ガラスの街 (新潮文庫)

制作 : Paul Auster  柴田 元幸 
  • 新潮社
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本棚登録 : 802
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102451151

感想・レビュー・書評

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  • 訳書らしい、透明感のある綺麗な文章の作品。

    最終的に何かが解決したり解明されたりする訳ではないが、後味の悪い読後感ではない。

    不思議な話で、他のポール・オースターの話も読みたくなる。

  • ピーターの語りはだめだよ。
    読んでるうちに眠りに落ちたが、すごく混乱した嫌な眠りだった。じぶんが本当に狂ってしまったかと思った。

  • 柴田元幸新訳。ニューヨーク三部作の第一作目。何度も読んだが探偵小説の体裁を持ちつつ不可思議な都会の物語と巧妙な構造に唸るばかり。現代アメリカ文学の代表作であることは揺るぎない事実。

  • 柴田訳で読み直しました。えらく面白かった。

  • ニューヨークに生きる作家クイン。彼のもとにかかってきた電話。彼を探偵のポール・オースターと信じてかかってくる電話。依頼人ピーター・スティルマンの語る生い立ち。ピーターの命を狙うというかピーターの父親スティルマン。小切手を受け取りスティルマンを
    探すクイン。スティルマンとクインの会話。消えたスティルマン。本物のオースターに依頼するクイン。クインの世界。

  • ・探偵小説の皮を被ったドン・キホーテ小説だった。
    ・小説家が真実を書くなんて大ウソなので信じてはいけないよ( ^ω^)
    ・とにかく最初から最後まで面白かった!

  • 本日読了。

    この街も人も世界も、少しずつ自分の知覚から冷たくはがされ、自分自身からは実存の証さえ希薄になっていく。
    追い求めていたはずの誰かと自分との区別も曖昧になって、孤独を孤独とすら感じられぬ絶対的な孤独だけが残される。
    そんな物語。

    前半は探偵小説風の体裁がとられている。
    謎解きの好奇心で物語に誘いこまれる。
    しかし、読み進めるうちに、薄暗の出口無き迷路に閉じ込められてしまう。

    村上春樹に比較される事も多い小説家で、強迫的なまでに孤独や喪失のモチーフを繰り返すなど、確かに共通点も多いと感じる。
    でも、オースターの描く、否、抱える孤独は、もっと深遠で、感傷よりもずっと絶望に親しい。

  •  これは赤いノートに色々書き留めてみたくなる本。
     偶然以外リアルなことは何一つないのだ。

     思考の流れと言葉がきれいで引き込まれた。読んでいてとても気持ちいい感じ。
     ミステリ書きのクインによる「よく出来たミステリには浪費されるものが何一つないのだ」という主張が冒頭にあって、続いていくパーツの連なり。なんと言ったらいいのか、私はそれらに意味がなかったとは思わないし、やがて依頼人がいなくなって住む場所もなくなってしまっても、それまでの足取りは何一つ浪費されたことにならないと思った。だけどそれは私が読者であるからだし、当事者であるクインはどれほどの喪失感だったのだろうと想像するとつらい……はずなんだけど物語の進みがよどみなくて想像する余裕がなかった。多分想像させたくなかったんだろうと思う。
     壊れてしまった傘はどうしてまだ傘と呼ばれるのか。もっと適切な名前があるべきではないのか。赤いノートにメモしているクインはきっとピーター・スティルマンという名前が似合っている。

     最後の方の、街を歩きながらメモされた断片で、情景がよく浮かんだ。物乞いについてやさしい言葉の使われているところが好きだな。

  • あたかも探偵小説の様相で始まる物語。
    人間は「思い込み」という卵の殻を破れないもので、見えない真実にやきもきせずにいられなかった。
    『ムーン・パレス』の主人公が、物の形が文字どおり「目に浮かぶほど」詳細に述べようとしたのと同じくらいの精緻さで状況が描かれていてなお、最後まで分からないままだなんて…
    それなのに、こんなに面白いなんて…
    さすがポール・オースター。

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