ぼくの美しい人だから (新潮文庫)

  • 新潮社 (1990年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (537ページ) / ISBN・EAN: 9784102329016

感想・レビュー・書評

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  • タイトルはよかった

  • 格差カップルの話。女性の方が格下、、「格下」と言うワードがイヤだけど、わかりやすいからあえて使うけど、最後に愛は勝つというべきなのか。。人の目を気にしていたら自分の幸せはつかめないっていう話かな。世間体とか、人の目とか、プライドとか、そういうのを気にすることは人を不幸にするっていう話かな。でもそういうのが気になるのが人間の弱さか。年の差、学歴差、貧富の差を乗り越えられるカップルもいるけれど、分相応がいいっていうのもあるだろうと思う。やはりケースバイケースですね!個人的には偏見なく格差カップルは応援したい。

  • 当時付き合ってた人に薦められて読んだ。
    ふーん、って感じだった。見た目がゴツイ人だったので、ギャップにちょっと引いた。

  • 27歳のエリート広告マンと41歳のハンバーガー店売り子ーー容姿・年齢・学歴・地位、すべて不釣合な2人が恋に落ちてしまったら…。男は2人の仲を公けにできない自分に嫌悪し、女は将来を絶望する。男はこれまでの建前生活に嫌気がさし、本音で生きる女にますます魅かれる。人が人を愛した時、どこまで相手に正直に誠実になれるかーー永遠の主題を新しい感覚で捉えた話題作。
    原題:White palace
    (1987年)

  • 初読

    20代の頃からずっと読もうかなと思いながら
    なんとなく手に取る機会がなく。
    そういう本は当時読んでおけば!と思う事が多いけど
    これは今で良かったような気もする
    確かめようはないのだけど

    27歳広告マンのマックスと41歳ハンバーガー屋店員のノーラ。
    わかりやすく格差大なカップル。

    何故マックスがノーラ惹かれたのか、
    セックスは大変合ったみたいだけど、結局よくわからない。
    けど、誰もいつだって結局よくわからないというか、
    親兄弟と違って、恋人や友人、配偶者とは
    自分が「選んで」いるつもりでいるけど、
    「選べない」事だってある、どうしたってそうなってしまう、
    そういう相手だっているのだ、
    という話なんじゃないか。

    そういう相手に対して、彼マックスがどうしたのか。
    それがこのラブストーリーの全てだ。

    前妻ジェイニーの母、サラが語る娘との関係
    たいした人間じゃない、好きになれない相手。
    それでも確かに愛してるという事。
    うん、わかる…。

    ノーラがハックルベリーフィンを読み耽る、
    異なる人間同士が触れ合う事によって起こる変化に涙が出ちゃう。
    でも、これはシンデレラストーリーじゃないので、
    ノーラが別人のように大変身するわけではない。
    お互いに化学反応が起こりながらも、
    どうしようもなくお互いのままで、でも、やっていく、
    やっていけるんじゃないか、というハッピーエンド。

    お風呂で読んじゃってベコベコになってしまったので
    その内綺麗な古本(絶版…)を買い直したい 

  •  女性目線なら純愛小説になるのか?。定かではないが、フェニミズム傾向の強い女性ライターが本作を絶賛していた記憶がある。
     そんな作品とは、アラフォーの決して見目麗しくもなく、教養も欠けた女性ノーラが、20代ヤリ手広告マン・マックスと出会う。ベッドに誘った結果、男の方が本気になって…。
     一方、女の方も、キャリアも収入も、住む世界も違い、そして何より相手の若さ(本作でも女性の最大の拘りはここかも)が放つ眩しさに幻惑されていく。

     でもねぇ…。確かに、職を捨て周りを振り捨てて彼女を追いかける男の心は、その時点では本物ではある。ところが、何で彼女に執着するようになったのか?。個々での描写を見るに、それはノーラとのSEXだったとしか見えないんだよなぁ…。

     男性の本気度をガチガチに描写するが故に、反面、そうなった理由が、SEXに割に初心だった経験不足の男性が、手練手管を備えたアラフォー女性、肌の相性が抜群だったアラフォー女性の前で、”サル化”してしまったからではないのか?。

     そんな疑問の生まれる秀逸純愛小説か。勘繰り過ぎか?。

  • 収録直前の徹夜地獄の中、なぜかこれをずっと読んでた。苦労人の若いイケメンと、奇妙に魅力的な中年女の恋愛話。訳が時々古臭くて(「おぬし」とか)ひっかかったけど、ノーラがどんどん気になる人になっていって、最終的にはすごーく愛着がわいた。いいラブストーリーだった。

  • 普段は海外恋愛小説に自ら手を出そうとは思わないが...E.L.ジェイムズ「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ 」と同じに本棚未読本一掃キャンペーン中のためにこれもまためぐり合わせと読んでみた。

    内容は27歳そこそこイケメンで2年前に美人の妻を事故で亡くした小金持ちと、41歳の尻のデカイ生活に疲れたおばさんのお話しだった。方や「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ 」は膝から崩れ落ちるほどのイケメンと、若さと美貌にあふれる女子大生のお話し、比べるとこちらグレン・サヴァン「ぼくの美しい人だから」が圧倒的に面白い。最後の詰めが絶妙で読後感がなんとも言えず、声を大にしておすすめしたい、恋愛小説必読の一冊はコレに決定。

  • 100殺!ビブリオバトル No.84 夜の部 第11ゲーム「ダブルバウト」 [チャンプ本!]

  • 広告代理店に勤めるマックスは27歳、2年前に妻を失った痛手から立ち直れずにいた。ある日苦情を言いに訪れたハンバーガー店で売り子をしていたノーラと、夜のバーで再び出会い、そのまま関係を結んでしまう。41歳で教養も低く、自分とはまったく違うノーラに、マックスは惹かれてゆくが、自分の日常世界に彼女を迎え入れることができない。二人の間で深まってゆく溝を、乗り越えることができるのか。

    20代に初めて読んで、久しぶりに再読した。誠実に恋することの難しさ。恋愛は生活の全てを変えてしまうこと。今でも胸に迫ってくる。原題は「White Palace」で、ハンバーガーチェーン店の名前。邦題はとても良いと思う。

  • 27歳のエリート男性と41歳のハンバーガー売り子の恋。
    生活も経歴も全てが不釣合に思われる二人。
    神経戦だったり肉弾戦だったり、互いを認める関係をつくりあげるまでの過程。

  • 再読

    この本は何回読んでも なんだろう 
    また 何年かすると読みたくなる

    ボロボロになっちゃってるけど大事にとってある一冊

  • 案外普通の話。

  • 同名の映画も主演のジェームズ・スペイダーも好きで
    読んだ原作。

    偶然にも訳者が私の好きな作家グレッグ・アイルズの作品を
    訳しているのと同じ人で違和感のない読みごたえでした。

    結局恋は理屈ではないということかな。

    作者の2作目「あるがままに愛したい」もオススメです。

  • 人は人の何に惹かれるのか。あまりに違いすぎるお互いの人生を、どこまで許し合い、どこまで認め合えるのか。違いが悪いわけではないのに、違いすぎてうまくいかない、それでも好きでいられるのか。

    「シェリ」が、40代の、財産も教養も知恵もあるレアが、それを持たないシェリを引きつける、という構図で、「持てる者」が「持たざる者」に分け与える、「持たざる者」が「持てる者」を求め、焦がれる、という恋愛の王道を踏まえているとするならば、この「ぼくの美しい人だから」は、そこから大きく逸脱する。

    27歳のエリート広告マンの青年と、ハンバーガー・ショップで売り子をしている43歳の女性、という設定。
    教養もお金も若さも「持てる者」の彼と、教養もお金も若さも将来も何もかも「持たざる」彼女。

    出尽くした感・手垢にまみれた感の恋愛小説界で、逆に、あり得ない恋愛、だからこそピュアな恋愛、究極の恋愛、と読むことも出来る。

    誰にもどうすることも出来ない年の差と、教養のない下品な彼女。それを恥じて自分の彼女を誰にも紹介できない彼。その彼の気持ちがわかってしまう彼女。誰もわるいわけではないのにうまくいかない、それでも好きでいられるか。。。
    答えはその2人だけのもの。

  • この2人はこの先も似たような問題でケンカしたり別れたりまたくっついたりするんじゃないかな。それでも一緒にいたいと思う何かがあるのが恋とか愛とかってものなのか、な

  • 恋とは落ちるものだ、とかよく言うけども。まさにそういう恋愛を描いた小説。
    わたしにはちょっと薄く感じられてしまう部分もあるかな。なんだろね、どうしようもない部分を、お互いにどうにかしようとする―受け入れようとする過程って、もっと暴力的なんじゃないかな、と思う。きれいにまとまりすぎ?というか?
    いや、でも基本的に面白い、というか読み応えのある小説でした。

  • 映画化された「ぼくの美しい人だから」が大好きな作品で、あれはジェームス・スペイダーとスーザン・サランドンがまさに奇跡の化学反応を起こした作品だと思ってます。
    周りから「映画が好きなら原作を読むといいよ、もっと面白いから」と何度も勧められてきましたが、映画への愛が強すぎるあまりになかなか読むふんぎりがつきませんでした。
    それが今回思い切って読んでみて、そうして驚いた。これはすごい。なんてリズム感のある文章。
    映画はマックスとノーラの恋愛に焦点があてられていましたが、原作だとマックスのビジネスの話が多くて、だからこそマックスの心の葛藤がより浮き彫りになっていました。ラストも映画とは違います。さらにドラマティックかも。手に汗にぎって読みましたから。
    映画も好きだけど原作も好きだ。

    • lovefigaroさん
      まずは映画を観てみます。
      ずっと気になる作品でしたから。
      まずは映画を観てみます。
      ずっと気になる作品でしたから。
      2009/03/20
  • 2008/9/23

  • これは恋愛小説なのか。
    そうは思って読まなかったが、解説も挿入されてる片岡義男のエッセイもそう言ってる。
    年齢差だけでなく、あらゆる点で共通点のない二人が求めあう物語。
    正直理解できなかったが、これが恋愛なのならそういうこともあるのかも。
    前半は性描写がすごくて電車の中で読むのがためらわれたヨ。

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著者プロフィール

1953年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。翻訳家。訳書にサラマーゴ『白の闇』『だれも死なない日』、P・ハミル『マンハッタンを歩く』、N・スパークス『きみに読む物語』、S・キング『ドラゴンの眼』など。

「2023年 『見ること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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