ガラスの街 (新潮文庫)

制作 : Paul Auster  柴田 元幸 
  • 新潮社
3.63
  • (32)
  • (77)
  • (75)
  • (9)
  • (4)
本棚登録 : 802
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102451151

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • まさか!
    これでおしまいとは。。。
    が、正直な感想。
    随分前にムーンパレスを読んでオースターは二作目。
    ムーンパレスは青春の歯がゆさがとても上手に描かれていて好きだった。
    こちらは探偵ものと言うか、不条理もの?
    カテゴライズも難しいし、評価も難しい作品でありそう。
    ただ、文章は軽快で良かったです。

  • ニューヨークという大都会に行き交う、何か不思議な縁。さりげなく、透明で、不思議な、ニューヨークの心象風景とでも言えばいいのか。赤いノートがクインの生きた証として、妙に心に残る。このノート、モレスキンの赤いノートかなあ、と、勝手な想像をした。

  • 探偵小説の皮をかぶってるオオカミみたいな作品かなあ。オオカミまで行かなくても、我が強くて人なれしないネコが正体として皮をかぶっているようなイメージでも持ってもらうといいのかな。本性としては、探偵小説ではないです。では、なにかと問われると、もう、ポール・オースターというジャンルだとしか、僕のように現代小説を読んだ経験の浅い人には言えないですね。アメリカ的な純文学とでも言えばいいのか。時折出てくる内面描写が秀逸で、「そういう気持ちわかるわー」と思う箇所がいくらかありました。なかでも、とある作家の家族と主人公が逢う場面で、家族という温かさに疎遠な主人公が、その作家の家族愛の幸福さを目にして、「食中り」ならぬ、「幸せ中り」を起こすところが僕には共感できてしまった。何気ない描写も、すんなり気持ちに入ってきて、著者は詩人でもあるとのことなので、そのあたりのセンスなのかもしれないです。

  • クーリエ・ジャポン 2015/2紹介

  • 何だったんだろう、この小説は。
    一切の謎が解かれぬまま、最後のクインが感じていたであろう虚空の余韻と、“今まで綴ってきた私とは誰なの?”というまた新たな謎と共に消えていった。

  • アメリカの著名な作家のNY3部作ということで購入。作家本人と登場人物、主人公が作家でその作品の登場人物などが複雑に絡み合う、探偵小説っぽいが不思議な読後感。

  • 柴田元幸の訳による、ポール・オースターのニューヨーク三部作の一作目。探偵小説、と言えるのかどうか。ある作家の元にかかってきた間違い電話から始まったある事件の捜査。果たして謎はとけたのか?事件は存在したのか?なんとも不思議な小説である。しかし面白いから困ってしまう。

  • そして、何より大事なこと-
    自分が誰なのかを忘れないこと。
    自分が誰だということになっているかを忘れないこと。これはゲームだとは思わない。とはいえ、はっきりしたことは何もない。

  • まとまった時間が取りづらくて、細切れの時間をチビチビと使って長い期間に渡って読んだ。読み終わった後に、まとまった時間を使って一気にもう一度読みたい、読まないとと感じさせられた。
    自分にはまだ知識が充分でないため、参考図書として失楽園も読んでみようかな。

  • 「鍵のかかった部屋」、「幽霊たち」、と「ニューヨーク三部作」を読み進めて(順番逆だけど)きて、本作。とても面白くてのめり込むように読んだ。主人公クインがそうであったように、読者である私もたびたび思考は彼方へと飛んでしばらく彷徨った。おかげで通勤電車はあっという間に目的地に着いてしまう日々。

    はなから妻子を失っているクインがさらに全てを失っていくさまにぞっとしたが、不思議と彼は、失えば失っていくほど純化していくようだった。失っていくということは、変化していく過程であり、常に変化していく状態こそが本当の自分であるとしたら、彼は失っていった分獲得していったのだろうか。

    クインの、そして私たちのいくつものエイリアス。それは不器用な人間の生きていく知恵だが、たまに、全てを捨ててしまいたくなる時もある。全てを失い、しかしどこか満足気に都市に溶けていった彼は本望だっただろうか。彼にはもう幸せなど意味が無いかもしれないけれど。

全84件中 41 - 50件を表示

ガラスの街 (新潮文庫)のその他の作品

ガラスの街 単行本 ガラスの街 ポール・オースター

ポール・オースターの作品

ツイートする