去就: 隠蔽捜査6

著者 :
  • 新潮社
4.03
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本棚登録 : 878
感想 : 150
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103002581

感想・レビュー・書評

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  • 今回も面白かった〜。

    今回はストーカー対策チームが中心のテーマ。話のストーリーとしてはなんとなくラストが透けて見えるのですが、この小説の魅力は主人公の竜崎署長とそこに絡む人たちのやり取りです。

    竜崎署長のブレない態度、いつも真実や原理原則を見つめる姿勢にいつのまにか引き込まれてしまいます。

    私も小さなことにオタオタしないで、竜崎署長みたいになりたいなぁ。

    オススメです!

  • 久しぶりの「ザ・竜崎」でした。
    前作は外伝だったため、物足りなかったのです。

    あいかわらず指揮権だの縄張りだのと、権力争いに暇ない警察組織。
    そんな中、竜崎は今日もたくさんハンコ押してます。

    合理的がモットー、
    たてまえと本音、それを上手く(ずるく?)使い分けることなく
    原理原則を貫くブレない男・竜崎。
    「小物には腹も立たない」痺れます。

    でも、そんな竜崎も、冴子サンには敵わないんですよね。ふふっ。

    私の場合、困ったことに、この朴念仁さんが好きすぎて、
    事件の内容よりも彼の行動にばかり目がいってしまうのです。
    少し反省です。

    そろそろ大森署から移動になるのでしょうか。
    それはそれで、楽しみなような、さみしいような…。

    • しのさん
      こんにちは。
      私も隠蔽捜査シリーズ読んでいます。
      まだ3で止まっていますが、早く読みたいって思っています。
      杜のうさこさんと同じく竜崎...
      こんにちは。
      私も隠蔽捜査シリーズ読んでいます。
      まだ3で止まっていますが、早く読みたいって思っています。
      杜のうさこさんと同じく竜崎さんの大ファンです~スッゴク素敵ですよね。
      2016/11/04
    • 杜のうさこさん
      しのさん、こんばんは~♪

      ね~竜崎さん、素敵ですよね~。大好きなんですよ!
      それでね、あ~面白かったって読み終えて、感想書こうと思っ...
      しのさん、こんばんは~♪

      ね~竜崎さん、素敵ですよね~。大好きなんですよ!
      それでね、あ~面白かったって読み終えて、感想書こうと思ったら、
      あれ?どんな事件だったっけ…?(笑)
      すぐに読み直したんですが、
      私のレビュー竜崎さんのことしか書いてないですね。

      ただ、すごく好きなんですが、妻は務まりません。
      やはり、冴子さんじゃないと!
      って、なに妄想してるんでしょうか、私(笑)
      2016/11/04
    • しのさん
      こんにちは
      そうそう奥様の冴子さんとっても素敵なんですよね♪
      3では何と竜崎さんが恋をしてしまって…。
      もーーーーってやきもきしてしま...
      こんにちは
      そうそう奥様の冴子さんとっても素敵なんですよね♪
      3では何と竜崎さんが恋をしてしまって…。
      もーーーーってやきもきしてしまったのですが、奥様は何もかもお見通しでサラッと流した器の大きさに惚れ惚れしました(笑)
      うーーっ、スッゴク早く読みたくなってしまってきましたぁぁぁぁ(笑)
      2016/11/05
  • 人気の隠蔽捜査シリーズも、6作目。
    タイトルにそう書いてあるのはわかりやすいんですが、間に5.5とかあるんですよね‥(笑)
    日がたってしまったので、まずはこちらだけでも。
    読んだ後、新作が待ちきれずに他のシリーズもかじってみましたが、やはりこれが一番!

    大森署の署長の竜崎伸也は、堅物だがいたって合理主義者。
    竜崎流のやり方で、どんどん仕事を進める毎日です。
    管内で女性の連れ去り事件が起き、どんな可能性があるかとすばやく対策を練ります。

    ストーカーによる犯行が疑われる中、新任の上役が権威を振りかざしてくるため、対立しがちになってしまうことに。
    竜崎にしてみれば、対立するのも無意味なのだが。
    一方、家庭でも娘の美紀に問題が起きていました。
    婚約者との間にすれ違いが生じ、ストーカー疑惑に発展‥
    父親として、竜崎は?
    妻の冴子さんも、さすが肝の座ったいい味を出しています。

    今回は署長らしく部下に任せて、ほとんど現場には出ることのない竜崎、だが打つべき手は全て打ち、何もかもお見通し(笑)
    生安課の女性警官・根岸紅美がなかなか有望で魅力のありそうな新キャラで、戸高刑事と組むことになり、次の作品がまた楽しみになりました。
    もう発行されています☆

  • 感想
    新しい方面本部長の弓削の嫌がらせに対して、妻とのやり取りで小者なんで腹が立たないな、というコメントに笑った。半沢直樹でもあいつは小者だ!みたいなセリフがあったけど、自分もそれくらいの心持ちでいたが、どうもそういかない。自分が小者だからかな笑

    あらすじ
    大森署管内でストーカーに絡む殺人事件が発生した。被疑者と目されていた人物が猟銃を持っている疑いも出て、対応が慌ただしくなる。

    立て籠り犯に対してSITと方面本部長がシャシャリ出てきて警備部案件になるなどややこしい展開に。

    戸高の捜査もあって、被疑者と目されていた人物が実は被害者で、ストーカーを受けていた人物が被疑者ではないかということの気づく。

    事件は、そんな気づきもあり、無事に解決したが、その後、方面本部長からの申請もあり、竜崎に特別監察が開催される。運良くお咎めなし。

  • 竜崎さんシリーズはどれも好きですが、今回は特に爽快で惚れ直しました。いつでも自分を見失わず真実だけを貫く姿勢は、いくらフィクションとはいえ、一介のサラリーマンにとっても非常に参考になります。

  • 待ちに待ったシリーズ最新作。
    竜崎と妻冴子との、朝の会話の導入部から一気に「隠蔽捜査」の世界にはまり込む。
    竜崎の家庭での言動も、このシリーズの薬味となり、魅力の一つになっている。もちろん冴子も、このシリーズには欠かせないキャラクターとなっている。終盤、冴子が啖呵(?)を切る。
    「警察官に異動はつきもの。・・・地方への異動が怖くて警察官僚の妻なんてやってられないのよ。こっちはいつ何時でも覚悟はできているの。」
    あの竜崎にしてこの妻冴子あり。
    何ともいい難い夫婦の妙、ほほえましさ(?)に思わずニヤリ。
    期待に違わぬ面白さに、読み終えるのが惜しい。そんな気にさせる作品にはなかなか出会えないものだが・・・
    今回は、ストーカー問題(これもタイムリー)が発端となって、事件に発展する。
    事件と同時に、竜崎の娘美紀にもストーカー問題が立ち上がる。
    内に外に、公に私にも、しかし原理原則を重んじる竜崎の立ち位置は少しもブレない。
    そして、一件落着かと思いきや、題名ともなっている問題が立ち上がる。
    竜崎の言動を借り、現状の悪しき警察体質を白日の下にさらすのも、このシリーズの魅力。例えば、警視庁本部に言われたことをどこの方面本部が早く実行するか、そんなのは小学生の競り合いに等しい、と喝破する。
    返す刀でマスコミに対し、言葉尻を捉え前後関係を無視して糾弾する日本のマスコミの現状を、ジャーナリズムではなくセンセーショナリズムだと、苦言を呈する。
    竜崎の言動はいつも小気味いい。
    この作品で、根岸紅美という魅力的な女性警察官が登場し、戸田とコンビを組むが、今後この二人の活躍の場面が期待できそう。

  • 4.6
    相変わらず面白かった。
    自分のビジネス人生で、竜崎の様に振る舞えたらどんなに良いだろうと思う事がたびたび、、、
    ただ単に堅いということでもなく、合理的に考え行動し、でも、部下や周囲には一目置かれ、そんな上司像に惹かれます。
    自分もそんな上司でありたいと、このシリーズを読むといつも思います。

  • 初読みの作家さんだけど ああ面白かった!と言う印象 笑。シリーズ物なのに初読みが6つまり8巻目だとは。本心から警察官僚を自他ともに許す竜崎伸也がともかく魅力的ですねぇ。こんな人間が居るなら警察組織も悪くないのですが....
    そしてスパイスの妻がまた良い役どころを与えられているので竜崎も存分に仕事に専念できる設定になっているんだね。このシリーズは要リストアップに致しました(^^)

  • やっと回ってきた。長かった。
    隠蔽捜査シリーズ6
    「いつもと変わらない朝だ。」という文章から始まるんですけど、ああ、もうほんとに、いつもと変わらない竜崎でした。
    無駄が嫌い、原理原則を重んじ、すべてに合理的。
    階級も上下関係も構わない、その場その場で一番適切な体制、指揮をとる。
    読んでいて、これ!これ!という感じ。待ってた。

    ただね、ドラマ化されてしまったから、見て以降はチラホラ役に合わない人がちらついて困った。
    そうじゃないんだけどなぁと思いながら、でも徐々に慣れてくるのかなあ。

  • 今野敏「隠蔽捜査」シリーズ、安心して読めるシリーズである。多作が災いしてなのか、他の今野作品では正直「あれ…」ってのもあるんだが、このシリーズは概ね外れない。作者自身も相当愛着もって、もしくは腹括って書いてる本命シリーズなんだろうなぁ。

    今回も原理主義合理主義を貫く竜崎節炸裂。義理と人情を秤にかけること自体が合理的ではないと唐獅子牡丹も色あせる言動が、理不尽なことでクヨクヨしてしまいがちな身には心地よい。なすべき目標をブレなく見定め、プライオリティを誤らずに淡々となすべきことを為す。その姿がカッチョええのである。

    「そこは空気読まな」とか「ちょっとは足並みそろえようや」とか、そういう温かい人間関係も勿論ほっこりしていいのだが、弱い奴はそこに甘え、悪い奴はそれを利用する。生温かいのは気持ち良い半面、雑菌が繁殖しやすい環境でもあるってこと。時には灼熱の、時には厳寒の環境に身をさらせる強さを身につける。堅物頑固もきちんと磨けばカッチョ良さになるのだ。

    ところで、「5.5自覚」読み忘れていたようである。早速リスト入りさせておこう。

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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