- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103003359
感想・レビュー・書評
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同じものでも、見方を変えればまったく別のものになる。そのトリックを上手に使った構成。さすがです。予測していた展開を見事に裏切られました。とても面白くて、心温まる作品でした。
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ストーリーと童話の世界に引き込まれました。
文章や絵をかくことは、夢があり
癒しにもなると思いました。 -
12月だし。このタイトルで、まさか辛い話ではないだろうという期待を込めて手に取った「ノエル」、言葉のイメージほど、ほっこり系ではなかった。
創作のおとぎ話と、大なり小なり生きづらさに直面した人々の日常が折り重なり、思い詰めた選択の先にあった不幸な結末が、おとぎ話のストーリーに混ざり合い、
すこし未来のあるべつの結果に変化していたりする。
そして複数の人生線がつながり合ったりする不思議な、ちょっとテクニカルな仕立て。
身近な日常がつらい、自分に足りないものがつらい、ほかのひとからみたら「そんなこと些細なこと、もっとつらいひとはいっぱいいる!」と言われちゃいそうな
ことかもしれないけれど、生きるのがしんどいなあと思わないひとはいないだろうし、物語のどこかに自分を見つけるひともいるかもしれない。
複雑な作りだったので、マサキと正木のからくりがいまいち糸がつながらなかった、
あとしっかり名前がでてきたいじめ首謀者の岩槻、どこかで伏線回収で懲らしめてくれと期待してたけど、出てきたかな、2回読んでわからなかった。
タイトルからイメージすると、期待通りではないかもしれないけれど、哀しさと温かさと、感情をマッサージされるような大人の絵本というかんじかなぁ、
杉の小枝から落ちた一滴の雫、いつかちょっと辛いときに思い出せたらいいな。 -
圭介と弥生の話が好きだった。
圭介が特に、好きだった。
全ての経験を活かして前を向いて生きている圭介を
眩しいと思った。 -
童話のストーリーを間に挿みながら、話が進む短編集。
物語を書き、または読むことによって救われていく人々。
物語の持つ素晴らしさと、自分が気が付かないところで他人に大きな影響を及ぼしているのかもしれない自分の人生…。
ほっこりさせられた良い作品だった。 -
童話が繋いでいく奇跡。緩やかで温かいつながり。
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久々の道尾作品
以前のイメージと違って
重くなくて 暖かい感じでいい。
絵本の世界観も良くて
ホントに 絵本にしてほしいかも。 -
少し前に読んだアンソロジーに収録されていた短編から派生した連作集とこのとで
短編が良かったのでこちらも読んでみました。絶望の果てに見つけた、優しく温かな光…
イメージ通りのいいお話でした。じわじわと追い詰められ、最後にはくるりと世界が反転する。
クリスマス前に読もうと決めていた一冊でしたが、この時期に拘る必要もありませんでした。