牧谿の猿 善人長屋

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  • 新潮社 (2024年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784103003199

作品紹介・あらすじ

磨きをかけた悪の手管で、しぶしぶ善をなす、あの長屋の面々が帰ってきた! 表向きは善人ばかり、実は悪党揃いの善人長屋に、大事な根付を失くして憔悴するお内儀が訪ねてきた。加助の人助け癖がまた出たと嘆息する一同だったが、その根付がかつて江戸を騒がせた盗賊・白狐の持ち物とわかり――。「白狐」「三枚の絵文」など六話を収録。粋な情けと謎解きで大向こうを唸らせる大人気シリーズ最新刊!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ4の一冊。

    善人長屋最新刊も安定の読み心地。

    時も少しずつ流れていて、お縫ちゃんも19歳。
    縁談話に反応する文さんが実にわかりやすくて面白い。

    そして相変わらず善人長屋のメンバーは加助さんが持ち込む厄介ごとに大忙し。

    今作はあの人がいてくれたから、出会えたから…を主軸に巡り繋がる温かさが心いっぱい広がるのがいい。

    白狐の根付けがここまで不思議な縁を結び、キラキラ光り輝くとは。
    この構成も巧い。

    そして改めて加助さんなくしては成り立たない善人長屋を思う。

    お縫ちゃんの恋模様も気になるし、まだ続いて欲しいこのシリーズ。

  • 西條奈加氏は色々読んだがやっぱりこの善人長屋シリーズが一番面白い

    いやいやそれは都合良すぎるだろう って感じの他愛もない話ばかりなんだがそれがとても心地良い

    今回は盗っ人白狐の話と絵解き顛末
    トラブルメーカーの加助のキャラがとても良い 好きだなぁ

  • 久しぶりの善人長屋シリーズの新刊。ザ・善人の加助が困っている人に手を差し伸べ、長屋の面々が裏稼業スキルを駆使して人助けをする羽目になるという基本は変わらず、今回も安定の読みやすさと面白さだった。
    また続編が出て欲しいな。19歳になったお縫ちゃんが、お嫁にいくのか千鳥屋を継ぐのかも気になる。

  • 久しぶりに善人長屋の新シリーズを手に取りました。30ページずつくらいの六つの短編で楽しく読めました。

    やはり加助は厄介の種を持ち込むけれども、正直ものであるからこそ、悪人の心を解きほぐし良い方向へと導く案内人にもなっています。ああ、加助健在!そして、お縫や文吉ら長屋の住人も加助の扱い方に慣れてきているとはいえ、やっぱり振り回されてしまうのも納得の展開です。

    それにしても、この長屋の住人たちは皆、どうしてこうもお互いに絶妙な距離感を保ちながら、仲良く暮らしているのだろうと思ってしまいます。本作の読み心地がいい理由は、善人長屋の人々の独特なキャラクターが一人一人粒立っていながらも、お互いを思いやる「善人」の心が宿っているからなのでしょう。たとえ、裏稼業持ち揃いだったとしても…。

    本作を読み終わって、そうか、そんな展開になるカギを握っているのは、誰あらぬ加助なのだと改めて気が付くのでした。錠前職人であるだけに…。

  • 【収録作品】白狐/三枚の絵文/籠飼の長男/庚申待/白狐、ふたたび/牧谿の猿

    善人長屋シリーズ第4作。第3作が2015年だから、9年ぶりの新作。前より読みやすい気がする。

    1人の善人・加助の存在が、裏稼業のある脛に傷持つ面々の善性を引き出すという仕組みが心憎い。

  • 面白くて泣ける。
    大好きなシリーズです。

  • あったかい。最近重めの本が続いてたから
    ちょっと気持ちを緩めたくて手にしたけど正解
    いろいろリセットできるイイお湯って感じ
    西條奈加さんイイ

  • 善人長屋シリーズ。
    短編だけど話が繋がってて読み応えあった。

  • 一話目を読んで アレ?わりとアッサリしてるのね と思いつつ後半に成程そういうことかと納得した。
    人には言えない裏稼業をもつ例の長屋の面々が根っからの善人の加助に振り回される様がいつもながら面白い。そしてその仕事ぶりは相変わらず小気味良い。
    白狐の話も良かっが他の話もとても良かった。

  • 「誰の身の内にも、善と悪の両方があってあたりまえでしょ?なのに間違いを犯せばひたすら責められて、善をなせば神仏のように褒めちぎられる。それって、気味が悪いと思いませんか?」
    お縫ちゃん、それはむしろ善悪両面があるからこそなんじゃないかな。間違いを責めたててりゃ、己にはそんな悪心なんざありませんと世間に喧伝できる。自分自身にもそう思い込ませてるのかもしれない。善を褒めちぎるのも、私は善行の素晴らしさが分かる人間ですよって寸法だ。あるいは、善を持ち上げて、己の中の悪心を戒めてるのかもしれないね。
    加助さんは、剣呑なセリフを聴いてもその通りには受け取らなかったじゃないか。本心を隠すための強がりだって本気で思ったからこそ、事が丸く収まっちまったんだろ。あの人には悪心なんてないからね。
    だから間違いをひたすら責める奴は、自分の後ろ暗さを隠してるのかもな。善行を褒めるのは、世の中そうあって欲しいっていう祈りみてえな気持ちが込められてることもあるから、ありがたく受け取っとけばいい。間違いも正さなきゃ、世の中曲がっちまう。ただ、善人って決めつけられるのは重てえし、悪人って枷もやっぱり重たい。行い一つでお人柄全部をきめつけるのは、気味が悪いと思うよ。

  • 加助さんのお節介の温かさに浸りました。

  • 加助の人助けから縁が繋がっていく
    お縫もお年頃。次あたりは加助がキューピットとなるのもアリかな

    善人長屋というタイトルではあるが、スピンオフでもいいから、長屋の面々の裏稼業をじっくり読んでみたい

  • 掏摸、盗人、美人局…。そんな裏稼業持ち揃いの
    長屋に、日夜、人助けの種を運ぶ善人・加助。
    今日も商家のお内儀が、大事な値付けを探してほしいと
    訪ねてきたが…。大江戸人情ピカレスク時代小説。

  • 加助さんの情の深さに皆助けられる

  • 善人長屋シリーズ

  • 読ませるね。

  • 住人全員が何かしらの裏稼業(掏摸、美人局など)を持っている『善人長屋』を舞台にしたシリーズ、四作目にあたる。

    全員悪党の住民の中、唯一にして芯から善人の加助は、相も変わらずほうぼうでお節介を焼いては善意から来る厄介ごとの種を長屋に持ち込んでくる。

    根付を失くしてしまったことを気に病む内儀に、岡場所に通う新九郎の袖に投げ入れられる判事絵の手紙の謎、など、小気味のいい謎解き短編が連作の形で収録されている。

    どれも善行を施す気はない悪党たちが嫌々ながら厄介ごとを解決する様は楽しく、愉快に読んだ。

  • このシリーズ、大好きです。
    善人長屋の設定は面白いけどときどきある設定と言えばそう。だけど、そこに加助という薬味が入ることで、かなり面白く、暖かくなる。どんどん続編を出して欲しいなぁ。

  • 「善人長屋」シリーズの四作目。

    脛に瑕持つ、というか、騙りや盗人、掏摸といった
    小悪党ばかりが住んでいる長屋。

    その中で、掛け値なし、本物の善人、加助が
    持ってくる厄介ごとに巻き込まれたり、首を
    突っ込んだりと、長屋の店子たちが、
    大騒動する、そんな物語。

    善人の加助を、みんなが鬱陶しがらず、
    相手し、結局助けていくのだから、
    結局は、「お人よし」という名の善人なんだろう。

    人の中には、善と悪の両方が棲む。
    そうなら、加助の中にだって、きっと、
    わずかかもしれないが、悪が棲んでいる、
    そんな話は、この先、みられるのか。

  • 善人長屋だ!うれしい。
    連作なのでさくさく進んでしまうのがちっと物足りない感もあるけど。

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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