危険な弁護士 (下) (新潮文庫)

  • 新潮社
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本棚登録 : 54
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102409381

作品紹介・あらすじ

「やっちまった……」応援し、投資までしていた異種混合格闘技の選手が、まさかの判定に逆上してレフェリーを殴り殺してしまう。ラッドは有罪答弁取引で彼の量刑を軽くするべく画策するが、当の本人は「無罪釈放」の高望み。一方、市警幹部の妊娠した娘が行方不明に。最重要容疑者の弁護人となり、彼から人身売買組織についての貴重な情報を入手したラッドは彼女を無事に救うことができるのか。

感想・レビュー・書評

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  • アメリカ片田舎のアウトロー弁護士のリーガル小説の下巻。

    短編連作と思っていたのが、警察副所長の娘の誘拐事件を軸に一つの長編として絡んでいくのがうまいです。
    また、後半は殺人を犯した格闘選手の公判がもう一つの軸となって面白さが増していきました。
    図書館から借りた本を優先していたので、読了まで時間がかかってしまいましたが、再開してもそれまでのストーリーをすぐに思い出せたし、飽きさせない展開だったと思います。
    行方をくらましたスワンガーや息子を巡る妻との諍いのオチがついていないので、ぜひ続編を希望したいと思います。

  • 原題は「悪徳(ゴロツキ)弁護士」だが、ハードボイルドな探偵を彷彿とさせる物語。

  •  作者の名を何度も確かめずにいられないくらい、グリシャムとしては異端の作品である。逆に言えば、この小説を読んでグリシャムの印象を決めないことを望む。グリシャムはリーガル・サスペンスの王道をゆくような正統派作家である。しかし、そうこの作品は、異端と言ってもよいだろう。

     そもそもグリシャムとしては珍しく、本書は連作中編小説のような構成である。長編作家として知られるグリシャムが、一話完結的な中編物語を紡いでゆく上巻。まずは異端の弁護士の一人称と、その悪ぶった語り口に違和感を覚える読者は多いだろう。これ、グリシャム? ブラックでは? ノワールでは? そう思わせるような、一匹狼のタフなプロフェッショナル弁護士セバスチャン・ラッド。

     どんな奴でも弁護する。信じられるものは法律だけ。趣味として真夜中のケージ・ファイトに出かけ、犯罪者たちとの賭博行為を行うばかりか、ファイターに出資すらしている。これが本当にグリシャム?

     しかし徐々に、このネガティブ・キャラクターが、手段を択ばない執念や怒りの強さにより、入り組んだ個々の事件が絡み合う迷路のさなか、狭い狭い抜け道を見つけ出しては、個性的キャラクター(暗黒街の大物も警察上層部も何でもあり)を次々と手玉に取って、あり得ない結末を導き出してゆく様子に、いつの間にか拍手を送っている自分に気づく。

     こんなごみ溜めのような世界に生息する弁護士であれ、その生きる糧は勝利なのであり、自分の持てる力を発揮して世界を正しく変えてゆく目的への強烈な飢餓感なのである。あきれるほど駆け引きに長けたダーティ・ヒーローによる、あくまで法律を準主役としたリーガルミステリー。グリシャムが読者の期待を良い意味で裏切る熟練の騙し技を、いくつも垣間見せてくれる本書の娯楽性は、鋭い切っ先を持つ刃の切れ味であった。

  • 上巻での事件は全てが終わっておらず、下巻では、新たな事件に巻き込まれる。その諸々から、息子や、事務所を兼ねた車があんな事になったり、自らも襲われ、果ては殺人教唆の疑いまでかけられる。何度も窮地に立たされるセバスチャン。息子を巡って、元妻とも諍いが絶えず頭を悩ませる事ばかり。上巻からの事件が色々絡まりながら、辛うじてラストを迎える。一見ドライに思えていたセバスチャンだが、読むごとに弁護士としての正義感に溢れ、その一方で少しダーティーな部分も見せてくれる。「パートナー」や元妻など、脇役陣も魅力的。面白かった!

  • 東2法経図・6F開架:933.7A/G86k/2/K

  • 「やっちまった…」応援し、投資までしていた異種混合格闘技の選手が、まさかの判定に逆上してレフェリーを殴り殺してしまう。ラッドは有罪答弁取引で彼の量刑を軽くするべく画策するが、当の本人は「無罪釈放」の高望み。一方、市警幹部の妊娠した娘が行方不明に。最重要容疑者の弁護人となり、彼から人身売買組織についての貴重な情報を入手したラッドは彼女を無事に救うことができるのか。

    ちょっと爽快感には欠ける結末。

  • いっとき心配したけど、さすが御大。復活してきたな。

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