生贄の門 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2023年11月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784102403716

作品紹介・あらすじ

巨石を連ねた建造物のそばに横たわる血まみれの若い娘。下腹部で組まれた手には、抉り取られた彼女自身の心臓が置かれていた……。儀式めいた惨殺事件を担当することになった捜査官ラケルの周囲で、次々と不穏な出来事が発生していく。闇からの囁き、少女の亡霊、蠟燭に照らし出される長衣姿の人々、そして、冥界の門――。スペイン本国でベストセラーを記録したサスペンス・ホラー、ついに日本上陸。

感想・レビュー・書評

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  • マネル・ロウレイロ『生贄の門』新潮文庫。

    スパニッシュ・サスペンス・ホラー小説。

    不気味な雰囲気は良いが、ストーリーがどうにもしっくり来ない。現代的なホラーではなく、ゴチック・ホラーという感じだ。


    スペインのガルシア地方の小さな村で起きた殺人事件。神秘的な古代の建造物ポルタレンのしたのがで心臓を抉り出された若い娘の死体が発見された。捜査官のラケル・コリーナは末期の脳腫瘍に侵された息子を助けたい一心で、完治を約束したこの地に暮らすヒーラーを頼り、この小さな村に訪れたばかりだった。

    ところが、そのヒーラーは姿を消し、殺害された娘はラケルにヒーラーを紹介した末期癌から生還した女性だった。ラケルは相棒のフアンと共に捜査にあたるが、行きついたのは『異界からの何者かが訪れる門』と、それを封じるための恐ろしい儀式だった。

    本体価格950円
    ★★★

  • 不治の病を患う息子を救うため、藁にも縋る思いで女性捜査官・ラケルが移り住んだ小村。心臓を抉り取られた娘の惨殺事件を担当することになったラケルの周囲で、次々と不穏な出来事が発生していく。
    闇からの囁き、少女の亡霊、蠟燭に照らし出される長衣姿の人々。そして、冥界の門。


    スペイン本国でベストセラーを記録したスパニッシュホラー。
    そう、こんなミステリっぽいあらすじなのにホラーです。主人公が捜査官という設定なだけあって、捜査パートもしっかりありますが、オチはがっつりホラー。
    ジャンルとしてはフォークホラーって事ですが、最近ではいわゆる「因習村系」+「ラヴクラフト系」とか言ったほうがイメージがつかみやすいのかな。
    ラストも切なさと喜びと、その奥の果てない絶望を感じて好きです。

    個人的にはメインキャラクターが良かったです。
    に侵された息子の為、藁にも縋る思いで怪しげな呪術医に頼ってしまったり、規則も無視して暴走してしまったり、元々は理性的な女性が我を忘れて取り乱す様が、子どもに対する深い愛情と悲しみを感じますし、相棒ポジションのフアンも親切で思慮深いのに情熱的かつシャイでかわいい。病を患う息子のフリアンも、幼いながらに色々と考えていていじらしい。
    面白かったですが、だからこそ、何だかやりきれなさを感じてしまいます。

  • スペインの作家、マネル・ロウレイロのホラー。過去一作だけ邦訳がある(最後の乗客)。

    脳腫瘍の息子を助けるため、曰くありげなヒーラーを頼りにガリシア地方に来たラケル。ところがヒーラーは行方不明、またヒーラーに不治の病を治してもらったという女性の惨殺死体が発見される。事件を追うことが息子を助けることにも繋がるとして、相棒となったフアンと捜査を始めるが。。。

    ジャンルはホラーだが、捜査の過程が非常に丁寧に描かれており、ホラー警察小説といった独特の読み味。ホラー寄りの三津田信三、スペイン版みたいな。あまりにもしっかりしているから、終盤の展開で、そういえばホラーだったと気付かされるほど。

    邦訳のうまさもあってか、読みやすく手堅い小説。おすすめです。

  • 皆様が感想で書いておられる様に土着性
    のホラー?っぽい展開。いつになったら面白くなるのかな、と思いで読み進めたが、私には響かなかった。

  • ホラーというより因習サスペンスみたいな感じ。登場人物の死亡フラグがわかりやすかったけど終わり方はうっすら影を残していく幕引きで総じて面白かった。

  • ちょっと色々無理やった、残念。

  • キャプションでショックスリラーかなと思って読んだけど想像よりだいぶマイルド。


    膠芽腫が設定として活かしきれてなかった感。スペインキングとのことだけど、個人的にはジョン・ソール風味かな。

  • Twitterのホラーランキングで見かけて気になっていたので。
    だいぶ期待したけどホラー度は薄め。サスペンス成分の方が強い。怖くはないけど、ラストの切なさと苦しさはよかった。

  • ちょっと期待はずれだったかな。
    《よくある》民間伝承系ホラーミステリーで、ケルト系。
    子供が怪異にであっても「それは気のせい」と言い切れるだけの理由(難病のせい)があったり、思わせぶりな老齢のキーパーソンが死んだり、謎の少女でてきたり、匂わせクトゥルフだったり……
    主人公のラケルと相棒フアンは吊り橋効果だろうか?色々と盛り上がっていたけど、置いてきぼり感があった。B級映画っぽい。
    オチも打ちきり漫画のように思え、あんまりだな……と感じてしまった。

  • あらすじを読んでミステリーかなと思ったら映画的ホラーでした。最初の遺体発見の展開はワクワクしたけれど、被害者があまり出ず、出てもあんまり必要じゃなかったな‥な感じでちょっと物足りなかった。キャラクターは結構好感が持てた。

  • 海外作品は苦手意識が強いので、それを払拭できるかと読んでみた。
    訳が合っていたのか、ストーリーが合っていたのか…一気読みしてしまった。
    難点を言えば、ホラー要素はそこまで多くはないことだろうか。
    どちらかといえばサスペンス寄りの印象。

    スペインって、陽気なイメージがあるのにどこかジトッとした村の雰囲気を漂わせることができるのは何故なんだろう。
    スパニッシュホラーは、映画もそうだが、本当にどこか陰鬱な雰囲気が似合うから不思議。

    ストーリーのテンポも登場人物も嫌いではなく、Netflixあたりで映像化してくれないだろうかと思う。
    ポジティブな意味でポップコーンムービーのような
    快作だった。

  • 土俗ホラーなんだろうが、スペインということで、あまり実感なく読み飛ばした。しかし、現地を見ると風車だらけで味気ない。

  • スペインの巨岩遺跡にて、殺人事件が発生した。その遺体は心臓をえぐられ、まるで儀式のようだった。そこへ赴任してきた捜査官のラケル。彼女は余命いくばくもない息子を救えるかもしれないヒーラーの行方を追って、辺境の地へ越してきたのだった。しかし事件の捜査を進めるほどに、奇妙な事実ばかりが明らかになっていく。これはただの事件なのか。
    一見ミステリっぽく思えるし、ミステリといって間違いでもないですが。「フォークホラー」なのですね。謎めいた村、怪しげな集団、そしていわくありげな遺跡、といったらそりゃあそういう展開になるよなあ。じわじわとした恐怖感が高まってくる、なかなかに嫌な作品です(もちろんホラーとしては鉄板!)。
    主人公ラケルの境遇だけでもうどんより。脳腫瘍により死期の近い幼い息子を抱え、藁にも縋る思いで突き止めたヒーラーは失踪し、そしてわけのわからない事件に巻き込まれ。あまりに大変すぎます。唯一、相棒のフアンのキャラクターがとても素敵で和まされる部分はあったのですが、それでもやっぱりこういうホラーだもんね……。

  • ケルト伝説の地でホラーとどこかで見たので読んだのだが、あんまりケルト味はなかった。普通の土俗ホラー? 風間賢ニ氏が後書きで書かれていたク◯◯◯◯もの? どちらにしても薄かった。

    主人公がプロフェッショナルという自己認識なんだけど、それにしては感情にふりまわされすぎていて、あんまり感情移入できなかった。登場人物みんな記号的。

    あとがきの風間賢ニ氏のあとがきのが一番面白かった。最近あまり本を読んでなかったので、フォークホラーというジャンルが出来ていたのは知らなかった。

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