初陣: 隠蔽捜査3.5

著者 :
  • 新潮社
3.72
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  • (5)
本棚登録 : 994
感想 : 168
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103002543

作品紹介・あらすじ

警視庁刑事部長・伊丹俊太郎と大森署署長・竜崎伸也。幼馴染にして立場の違う同期のキャリア。組織の壁に悩む伊丹の苦境を竜崎の信念が救う-。

感想・レビュー・書評

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  • 手に余るなら、上に預ける。それも原則だ。みんな、自分が組織の一員であることを忘れて、できないことを背負い込むから悩むんだ。手に余る事柄は上の者に任せる。それでいいんだ

  • 4.8
    伊丹の話を読んでいると、自分にも重なる部分を感じで感情移入しました。
    竜崎とのやりとりも相変わらず良いテンポで、小気味よい。
    惜しむらくは、前作で畠山との仲を相談に行った時の伊丹側の話が読みたかった。
    でも想像して楽しみます。
    さぞかし伊丹は初めて本気で相談に来た竜崎を心配しつつ、相談された事、相談相手に選ばれた事がとてつもなく嬉しかったんだろうなと。

  • <同>
    『疑心(隠蔽捜査3)』と,
    ほとんど並行して本書を読んでいたが,こちらの方が少し読み易くて面白く結句こちらを先に読み終わってしまった。
    隠蔽捜査本編が『小説新潮』誌に連載時に,この ”サブストーリー短編” も同時に掲載していたらしい。毎号同時掲載があったわけではなさそうだけれど,一冊の雑誌に同じ作家の同じシリーズの小説が二本とは。

    その当時は掲載ページは近かったのかとか,どっが前のページに載ってたのだろうとか,とか興味津々である。こればかりは当時の小説新潮を手に入れて読んでみるしかないのだな。東京出張の際に神保町あたりの古書店に寄って・・・あ,もう出張はコロナ禍津のせいで無くなったのだった。ああ残念だなぁー。

    本質的に本作は非常に面白いし読みやすい小説だと思う。だがしかし何ととんでもないことが書かれてもいる。以下本文197ページより引く『警察は権威を守らなくてはならない。市民になめられては,治安維持が計れないのだ。』これをこのまま活字にして良いのもいわゆる ”表現の自由” という奴なのだろうか。”警察” を ”○○組” に言い換えれば,そのままヤクザの発言ではないか。まあ,小説ですから。と云ってしまえばそれまでだ。が,それ以上何も言うつもりはない。出来ればこの物語はずっと続いて欲しいからだ。すまぬ。

  • 今野敏の警察小説短編集。読みやすく面白い。主人公の伊丹刑事部長が同期の竜崎に何かと頼ってトラブルを解決する、というストーリーばかりなのがちょっと…。

  • 隠蔽捜査シリーズ3.5
    竜崎ではなく、伊丹目線の短編集。

    伊丹の「それで済むのか?」の問いに対して
    「それ以上の問題があるのか」という竜崎の答えに
    すべてが集約されている気がする。
    なんだろうこの気持ちよさ。

    まるで、ドラマを早送りでまとめてみたような充実感。
    こんなに詰めて読んじゃったらすごく勿体ないのだけど
    続きが知りたいのは止められない。

  • 隠蔽捜査・竜崎シリーズのスピンオフもの。
    幼馴染で同期の伊丹の目線から描かれた連作短編集。
    竜崎目線と伊丹目線とで、お互いの人物像のイメージがこんなにも違うものかと感心。
    平成18年から掲載されたものを集めているので、若干時代遅れな表現もあるが、気軽に読めるし、また新たな目線で隠蔽捜査シリーズを最初から読みたくなった。

  • 隠蔽捜査シリーズのスピンオフ。主役は竜崎のライバルとされ友達(?)でもある伊丹刑事部長。彼の視点で竜崎に対する思いや劣等感、そして竜崎の人となりが描かれていく。伊丹刑事部長は人間らしいというか泥臭かったりで、この人もまたとても魅力的。8話短編集。

  • 伊丹刑事部長目線の短編集で「隠蔽捜査」1.2.3のスピンオフ作品

  • このシリーズがますます気に入りました

  • 短編はこの作品には合わない、というのが強く感じられた。

    後半はいくつかニヤリとさせる話もあったが、前半は・・・

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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