- Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102325018
作品紹介・あらすじ
ニューヨークの小さなラジオ局で、ニュース・ディレクターをしているジェフは、43歳の秋に死亡した。気がつくと学生寮にいて、どうやら18歳に逆戻りしたらしい。記憶と知識は元のまま、身体は25年前のもの。株も競馬も思いのまま、彼は大金持に。が、再び同日同時刻に死亡。気がつくと、また-。人生をもう一度やり直せたら、という窮極の夢を実現した男の、意外な、意外な人生。
感想・レビュー・書評
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最初は、欲に溺れた末に自業自得を思い知る話なのかと思ったが、最後まで読んで良かった。
起承転結の「転」が何度も繰り返す感覚は、私の予想を毎回上回り、単に過去に戻って人生を再構築するだけの話ではなく、孤独感であったり、人生をいかに過ごすかであったり、愛情ゆえの悲しみだったり、様々な解釈が出来ると思う。物語にオリジナリティをすごく感じました。
ただ、序盤における、主人公「ジェフ」の思慮の浅い行動には、やや閉口気味でした。まあ、それを差し置いても、後半の展開は素晴らしいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
死んで気が付いたら18歳だった。っとありがちな設定ですが、そう簡単には終わりません。いつ読んでも上がる小説です。一回読むと、暇なとき適当に開いてどこからでも読みすすめられる不思議な小説。何回読んでも奥が深い。
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憧れの本読みさんがネットを通して教えてくれたので
いそいそと読んでみた。
SFと言えば日本では筒井康隆先生、
あと実家に帰って棚にある星新一先生をたまに読む、
海外だとコニー・ウィリスと
「銀河ヒッチハイク・ガイド」シリーズしか
読まない、と言うか頭がこんがらがって
読むことが出来ない、私。
宇宙用語が、宇宙用語が、難しいのー。
いつか爆笑問題の太田さんに
本を通じてお勧めされた「タイタンの妖女」も、
ぬぬぬぬぬ~…と苦しみながら読んだ思い出が…。
でもキリッとした横顔を見せながら
SFを読みたいと言う希望は常々あった。
(どこで?誰に?)
さて今回読んだこの作品は、
主人公ジェフはニューヨークの小さなラジオ局で
ニュース・ディレクターをしている、ジェフ。
43歳の秋、奥さんとの電話中に突然死んだ、のだが、
気付くと記憶や知識を持ったまま
18歳の自分に戻っていた…。
知識を駆使して株や競馬で大儲けし、大金持ちになったが、
また43歳の同じ日に死んだ、けれど…
読みながら、
何度生まれ変わっても変わらぬ
ジェフのお盛んな日常に辟易しながらも、
「競馬の事なんてわからないから
私には大金持ちになるのは無理だ…、
あ!、でもそうだ、Yahoo!とアップルの株を買い、
電電公社(なつかしい!)で発売された
斉藤由貴のテレカをたくさん…」と
急にウキウキとした気分に…!
読みながら
「この時点でこんなに面白くしちゃってこの後どうするの?」
って思ったけれど、ちゃあんと次のエピソードは
用意されていて、心配には及ばぬらしいよ。
ラストが少々お説教っぽいのと、
何個か謎が解かれないままなのが気になるけれど、
非日常を体験出来て、とても気分転換になる、
そして色々と自分の人生のことも考えた、
楽しい読書体験、だった! -
43歳で突然死した男は、それまでの記憶を持ったまま何度も過去の自分に戻り、人生をやり直す。彼の生き方と時々の思いを辿るうち、自分ならどうするか、そして、これからどう生きるかと知らず知らずのうちに考えを引き出される。
こうした設定の映画や、ドラマや、本は数多く作られているが、その嚆矢ともいうべきタイムリープSFの傑作。 -
面白かったです。序盤はまあ、そうなるだろうという程度の深度だったのが、どんどん深度を増していきます。つまり、主人公の思索というか、作者の思索が深まっていく感じなんですね。そういうある種の深淵に降りていくのが長編の醍醐味であるなあと思いました。でてくる言葉にしても、モノや地名や歴史などのバリエーションにしても、作者の博識さには、作者が人生に真剣に取り組んできて、その姿勢で正面から勝負しているさまがわかるし、それが心のレーダーにだけひっかかる衝撃波のようにこちらに伝わってくる。こういうよくできた人生の繰り返しの話を読むと、自分も同じように人生を繰り返してみたい、と夢見そうなものですが、僕の場合は逆に、この一回きりの人生の尊さ、リセットのきかない希少性、そして、いつなんどき人生を終わらせるかわからない「死」というものの仕組みのその役割の大きさを感じました。特に「死」でもって強制的に人生を終了して、そのあとは何も残されていない、という状態の不可逆性をとみに妙な実感をともなって、あらためて教えられた感があります。死んだら終わりだとわかりきっていたのに、それがどういうことか、頭だけの感覚というより、肌感覚に近いようなところで想像することができたといったらよいでしょうか。
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43歳で死ぬ度に、18歳からまた何度も人生をやり直す男。後悔を塗り替えるのに手に入れなければならないものがあって、その為には捨てなければならないものが沢山ありました。リプレイはチャンスなのか不幸なのか...どれだけ多くの富や愛情を築いても、その日その時にはまた死んでしまう...無限ループ。何故こんなにも空しいのか。それは愛した貴方のことすら思い出さず思い出して貰えないことが、この世で一番孤独なことだと気付いたからだと思います。知らない明日がやって来ることの素晴らしさを教えてくれました。
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古い本なんだけど
SFもので、いや〜面白かった。
タイムスリップものって言うんかな?
TVのスタートレックであるような
人生の繰り返しものだけど
史実に沿うから妙にリアルで
ワクワクもしたな。(^-^)/ -
こういうドキドキSF、久しぶりに読みました!
タイムスリップだしアメリカだし80年代なのでバックトゥザフューチャーのようでもありましたが、読んでいくと、いやいやどちらかというと手塚治虫の火の鳥のよう。時間の旅、永遠の命、そういった仕掛けだけでなく心理描写もしっかりあって、ハラハラドキドキ楽しめました。 -
1988年、中年の米国人放送ジャーナリストのジェフが心臓発作で息絶える。しかし、目が覚めたら、大学時代の学生寮の自室に自分がいて、そこからジェフの再生が始まる。しかし、またまた1988年の同じ時にジェフは死に、また若い頃の自分に戻って、ジェフの新たな人生が始まる。それが何度も続く。初めの頃のリプレイは、その意味が分からないまま、ジェフは悦楽や享楽を愉むが、リプレイを繰り返すうち、その意味や原因を探るようになり、それが原因でジェフは深い苦しみに。どの生を生きたとしても、一瞬の時間のひらめきが大切だと感じた。
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