向日葵の咲かない夏

  • 新潮社 (2005年11月20日発売)
3.17
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784103003311

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

ミステリーの中にサイコホラーやSF要素が巧みに織り込まれた作品で、主人公のミチオが不気味な事件に巻き込まれる様子が描かれています。物語は、同級生の家に宿題を届ける途中で発見した猫の死体から始まり、さら...

感想・レビュー・書評

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  • あらすじとしては、小4のミチオが同級生のS君の死の真相に迫るミステリー作品だが、物語の一つの要素に、輪廻転生が組み込まれている。

    道尾秀介さんの代表作で、本タメのたくみさんが激推ししていたこともあり、読んでみた。(ソロモンの犬、Nに続き、3作目)
    ラスト、ミチオの背負う孤独、後悔、悲しみが読んでいて痛々しく、「伏線回収でスッキリ」という読後感とは対極。自分にはあまり刺さらず★2つ。

    ただ、章立てがかなり細かい為、長編苦手という人もは、長編を意識することなくわりとスラスラ読み進められると思う。

  • 子供が主人公だから読みやすいミステリーだと思っていたけれど全然違って普通のミステリーだった。最後にどんでん返しがあって凄かった!

  • 夏休み前最後の日、担任の岩村に頼まれて、学校を休んでいた同級生のS君の家へ宿題を届けることになったミチオ。S君の家の近くで、足が不自然な方向に曲げられ口に石鹸を咥えた猫の死体を発見する。さらにミチオは、S君の家で首を吊ったS君の死体も発見。急いで学校に戻って岩村に知らせるミチオ。その後、警察と共に現地に向かった岩村から、“S君の死体が無かった”事を知らされる。果たして誰が何のために?ミチオは幼い妹と共に真相解明に乗り出すが…

    サイコホラー、SFミステリ、本格ミステリ、イヤミス等色んなジャンル要素が入り混じったミステリ。中盤、ミチオと某人物が事件の真相について議論を交わし、二転三転する展開は本格ミステリの味わい深い。

    物語序盤からかなりの違和感を抱く場面があるし、早い段階で“前振り”があるので、終盤のどんでん返しにそこまで驚きは得られなかった。しかしながら、この斜め上を行く設定による異質な世界観。。。わかりにくくてモヤモヤする○○オチは万人受けしないだろうけど、著者の野心溢れる突飛な発想力には敬意を表したい。ある程度ミステリ(特に本格ミステリ)を読み込んでる読者向け。

    このミステリーがすごい! 17位
    本格ミステリ・ベスト10 9位
    SRの会ミステリーベスト10 9位

  • 終始気持ち悪くて入り込めなかった。現実味の無さ以前に、登場人物全員が信用できなくなった。二転三転していたのであろう真相も上手く掴めず、地に足がつかない読み心地だった。
    想像を上回る独特の不気味さはこれまでに体験したことがなく、季節的にもぴったりだったので読んで良かったと思う。

  • 道尾秀介さん、「N」がブクログメンバーの本棚で目にとまり、初めて著者に興味を持って、これを読んでみた。

    物語の発端は、さあ、夏休みだ、という7月20日。この暑い夏の始まりに登場人物みんながゆらいでいる。この不思議なゆらぎはとてもすんなり受け入れることができました。が、そこここにはさまるけっこうグロいエピソードがちょっとどうかなあ、という感じ。

    7月20日、終業式。4年生のぼくはこの日休んでいるS君の家に届け物を持って行くと、なんとS君は首をつっていた。いそいで学校に戻り先生に言い、警察がくるとなんと死体は無くなっていた。

    ぼくの家族もどこかおかしい。妹のミカばかりかわいがるお母さん、いまいち実態のないお父さん、どうやら部屋はゴミで散らかっている様子。そしてなんとその夜、首をつったはずのS君が部屋にいたのだ。しかもその姿は・・  とこれがなにかとてもすんなり受け入れてしまえる筆致なのだ。

    後ろの席のスミダさん、 何でも相談できるトコお婆さん、S君の向かいの家のお爺さん、担任の岩村先生、物語が進むにつれ皆が怪しくなってくる。そしてついに真相らしきものが明かされるのだが・・


    2004年「背の眼」で第五回ホラーサスペンス大賞・特別賞を受賞しデビュー。本作は受賞後第一作の書き下ろし。

    2005.11.20発行 図書館

  • 個人的には結構面白く感じて、「今まで読んできたミステリーの中では一番かも?」と思ったりしたから評価が低いことにびっくり。「どうやらミステリーらしい」という薄ーい前情報しか持ってなかったのが良かったのかも。
    ストーリーが主人公目線で進むからこそのどんでん返し。
    人間が虫に生まれ変わってたり、その虫が話せたり、トコお婆さんという謎人物がが気味悪い呪文を唱えたり、お母さんのミカ(主人公の妹)への接し方だったり…
    最後の最後で、自分の持ってた違和感は間違ってなかったんだ!ってちょっと安心した これからこの本読もうっていう人はまっさらな状態で読んだ方が絶対楽しめると思います!(ここまで読んじゃってたらもう手遅れ)

  • かなりブラックホラーなミステリーでした。初めのうちは何しろ小4の男の子が主人公の話でテンポよく展開して行くので面白おかしく読み進めていくうちに何だか調子が変化してきて、思わぬ方向にどんどん旋回して行き最後はうすうす感じた結末が待っていた!私には好みじゃなかったけど、かなり読まれているので人気あるようですね。

  • 割と早い段階で「えっ!?こんな話!?」ってなるし、その「えっ!?」が最後までずっと続く。何なら読み終わってからも鼻腔の奥辺りに違和感として残り続ける。理屈っぽい台詞回しや文体もこの厭な「残り香」にさらに拍車をかけていて、唯一無二な作品なのかも。

  • 犬猫の足を折るというおぞましい事が多々出てくるし、小学校の教師のやばい性癖など、こんな話が書ける作者の事が心配になってくるけど、ストーリーとしてはよく出来てて面白かった。

    夢に出てくるくらいリアルなので、読む時は心してどうぞ。

  • 登場人物の闇の部分に焦点を当てた、とても重苦しい作品でした…。
    猟奇的な殺人、虐待、人には言えない秘密、生まれ変わり、自分を守っる為には、妄想の世界で生きていくしかないと言う、救いのない結末には、共感できませんでした。
    道尾さんの作品の中でも、読後感が良くなかったので、期待して読み始めただけに、少し残念でした…。

  • 一気読み。
    「これ怪しい、絶対騙されないぞ」と思ったのになぁ。
    いろんなパターンを考えつつ、でもそれを上回って振り回されました。

    なんかずっと、ソワソワもぞもぞ変た感じ。勢いよく読んで、解決に向かってるはずなのに、同じところをぐるぐるしてるような、余計迷い込んでるような、不思議な気持ちでした。

    弱いものに残酷なことをしてしまう描写、理由もあまりわからず、でも、そんなことをなんとなくしてしまう、それが純粋な気持ちだからこそ?とりあえずリアルで怖いなぁ、、!

    でも、主人公のイメージが固まらず、そこはなんか、なんか、なんか、、、
    だからこそのこの面白さなのかな?とも思うし。

    よくわからないもの、理解できないことに人って恐怖を抱くよな!ということをいろいろ小説を読むと教えてくれます。

  • おすすめ度 ★★★★★
    伏線度 ★★★☆☆

    なんとなく予想していたものも
    ポツポツ当たったけど作者をミスリードする天才やと思った。
    めちゃくちゃ長文ミステリーやけど、サクサクと読めて伏線も所々張ってあって、死者と会話できる男の子の物語やった。
    結局先生は最後どうなったんかと何者やったんかも
    書いてくれれば直良やった笑
    映像不可作品

  • オススメミステリーとかで何度か目にしていたので読んでましたが、後味わっる。

  • 読み返してたけどもしかして妹もS君もイマジナリーフレンド的なこと・・・?
    母もミチオも精神病的なことか、、、??解説くれー!

  • なんとも不思議なそして不穏な気持ち悪さが漂う作品だった。違和感残しながら読み進めた。最後は唸った。いろいろと混乱したけれど面白かった。

  • ずっと前からいつか読んでみたいなと思っていた本。
    図書館の予約本がなかったタイミングで、ちょうど夏だし!と手に取ってみた。

    小学生の少年のひと夏の物語。
    といっても、爽やかさや明るい夏のイメージとはかけ離れており、どこか不気味で陰鬱な空気がずっと漂っている…。
    序盤でいきなりクラスメイトの自殺を目撃してしまうという衝撃的なストーリー。
    さらに、そのクラスメイトが生まれ変わって、共に犯人探しをすることになる。
    3歳ではありえないしっかり者の妹、不審な担任、何か隠していそうな隣人のお爺さんなど、出てくる人々もどこか怪しげ。
    最後までなんだかよく分からないことが続き、ラストで次々と真相が明かされていく。
    なるほど、そういうことだったか…。
    小学生目線で、主観で語られていたことの意味がやっと分かった。
    出来事を自分の都合の良いように解釈するのは、大人にも当てはまるのかもしれない。
    「物語をつくる」ってそういうことだったのか。
    読み終えた直後はちょっと狐につままれたような感じだった。

    結局一番怖いのはミチオなんだけど、彼の境遇を考えると、それが彼の生きる術なんだろうな、と感じる切ない面もあったりして、なんだか複雑だった。

  • 非常に面白いと同時に、酷く陰鬱で、読後の体力の消耗具合は半端ではなかった。
    読み始めた当初は、ああ、また小学校でのいじめから始まるお話か、などと軽く考えていたら、ページを捲るたびに新しい事実が出てくる。今までの流れをひっくり返す瞬間が何度も訪れる。ページを捲る手が止められなかった。展開の移り変わりの面白さはもちろんのことだが、その中に練り込まれた登場人物たちの「狂気」が興味深かった。
    特に印象に残っているのはミチオが「お前がまた殺したんだって」と最初に言われたシーン。ここを読むだけではなんのことやらであるが、最後まで読み終えて改めて考えると、なんとも巧妙なシーンである。実際にミチオはS君を死に誘導してしまったのだから。そしてこのシーンで「僕はとっくに壊れていただろう」とミチオは思っているが、本当に壊れていたのだとあとからわかるのも面白かった。物語の中で、少し頭のいいただの少年に見えていたのが、本当は最も狂っていた。ただその狂気は、自身を守るためでもあった。
    確かにお爺さんを殺してしまったことや、その罪を歪めてしまったこと、それらは悪いことかもしれない。それでもミチオがただの加害者であるとは言いがたい。
    「自分がやったことを、ぜんぶそのまま受け入れて生きていける人なんていない。」
    だからこそ人は悩み、惑い、時に過ちを犯す。ミチオの母はミチオに辛く当たり、人形をミカだと思い込む。ミチオの父はそれを止めきれず、家庭の崩壊をそのまま受け入れる。それでもミチオは家も両親も嫌いじゃなかったと言う。ミチオはミカの純粋さを羨んでいるが、そんなミチオこそある意味、最も純粋だったのかもしれない、とも思う。そしてミチオの家族は「知ってる?──僕、今日で、10歳になるんだよ」そんなミチオの純粋な言葉に、家族の形を取り戻しかける。そして同時に両親は死を迎える。
    最後の最後まで救われない。

    「自分がやったことを、ぜんぶそのまま受け入れて生きていける人なんていない。」

    その言葉がいつまでも頭の中をこだましている。
    ぜんぶそのまま受け入れて生きていけなくとも、本当に受け入れるべき部分、それだけは認めて、まっすぐ歩いていきたい。最終的にはそんな風に感じた。

  • 小学4年生の夏、宿題を届けに行った同級生の部屋には首吊り死体が!しかもその死体は忽然と消えてしまって……
    少年探偵が追うには少々ショッキングな事件ですが、よく真相まで辿り着けたものだと感心しますね。
    いささか頭が良すぎる気もしますが、そこは協力してくれる皆のおかげということにしておきましょうかw
    ミステリ部分はキチンと筋が通っていて楽しめたのですが、それ以外の部分は正直???でした。


  • YouTubeで紹介されていたので気になって読んでみました。

    後半が急展開すぎて頭が追いついていなかったですが読むのをやめられなかったです。
    全部ミチオくんのつくった物語だったとは...どこまでが現実でどこまでが想像だったのか読み終えた直後は正直わからなかったです。他の方の感想もぜひ見てみたい作品でした。道尾秀介さんのデビュー2年目で書かれた作品ということも驚きでした。

  • 残酷なシーンがあるのかと心構えをしていたが、そこまで酷い描写はなくずっと面白いまま読み終えることができた。
    ミチオが最初から怪しげで妹もS君もトコお婆さんもミチオが手にかけたのかと思ってしまった。あと、ただ演劇が嫌というだけでS君に死んでくれと言ったところはゾッとした。完全なるサイコパスではないか。
    お爺さんはミチオに殺されているのに、カマドウマに生まれ変わって、いや〜面目ないとか言ってみんなで笑い合っているのは不思議とハッピーエンド感がある。
    生まれ変わりの人たちは全てミチオの頭の中の出来事なので都合の良いように物語を組み立てているだけなのだけど。
    事件の真相が明かされているのに、残りのページ数がまだある時、これは、もうひと展開するのでは!?とワクワクする。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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