- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103003328
感想・レビュー・書評
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道尾秀介さん。いやあ、作品を読むたびに、この作家の芸達者振りには驚かされる。『龍神の雨』『ノエル』等の作品では、子どもたちの心の内面までもを見事に映し出し、また、独特の世界観で描き切っている。かと思えば『カラスの親指』『透明カメレオン』等の作品では同じ作家が書いているとは思えないタッチでテンポ良く読ませ、最後にはどんでん返しで読者を満足させてくれる。新堂冬樹で言うところの『白新堂』と『黒新堂』といったところか。
さて、この『片眼の猿』は『カラスの親指』等の作品に見られるタッチで、スラスラと読ませ、読者をあっという間にラストへと連れて行ってくれる。やはり面白い作品というのは、内容だけではなく、登場人物をいかに魅力的に作り出すかというのがいかに大切かと思わされる。
物語は、耳に特徴を持った探偵が音楽会社の依頼でライバル会社の盗聴を依頼され、その過程で、目にある特徴を持った女性と知り合い、思いもよらぬ事件に巻き込まれていくというもの。登場人物にしろ、物語の筋にしろ、色々な仕掛けが用意されていて読む者にとったらかなりオイシイ作品だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
劣等感は誰もが持っている気がする。それを生かすか殺すか。それはその人自身。でも、まわりから植えつけられる劣等感は辛いなぁ。人と違うことが、個性だとおもえる世界になったらいいと思えた小説。
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先入観や思い込みとは怖いものですね。気が付けば今回もすっかり騙されていました。ミステリとしては物足りなさも感じますが、自尊心を失わずに生きることの大切さ等の作者のメッセージが伝わってくる作品でした。
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あたしはたぶん片眼の猿だと思ったら泣けてなかなか進まなかった。いつか大事な人に話せるだろうか。トランプの話はいちいち面白かったな。自殺キング。干支シリーズを2つ目。
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いい裏切りにあいました。
軽い感じなのかなって初めは思いました。
ミステリーで主人公が探偵という設定だけを感じればどこにでもあるお話と変わりないですもんね。
けれど、読み進めると深みがわかります。
(道尾さんの本は好きだけれど、作品を全部読んではいないので大きな顔してコメントできませんが・・・。)
ラストの結末や真相でうるっと来て、読み終わってから、人物や風景の描写で読者を引きこむ道尾さんの得意な部分に引きこまれたんだ、と思いました。 -
確かに。だまされた僕の想像のほうが、非現実だと気づく。
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帯であんなに騙されるよ?みたいなことが書いてあったので、ちょっとした文章にも気をつかって読んでたのに完全に騙されてしまいました!読み返してみると、伏線もいっぱいあったのに・・・(笑)でも最後の方は気持ちよく騙されたというか、人の痛みを言わなくても理解してそれを受け入れているローズ・フラットの人たちが大好きになりました。
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とても考えさせられる内容だった。目に見えるものが全てではないということを考えながら自分も生きていきたいと思う。
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道尾秀介の干支シリーズ
もう、何もかも騙されてた -
107:はい、またしてやられた……と心地よい敗北感にorz、なのですが、フェイスカードの謎かけが最後まで引っ張られたのが一番悔しかったです。考えてみれば、ローズフラットという建物そのものが不自然で、何らかの作為があったに違いないのに……! 悔しいなあ(笑)