模様の話が多いから、読みやすかったのかも。
確かに、何度も人生やりなおせて先の事知ってたら、過去の自分が得た愛する人を失ってしまうのだから辛いなと思った。
「今この瞬間を楽しく自分のために生きろ」っていう使い古されたようなよくある格言が結末といえばそれまでなんだけれど、それを理解するのは実は難しい。それがうまく表現された文学作品だと思った。文学ってこういうことだよねとか思った。こういうことを理解するためにあるのよね、と。 -
43歳で死ぬ度に、18歳からまた何度も人生をやり直す男。後悔を塗り替えるのに手に入れなければならないものがあって、その為には捨てなければならないものが沢山ありました。リプレイはチャンスなのか不幸なのか...どれだけ多くの富や愛情を築いても、その日その時にはまた死んでしまう...無限ループ。何故こんなにも空しいのか。それは愛した貴方のことすら思い出さず思い出して貰えないことが、この世で一番孤独なことだと気付いたからだと思います。知らない明日がやって来ることの素晴らしさを教えてくれました。
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死んで気が付いたら18歳だった。っとありがちな設定ですが、そう簡単には終わりません。いつ読んでも上がる小説です。一回読むと、暇なとき適当に開いてどこからでも読みすすめられる不思議な小説。何回読んでも奥が深い。
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憧れの本読みさんがネットを通して教えてくれたので
いそいそと読んでみた。
SFと言えば日本では筒井康隆先生、
あと実家に帰って棚にある星新一先生をたまに読む、
海外だとコニー・ウィリスと
「銀河ヒッチハイク・ガイド」シリーズしか
読まない、と言うか頭がこんがらがって
読むことが出来ない、私。
宇宙用語が、宇宙用語が、難しいのー。
いつか爆笑問題の太田さんに
本を通じてお勧めされた「タイタンの妖女」も、
ぬぬぬぬぬ~…と苦しみながら読んだ思い出が…。
でもキリッとした横顔を見せながら
SFを読みたいと言う希望は常々あった。
(どこで?誰に?)
さて今回読んだこの作品は、
主人公ジェフはニューヨークの小さなラジオ局で
ニュース・ディレクターをしている、ジェフ。
43歳の秋、奥さんとの電話中に突然死んだ、のだが、
気付くと記憶や知識を持ったまま
18歳の自分に戻っていた…。
知識を駆使して株や競馬で大儲けし、大金持ちになったが、
また43歳の同じ日に死んだ、けれど…
読みながら、
何度生まれ変わっても変わらぬ
ジェフのお盛んな日常に辟易しながらも、
「競馬の事なんてわからないから
私には大金持ちになるのは無理だ…、
あ!、でもそうだ、Yahoo!とアップルの株を買い、
電電公社(なつかしい!)で発売された
斉藤由貴のテレカをたくさん…」と
急にウキウキとした気分に…!
読みながら
「この時点でこんなに面白くしちゃってこの後どうするの?」
って思ったけれど、ちゃあんと次のエピソードは
用意されていて、心配には及ばぬらしいよ。
ラストが少々お説教っぽいのと、
何個か謎が解かれないままなのが気になるけれど、
非日常を体験出来て、とても気分転換になる、
そして色々と自分の人生のことも考えた、
楽しい読書体験、だった! -
誰でも、人生をやり直し出来たらと思う時がある。
「バック・トゥー・ザ・フューチャー」はおなじみ。
映画やSFで繰り返し扱われる題材。
この「リプレイ」は一定期間だけれど繰り返し人生が送れるようになってしまった人のお話。
ジェフは43歳の時、心臓発作に襲われ死ぬ。
そして生き返る、25年前の18歳の肉体に戻って、知識と経験は元のままで。
羨ましいような、気ぶっせいな。
1988年に死んで1963年に戻ったのだから記憶している史実が起こるわけで、当然博打や株で大もうけ、大金
持ちとなり、前の人生の奥さんだった人と違う女性と結婚し、前の人生では得られなかった娘までもうけた
のに、25年後に死ぬ。その人生は終わり。
しかしなんとしたことか、また18歳に戻ってやり直し。違う人生。多くの人生。
こうなると苦しみに似て私は厭だけれどね。
一つだけああいいなーと思ったこと。いろいろな文学の本を読み返したり、映画を見直したりできる事。
いつも本を読み返す時間がなーい!と嘆いているばあチャルは願ったりのことだな。
また、場所はアメリカだけれどよみがえる年代は私の若い年代で、時代と風俗が懐かしかった。
永遠に繰り返すかと見えたが...。
ネタバレになるから書けないが、最後まで読み進むと「人生こう考えればいいのだ」と啓けた。 -
いわゆる”ループもの”は数多くあるが、本作を初めて読んだ時の衝撃は忘れられない。
何度も生と死を繰り返す男の絶望、葛藤、そしてわずかな希望が緻密に描かれている。
何度も別の人生を歩むが、リプレイのたびに前の人生が無かったことになる喪失感とはどれほどのものか。
今後自分が歳を重ねる中で折に触れて読み返すことで、また違った共感が得られる作品だと感じる。
まさに一生物の作品に出会えた。 -
43歳で突然死した男は、それまでの記憶を持ったまま何度も過去の自分に戻り、人生をやり直す。彼の生き方と時々の思いを辿るうち、自分ならどうするか、そして、これからどう生きるかと知らず知らずのうちに考えを引き出される。
こうした設定の映画や、ドラマや、本は数多く作られているが、その嚆矢ともいうべきタイムリープSFの傑作。 -
1988年のとある秋の日、43歳で死亡したジェフ・ウィンストン。
しかし、気がつくと18歳の自分に戻っていた。
記憶と知識は43歳当時のままで、肉体と時代は25年前のもの。
繰り返される人生は、彼に何をもたらすのか?
世界幻想文学大賞を受賞した作品。
面白かったです。
序盤はまあ、そうなるだろうという程度の深度だったのが、
どんどん深度を増していきます。
つまり、主人公の思索というか、作者の思索が深まっていく感じなんですね。
そういうある種の深淵に降りていくのが長編の醍醐味であるなあと思いました。
でてくる言葉にしても、モノや地名や歴史などのバリエーションにしても、
作者の博識さには、作者が人生に真剣に取り組んできて、
その姿勢で正面から勝負しているさまがわかるし、
それが心のレーダーにだけひっかかる衝撃波のようにこちらに伝わってくる。
こういうよくできた人生の繰り返しの話を読むと、
自分も同じように人生を繰り返してみたい、と夢見そうなものですが、
僕の場合は逆に、この一回きりの人生の尊さ、リセットのきかない希少性、
そして、いつなんどき人生を終わらせるかわからない
「死」というものの仕組みのその役割の大きさを感じました。
特に「死」でもって強制的に人生を終了して、
そのあとは何も残されていない、
という状態の不可逆性をとみに妙な実感をともなって、
あらためて教えられた感があります。
死んだら終わりだとわかりきっていたのに、
それがどういうことか、頭だけの感覚というより、
肌感覚に近いようなところで想像することができたといったらよいでしょうか。
そういう気持ちにさせられたり、考えさせられたり、浸ったり。
だから、面白いフィクションって宝物みたいです。
エッセイや論説もの、科学ものなんかも面白いけれど、
フィクションをもっと大事に思おう!という主張には大賛成ですね。 -
古い本なんだけど
SFもので、いや〜面白かった。
タイムスリップものって言うんかな?
TVのスタートレックであるような
人生の繰り返しものだけど
史実に沿うから妙にリアルで
ワクワクもしたな。(^-^)/ -
こういうドキドキSF、久しぶりに読みました!
タイムスリップだしアメリカだし80年代なのでバックトゥザフューチャーのようでもありましたが、読んでいくと、いやいやどちらかというと手塚治虫の火の鳥のよう。時間の旅、永遠の命、そういった仕掛けだけでなく心理描写もしっかりあって、ハラハラドキドキ楽しめました。 -
リプレイ
#読了
人は誰しも今の記憶、経験を携えて過去に戻れたらと夢想する事があると思う。
この作品はそんな物語。
注※ギリギリまであらすじを述べます。
見たくない人はここまで。
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43歳ジェフは心臓発作を起こし死亡する。
しかし、目を覚ました時は18歳学生寮だった。
夢かと思ったが生きている。これを『リプレイ』と呼ぶ。
歴史を知っているジェフは競馬や野球の賭博で一攫千金を得て、その金を元にアップル社やIBMなどに株式投資をする。
大成功を収めたジェフの前に現れた一人の女性。
この女性との出会いで、全ての歯車が動き出す。
(もう少し書きたいがココマデ)
最高でした。
これは全人類にオススメの小説。
今ある人生を有意義に過ごすための教本ではなかろうか。
『金』『愛』『運』『縁』とか2文字で片付けるな、ってセカオワが言ってたけど、人々が平等に持って流れている『時間』に対する答えー選択だと思って読んでほしい。 -
パオロ・マッツアリーノさんのお勧めから。
何度も起きるタイムリープが
それぞれ異なりすぎていて、
次はどうなる?と飽きさせない展開だった。
特に人間関係のアップダウンが激しくて、
心が振り回された。
どう結末をつけるのか難しいと思いながら
読んでいったが、
ラストのあとの読後感は、
まさに主人公と同じ気持ちになっていた。
そういう点でも見事だと思う。 -
人生のリプレイを重ねるにつれ、未来を知る優位性は薄れ、どれほど完璧な人生を築いても逃れられない喪失と虚無が主人公を襲う。だが、この絶望を経たからこそ辿り着くラストの展開は圧巻だ。与えられた時間の有限さ、そして「リセットされない想い」の価値に気づかされる。
単なるタイムループSFの枠を超え、繰り返す日々の中で「いま、目の前にある時間」をいかに愛して生きるべきかを力強く教えてくれる。読み終えた後、一回限りの人生を一生懸命生きなければと思わせてくれる傑作!
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